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僕が2023年に読んだおすすめ小説ベスト10!

harutoautumn
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このブログは開設から今年で6年が経ち、ブログを始める前の生活が思い出せないくらいな今日この頃です。

まとめ記事を書くと年末だな、と思えるのも嬉しいことです。

今年は転職先でバリバリ働けるようになり、かなり充実した一年となりました。

読書ペースがおおむね例年通りで、2023年12月2日現在、108冊の本を読みました。

あと一ヵ月弱残っているので、ここにもう10冊ほど上乗せされる予定です。

この記事では、その中で2023年に読んでよかった小説ベスト10を紹介しています。

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僕が2022年に読んだおすすめ小説ベスト10

第10位『虚構推理』

巨大な鉄骨を手に街を徘徊するアイドルの都市伝説、鋼人七瀬。人の身ながら、妖怪からもめ事の仲裁や解決を頼まれる『知恵の神』となった岩永琴子と、とある妖怪の肉を食べたことにより、異能の力を手に入れた大学生の九郎が、この怪異に立ち向かう。その方法とは、合理的な虚構の推理で都市伝説を滅する荒技で!?驚きたければこれを読め―本格ミステリ大賞受賞の傑作推理!

「BOOK」データベースより

アニメ化をきっかけに読んだ作品です。

怪異を題材に、問題を解決するために選ぶ手段が『合理的な虚構』ということで、人によっては屁理屈にしか聞こえないかもしれません。

しかし、それも含めて面白く、単純に九郎と琴子のやりとりだけでも楽しめました。

ここまで露骨な下ネタも久しぶりで、深く考えない読書もよき。

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第9位『まぐだら屋のマリア』

“尽果”バス停近くの定食屋「まぐだら屋」。様々な傷を負った人間が、集まってくる。左手の薬指がすっぱり切り落とされている謎めいた女性・マリア。母を殺したと駆け込んできた若者。乱暴だが心優しい漁師。そしてマリアの事をひどく憎んでいる老女。人々との関わりを通して、頑になっていた紫紋の心と体がほどけていくが、それは逃げ続けてきた苦しい現実に向き直る始まりでもあった…。生き直す勇気を得る、衝撃の感涙長編。

「BOOK」データベースより

原田マハさんの作品に外れなし。

本書はその中でも頭一つ抜けて面白い印象で、心があらゆる方向に揺り動かされました。

人間関係は複雑で時に面倒だけれども、やっぱりそういったことも含めて愛おしい。

そんなことを伝えてくれる心温まる作品です。

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第8位『死の泉』

第二次大戦下のドイツ。私生児をみごもりナチの施設「レーベンスボルン」の産院に身をおくマルガレーテは、不老不死を研究し芸術を偏愛する医師クラウスの求婚を承諾した。が、激化する戦火のなか、次第に狂気をおびていくクラウスの言動に怯えながら、やがて、この世の地獄を見ることに…。双頭の去勢歌手、古城に眠る名画、人体実験など、さまざまな題材が織りなす美と悪と愛の黙示録。吉川英治文学賞受賞の奇跡の大作。

「BOOK」データベースより

皆川博子さんにしか生み出せない、途方もないスケールと幻想的な物語。

最後には現実を侵食するかのような影響力を見せ、小説という媒体の持つ力を再確認させてくれました。

ただ本書を完全に理解するには数回読む必要があり、しかもかなり慎重に読まないといけません。

そういった意味でハードルは高めですが、どっぷり読書に浸かりたい人にはぜひオススメです。

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第7位『ゆめこ縮緬』

闇に包まれた中洲を舞台に、生者と死者の黒髪に秘められた恋を紡ぐ「文月の使者」、奔放で美しい継母に、少年が見世物小屋で見た原色の記憶を重ね合わせる「桔梗闇」、挿絵画家と若き人妻の交流を濃密に炙り出す「青火童女」、蛇屋に里子に出された少女が垣間見る血族の秘密を描く表題作など、大正から昭和初期を舞台に綴る、官能と禁忌に満ちた8篇。「日本屈指の幻想小説集」と名高い名作を、詳細な解題を収録して完全復刊。

「BOOK」データベースより

『平成怪奇小説傑作集1』に本書の『文月の使者』が収録されていたことで、手にした作品です。

大正から昭和初期を舞台にした短編集なので、皆川さんの幻想的な筆致が非常にマッチしていました。

『死の泉』に比べるとかなり読みやすいので、時間があまり取れない人にはこちらをオススメします。

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第6位『拝み屋怪談』

―「拝んで」始末した怪異を、怪談として「仕立てる」。戸の隙間からこちらを覗く痩せこけた女。怪しげな霊能者に傾倒した家族の末路。著者につきまとう謎の少女。毎年お盆に名前を呼ぶ声…。東北は宮城県の山中で拝み屋を営む著者が見聞きした鮮烈な怪異に、自身の体験談をも含む奇奇怪怪な話の数々。第5回『幽』怪談実話コンテスト大賞受賞者による、“拝み屋怪談”シリーズの原点にして極め付きの戦慄怪談!

