【2025年】日本のSF小説オススメ10選!初心者でも読みやすいのに面白い名作選
SFとは『サイエンス・フィクション』の略称で、科学的空想に基づいたフィクションを指します。
一口にSFといっても、科学的な考えを重視して整合性を持たせるハードなものから、SFを取り入れつつも読みやすいポップなものまで様々。
何気ない日常の延長的なSFや、宇宙を舞台にしたSFだってあります。
そこでこの記事では、これからSF作品を読み始めたいという初心者の人にもあらゆる魅力が伝わるよう、多種多様な十作品をご紹介します。
またここでは日本のSFに限定しています。
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SF小説オススメ10選
1 伊藤計劃【ハーモニー】
21世紀後半、“大災禍”と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は大規模な福祉厚生社会を築きあげていた。医療分子の発達で病気がほぼ放逐され、見せかけの優しさや倫理が横溢する“ユートピア”。そんな社会に倦んだ3人の少女は餓死することを選択した―それから13年。死ねなかった少女・霧慧トァンは、世界を襲う大混乱の陰に、ただひとり死んだはずの少女の影を見る―『虐殺器官』の著者が描く、ユートピアの臨界点。
「BOOK」データベースより
若くして亡くなった伊藤計劃さんの作品です。
『虐殺器官』の後の世界を描いていますが、直接の関係はないので前作を読んでいなくても問題ありません。
世界は大災禍(ザ・メイルストロム)を経てユートピアと化しますが、それは仮初の理想郷に過ぎず、例えるなら真綿で首を締めるような優しい苦しさをともなうものでした。
ユートピアが行き着く先とは、を描いた壮大なSF作品です。
2 王城夕紀【マレ・サカチのたったひとつの贈物】
誰か、私を留めて。どこかへ跳び去ろうとする私を―世にも奇妙な「量子病」を発症して以来、自らの意志と関係なく世界中をワープし続ける稀。一瞬後の居場所さえ予測できず、目の前の人と再び会える保証もない。日々の出会いは儚く、未来はゆらぐ。人生を積み重ねられない彼女が、世界に爪痕を残すためにとった行動とは?『天盆』『青の数学』の著者が放つ、感動の青春長篇!
「BOOK」データベースより
謎の病気『量子病』を発症し、自分の意志とは関係なく世界中にワープし続ける主人公の稀(まれ)。
衣服さえもワープで置き去りにされ、連れて行けるのは身に着けている青いものだけ。
さっきまで目の前にいた人と次の瞬間、永遠に別れることになるかもしれない。
だからこそ稀は出会いの大切さを知り、最後に大事なことを読者に教えてくれます。
ウィットに富んだ表現は他の小説家にない王城夕紀さんの魅力で、事の深刻さを感じさせない軽快さは読んでいて楽しいです。
知名度がそこまで高くないからこそ、ぜひおすすめしたい作品です。
3 籘真千歳【スワロウテイル人工少女販売処】
〈種のアポトーシス〉の蔓延により、関東湾の男女別自治区に隔離された感染者は、人を模して造られた人工妖精(フィギュア)と生活している。その一体である揚羽(あげは)は、死んだ人工妖精の心を読む力を使い、自警団(イエロー)の曽田陽介と共に連続殺人犯”傘持ち(アンブレラ)”を追っていた。被害者の全員が子宮を持つ男性という不可解な事件は、自治区の存亡を左右する謀略へと進展し、その渦中で揚羽は身に余る決断を迫られる――苛烈なるヒューマノイド共生SF
Amazon商品ページより
可愛らしい表紙に反して、かなりハードなSF小説である本書。
種のアポトーシスの蔓延によって感染者男女別に隔離され、人を模して造られた人工妖精(フィギュア)と暮らすこととなった世界が舞台です。
設定が緻密に練り上げられ、著者である籘真千歳さんの名前の通り、千年後も色あせないことが確信できる名作SFです。
4 三方行成【トランスヒューマンガンマ線バースト童話集】
はるか未来、あるところにシンデレラという人類の進化系=トランスヒューマンの少女がおりました。“魔女”から拡張現実ドレスを与えられた彼女はカボチャ型飛行体に乗り、お城の舞踏会へ向かいます。しかしその夜、空から宇宙最強の爆発・ガンマ線バーストの閃光が降り注ぎ―「地球灰かぶり姫」ほか「竹取戦記」「スノーホワイト/ホワイトアウト」など、古典に最新の想像力を配合した童話改変SF全6篇を収録。超個性派による第6回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作!
