僕が2024年に読んだおすすめ小説ベスト10!
このブログは開設から今年で7年が経ちました。
久しぶりにブログのデザインなどじっくりカスタマイズしたのですが、ブログってめちゃくちゃ楽しいじゃないか!
そんな初心を取り戻し、ちょっとだけ高揚した今日この頃です。
今年は仕事に趣味に没頭し、かつ手術もあったりして、あっという間で記憶が曖昧な一年となりました。
振り返ってみて、はじめてこんなことしたのだなとしみじみしています。
今年は気になっていたラノベを大量に読んだこともあり、2024年12月7日現在、133冊の本を読みました。
何なら記事にしていない既読の本も多数あり、例年以上に本に囲まれていたのだと実感しています。
この記事では、その中で2024年に読んでよかった小説ベスト10を紹介しています。
年末年始のお供に、あるいは2025年の読書の参考になれば嬉しいです。
本をお得に読みたい人には『Kindle Unlimited』をオススメします。
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なかなか手に取れない数千円、数万円するような本を読むのもアリ。
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僕が2022年に読んだおすすめ小説ベスト10
第10位『冬期限定ボンボンショコラ事件』
小市民を志す小鳩君はある日轢き逃げに遭い、病院に搬送された。目を覚ました彼は、朦朧としながら自分が右足の骨を折っていることを聞かされる。翌日、手術後に警察の聴取を受け、昏々と眠る小鳩君の枕元には、同じく小市民を志す小佐内さんからの「犯人をゆるさない」というメッセージが残されていた。小佐内さんは、どうやら犯人捜しをしているらしい……。冬の巻ついに刊行。
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前作の巴里マカロンが出て四年が経過。
やっぱり完結しないのではないか。
そんな不安もありましたが、ついに小市民シリーズが堂々の完結です。
従来と異なり、小鳩くんと小佐内さんが別行動で進行することに寂しさがありつつも、最後まで小市民らしさを見せてくれた二人には感動でした。
単なるミステリとしてだけではなく、青春の終わりや、それでも続く二人の関係など、心が動くポイントが多数で、改めて多感な頃の自分を支えてくれたシリーズだと再認識しました。
こうなると古典部シリーズもしっかり卒業まで見届けたいわけで、米澤穂信さんにまた期待が募ってしまいます。
第9位『対怪異アンドロイド開発研究室』
「おばけは怖くありません。機械ですから」
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彼女にはいくつかの優れた機能がある。話題が無限分岐し堆積していく雑談でも自然言語による受け答えができる。ZMPを見極めながら階段や斜面の昇り降りができる。補給なしに六時間以上の連続稼働ができる。ドアノブを掴んで回すことができる。――おばけが見える。
白川研究室は「出る」と言われる場所や噂を調査する対怪異アンドロイド・アリサを開発した。機械の彼女は、呪いも祟りも受け付けない。ゆえに、恐怖心もない――。深夜に山奥の廃村を調査したアリサは、搭載された機能を駆使して、さまざまな異常を検知する。白川教授の研究テーマに興味を惹かれ、初めて研究室を訪問した新島ゆかりが、アリサが持ち帰ったデータを見ると……。
恐怖を感知しない美麗アンドロイドVS.予測不能な「怪異」。第8回カクヨムWeb小説コンテスト〈ホラー部門〉特別賞を受賞した新感覚ホラー・エンターテインメント!
『怪異』と『アンドロイド』という交わらなそうなものが一緒になったらどうなるのか、を表した一冊。
結果的に、めちゃくちゃ面白かったです。
アンドロイドには当然感情がないわけですが、アンドロイド制作にかけられた思いやアンドロイドに指示を出す人間の感情など、いくらでもホラーにできるのだと感心してしまいました。
下記の記事に、著者である饗庭淵さんからリアクションがあり、大変嬉しかったことを今でも覚えています。
今後のさらなるご活躍にも期待したいところです。
第8位『ヒトコブラクダ層戦争』
榎土梵天、梵地、梵人は三つ子の三兄弟。自分たちが謎の能力「三秒」を持つことに気づ
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き、貴金属泥棒を敢行。大金を手にした梵天は、ティラノサウルスの化石発掘の夢を抱き
山を丸ごと購入した。だが、そこにライオンを連れた謎の女が現れたとき、彼らの運命は
急転する。海を越え、はるか砂漠の地にて、三兄弟を待ち構える予測不能の超展開とは!?