「BOOK」データベースより

宮城県で拝み屋をやられている郷内心瞳さんの実体験、あるいは人に聞いた怪異譚が多数収録されています。

実話だからこそどうにも対応できないことも多く、怪異は天災などと同様、どうにもできないものであることがよく分かりました。

シリーズとして十冊以上刊行されているので、長く楽しめるのも良いポイントです。

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第5位『AΩ』

大怪獣とヒーローが、 この世を地獄に変える。

旅客機の墜落事故が発生。
凄惨な事故に生存者は皆無だったが、諸星隼人は一本の腕から再生し蘇った。
奇妙な復活劇の後、異様な事件が隼人の周りで起き始める。
謎の新興宗教「アルファ・オメガ」の台頭、破壊の限りを尽くす大怪獣の出現。
そして巨大な「超人」への変身――宇宙生命体“ガ”によって生まれ変わり人類を救う戦いに身を投じた隼人が直面したのは、血肉にまみれた地獄だった。
科学的見地から描き抜かれた、超SFハード・バトルアクション。

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小林さんの作品の中でも、ゴリゴリにハードでSFでホラーで、とにかく盛り沢山です。

ホラーなテイストの中にもコミカルな作風が多い中で、今回は怖いし不気味だし、大満足な一冊でした。

先の読めない展開もグッドです。

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第4位『どこの家にも』

三間坂という編集者と出会い、同じ怪談好きとして意気投合する作家の三津田。その縁で彼の実家の蔵から発見された「家」に関するいくつかの記述を読むことになる。だが、その五つの幽霊屋敷話は、人物、時代、内容などバラバラなはずなのに、奇妙な共通点が……。しかも、この話を読んだ者の「家」には、それが訪れるかもしれないらしい。最凶の「幽霊屋敷」怪談登場!

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三津田信三さんの作品の中でも特にオススメできる一冊です。

人物も時代も内容もバラバラなのに、どこか共通点がある。

それが次第に明かされていくのですが、忍び寄るような不気味さが面白かったです。

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第3位『火刑都市』

東京都内の雑居ビルの放火事件で、若い男性ガードマンが焼死する。不審死の疑いが強く、警察が捜査を始めると、ガードマンには婚約者らしき女の影が。女の行方を追うさなか、あらたに赤坂のホテルが放火され、現場には“東亰”と不可解な文字が残されていた。都市論を巧みに織り込んだ社会派ミステリーの傑作。

「BOOK」データベースより

最近の中では珍しい社会派かつ骨太なミステリです。

ホラーにうつつを抜かしている2023年ですが、ミステリってめちゃくちゃ面白いことを再確認しました。

時代を超えても色あせない名作。

まさにそんな作品です。

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第2位『宿で死ぬ』

瀟洒なホテル、老舗の旅館、秘湯の湯煙……古今東西さまざまな怪奇譚の舞台となってきた「宿」をテーマに、大人気作家たちの傑作短編を一挙に集結!

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宿をテーマに様々な怪奇譚が集まっている本書。

作者や舞台ごとに持ち味が異なり、テーマを設けてもこれだけのバリエーションが出るのかと、一編一編噛みしめるように読みました。

本当に怖いもの、切ないものなど、怪異譚とはいえ心に届くものは違うので、飽きずに読めます。

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第1位『三体』

物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。数十年後。ナノテク素材の研究者・汪森(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体“科学フロンティア”への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象“ゴースト・カウントダウン”が襲う。そして汪森が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?本書に始まる“三体”三部作は、本国版が合計2100万部、英訳版が100万部以上の売上を記録。翻訳書として、またアジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。

「BOOK」データベースより

正確には2022年末に読みましたが、昨年のランキングにはタイミング的に入れられなかったので、満を持してここに登場させました。

もうSFとしてスケールが壮大で、序盤と終盤では物語の見え方が違ってしまう。

個人的には序盤のホラーのような読み方も好きだったので、それ以降にそのテイストが出てこなかったのは少々残念です。

こちらはかなり重厚で読み応えがあるので、ぜひお時間がある時にじっくり楽しんでください。

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おわりに

ミステリからホラー興味が移りつつあった一年でした。

人間関係に恵まれてきたせいか、人智を超えた怪異にものに興味がわいたのかもしれません。

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