万城目学さんは作者買いをしているわけではないのですが、本書を読んで驚きました。
小難しいことを抜きにして面白かったし、なんでこんな発想ができるのだろう、と純粋な疑問が出てくるくらいに突拍子もない話の連発でした。
ここ最近の読書の中でもかなりハイカロリーで、作品にしがみつくので一生懸命。
けれども、その必死さが楽しい。そんな感じです。
万城目さんのインタビューからも本書が難産であったことが書かれていたので、それも納得の一冊です。
第7位『パプリカ』
同名アニメ映画の原作。精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者・サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限まで交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する!
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不意に映画の『パプリカ』が気になり、そこから映画と合わせて見ました。
二十年以上前に刊行されたとは思えないほど、今でも通用するような世界観で、現実味を帯びた今だからこそより説得力が生まれ、より楽しめる可能性すらあります。
筒井康隆さんはなぜかあまり読んでこなかったのですが、折を見て読んでいきたいと思えるくらいに名作です。
ちなみに小説、映画で味わいが異なり、どっちもおすすめなので、順番は問いませんのでどちらも存分に味わってほしい作品です。
第6位『極楽に至る忌門』
最強の拝み屋・物部斉清ですら止められなかった土地の怪異
四国の山奥にある小さな村。そこには奇妙な仏像があり、大切に祀られていた。帰省する友人・匠に付き添い、東京から村を訪れた隼人は、村人たちの冷たい空気に違和感を抱く。優しく出迎えてくれた匠の祖母の心づくしの料理が並ぶなごやかな夕食の最中、「仏を近づけた」という祖母の言葉を聞いた瞬間、匠は顔色を変える。その夜、匠は失踪し、隼人は立て続けに奇妙なことに巻き込まれていくが――。東京での就職を機に村を出て、親族の死をきっかけに戻ってきた女性が知った戦慄の真実。夏休みに祖父の家にやってきた少年が遭遇した恐るべき怪異。昭和、平成、令和と3つの時代の連作中篇を通して、最強の拝み屋・物部斉清ですら止められなかった、恐ろしい土地の因縁と意外な怪異の正体が浮き彫りになっていく……。ホラー文庫30周年記念、書き下ろし作品。
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芦花公園さんの作品で、あの物部が出てくるのであれば、怖くないはずがない。
そんな勝手で過剰な期待で読み始め、それをやすやすと超えてくるのだから、芦花公園さんまじ大好きです。
物部が対処できなかったのだからグッドエンドが待っているわけないのですが、その救いのなさに怪異の怖さや人間の傲慢さが改めて感じられました。
僕は基本的に分かりやすいハッピーエンドが好きですが、ホラーやミステリに関してはこのような結末が好みなので、改めて自分の性格の悪さを自覚した次第です。
第5位『影踏亭の怪談』
僕の姉は怪談作家だ。本名にちなんだ呻木叫子というふざけた筆名で、専攻していた民俗学でのフィールドワークの経験を生かしたルポルタージュ形式の作品を発表している。ある日姉の自宅を訪ねた僕は、密室の中で両瞼を己の髪で縫い合わされて昏睡する姉を発見する。この常識を超えた怪事件は、彼女が取材中だった旅館〈影踏亭〉に出没する霊と関連しているのか? 姉を救う手掛かりを求めて宿へ調査に出向くことにした僕は、宿泊当夜に密室で起きた殺人事件の容疑者となってしまい……第17回ミステリーズ!新人賞受賞作ほか、全4編を収録。
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怪談を特に読んだ一年でしたが、その中でも怖さやエンタメ性など総合的に良かったのが本書です。
表題作では僕が主人公のように思えますが、シリーズでの主人公は姉である呻木叫子です。
フィールドワークで地道に集める情報と、着実な推理。
叫子に派手さはありませんが、それ故に導かれた真実には説得力があり、それが怖さに繋がっています。
ちなみにシリーズは時系列順に描かれておらず、本書において彼女の行く末がある程度分かります。
それでもシリーズは続いているので、終着点を知りつつも作品を読み進める感覚はなんともいえず、新感覚でした。
第4位『キッチン』
私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う――。同居していた祖母を亡くし途方に暮れていた桜井みかげは、田辺家の台所を見て居候を決めた。友人の雄一、その母親のえり子さん(元は父親)との奇妙な生活が始まった。絶望の底で感じる人のあたたかさ、過
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ぎ去る時が与える癒し、生きることの輝きを描いた鮮烈なデビュー作にして、世界各国で読み継がれるベストセラー。「海燕」新人文学賞・泉鏡花文学賞受賞作。
吉本ばななさんは『平成怪奇小説傑作集1』を読んで好きになり、そこから代表作は何かということで本書に行き着きました。
テーマや設定は至って平凡なのですが、登場人物たちに流れる感情はとても瑞々しく、絶望が少しずつ希望に変わっていく再生の様子は、読んでいて心が洗われるようでした。
中編くらいのボリュームなので、読書習慣がないという人にも安心してオススメできる一冊です。
第3位『扉守 潮ノ道の旅人』
古い井戸から溢れだす水は≪雁木亭≫前の小路を水路に変え、月光に照らされ小舟が漕ぎ来る。この町に戻れなかった魂は懐かしき町と人を巡り夜明けに浄土へ旅立つ(「帰去来の井戸」)。瀬戸の海と山に囲まれた町でおこる小さな奇跡。著者の故郷・尾道をモデルとし、柔らかな方言や日本の情景に心温まる、ファンタジックな連作短篇集。広島の魅力を描いた本を、地元書店員が中心になって選ぶ賞として立ち上げた広島本大賞、第1回受賞作。
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本書収録作である『帰去来の井戸』を読んでその世界観が好きになり、本書を購入しました。
表紙から好きすぎて、丹地陽子さんの作品集を買ったくらいです。
作品内では明示されていませんが、物語の舞台は広島県尾道市がモデルとなっていることが光原百合さんの口から明かされています。
土地の持つ雰囲気もあってか、不思議な現象が起こりますがそこに恐怖はなく、不思議さや美しさ、そういった純粋な感情がいくつも沸き起こりました。
読むと清々しい気持ちになれるので、日常での読書はもちろんのこと、旅のお供としても良さそうです。
第2位『おそろし 三島屋変調百物語事始』
ある事件を境にぴたりと他人に心を閉ざしてしまった十七歳のおちか。ふさぎ込む日々を、叔父夫婦が江戸で営む袋物屋「三島屋」に身を寄せ、黙々と働くことでやり過ごしている。ある日、叔父の伊兵衛はおちかに、これから訪ねてくるという客の応対を任せると告げ、出かけてしまう。客と会ったおちかは、次第にその話に引き込まれていき、いつしか次々に訪れる客のふしぎ話は、おちかの心を溶かし始める。三島屋百物語、ここに開幕。
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宮部みゆきさんのライフワークともいわれる本書。
今さら手を出したわけですが、これがめちゃくちゃ面白い。
おちかはお客さんの話す不思議な話をただ聞くだけですが、それだけで相手が満たされたり、おちか自身が変われたりします。
百物語とあるのでもちろん恐怖もありますが、そこで終わらないところに本書の面白さがあり、四〇〇ページを超えているのに一切だれることがありません。
本書が面白いのはもちろんのこと、宮部みゆきさんってすごい、と当たり前のようなことを実感した次第です。
第1位『平成怪奇小説傑作集2』
仄暗い土俗の闇から浮上する怪談文芸。時を超えた地霊の囁きに耳かたむける作家たち。天空から飛来する恐怖の大王(テロリズム)が全世界を戦慄させた、二十世紀から二十一世紀への巨大な転換期にあって、平成日本の怪奇小説シーンは、日本と日本人の深淵へ肉迫してゆく……平成時代に生まれた怪奇小説の名作佳品を、全三巻に精選収録するアンソロジー第二弾!
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昨年末から平成怪奇小説傑作集三冊を読み漁り、その中でも僕は平成中期の作品を収録した本書を選びました。
ノストラダムスの大予言、アメリカ同時多発テロなど世界が揺れ動いていた時期で、それが作品に影響されているのが分かり興味深かったです。
上記の出来事は僕がまだ幼かったゆえか、世間の感じていたものとどこか感覚が違っていて、影響を受けた作品を読むことで違った視点から当時の様子が想像できたので、新鮮です。
どれも面白かったのですが、作品によって好みが分かれそうなものが多かったので、収録作の中でお気に入りが一つでも二つでも見つかれば、皆さんの読書がより豊かになるのではないかと思います。
意外と自分の世代ではない傑作集の方が、新たな発見があって面白いかもしれません。
おわりに
多忙を極めていたせいか、今こうして思い返してみると、すごい貴重で充実した読書ができていたのだとようやく理解できました。
ここにある作品は年内に読み返します。
感受性が年々落ちてきていますが、それでも今の自分に刺さる作品を、一冊でも良いから来年も引き続き探したいと思います。
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