「BOOK」データベースより
誰もが知る超有名な童話などを下敷きに、SF要素を詰めて予想の斜め上をいく物語を展開する本書。
いくつもの短編が収録され、最後にそれらがまとまる構成になっています。
SFの中でも特に奇抜なので賛否両論は避けられませんが、一部マニアにはこの上なく受ける作品です。
2020年になってもこんな新しいアイディアを持つ素晴らしい作品が生み出されていることがとにかく嬉しいです。
5 森見登美彦【四畳半神話大系】
私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。いっそのこと、ぴかぴかの1回生に戻って大学生活をやり直したい!さ迷い込んだ4つの並行世界で繰り広げられる、滅法おかしくて、ちょっぴりほろ苦い青春ストーリー。
「BOOK」データベースより
大学生の青春物語、と思いきやそう簡単な話ではありません。
並行世界を扱ったSF要素もあり、事態を飲み込むまで多少混乱しますが、分かってくるととにかく面白いの一言です。
SF要素が欲しいけれど読みやすさがほしい、という人にオススメです。
6 恒川光太郎【金色機械】
触れるだけで相手の命を奪う恐ろしい手を持って生まれてきた少女、自分を殺そうとする父から逃げ、山賊に拾われた男、幼き日に犯した罪を贖おうとするかのように必死に悪を糺す同心、人々の哀しい運命が、謎の存在・金色様を介して交錯する。人にとって善とは何か、悪とは何か。
「BOOK」データベースより
恒川光太郎さんの作品といえばこの世とあの世の狭間のような幻想的な作品、あるいは得体の知れない恐怖を描いた作品をイメージする人も多いと思います。
本書も上述した特徴に合致する部分がありますが、それだけではありません。
タイトルにある『金色機械』という存在が加わることでエンタメ性が増し、殺伐とした中にもユーモアがあったり、感傷に浸れる余裕を生み出したりしています。
7 貴志祐介【新世界より】
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
Amazon商品ページより
SF、ファンタジー、エンタメ、ラノベなど様々なジャンルの要素を持ち、どれも一級品といえるほど圧倒的なクオリティを誇っています。
千年後の日本を舞台に、一見のどかで平和な世界を描いているように見せて、実は知りたくもないような残酷な真実を秘めています。
上中下巻と長めですが 読み始めたら一気読みは必至なので、ぜひこの記事を読んで手にとるまでのハードルを乗り越えてもらえればと思います。
8 小林泰三【海を見る人】
「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少年カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会という儚い約束を交わしました。なぜなら浜の1年は、こちらの100年にあたるのですから」―場所によって時間の進行が異なる世界での哀しくも奇妙な恋を描いた表題作、円筒形世界における少年の成長物語「時計の中のレンズ」など、冷徹な論理と奔放な想像力が生みだす驚愕の異世界七景。日本ホラー小説大賞受賞作家による初のSF短篇集。
「BOOK」データベースより
小林泰三さんのハードSF作品である本書。
表題作含めて七つの短編で構成されています。
ハードSFに分類される通り、科学的な説明がしっかりされていて、ハードSF好きであれば大満足間違いなしです。
一方で、難しい部分が理解できなくても物語の面白さは損なわれないと小林さんも言及しているので、ハリーポッターのようなファンタジー感覚でも楽しむことができます。
9 SFマガジン編集部【アステリズムに花束を】
百合―女性間の関係性を扱った創作ジャンル。創刊以来初の3刷となったSFマガジン百合特集の宮澤伊織・森田季節・草野原々・伴名練・今井哲也による掲載作に加え、“ソ連百合”として話題の南木義隆「月と怪物」、新鋭女性作家の共作「海の双翼」、『元年春之祭』の陸秋槎が挑む言語SF「色のない緑」、そして『天冥の標』を完結させた小川一水が描く新作宇宙SFの全9作を収める、世界初の百合SFアンソロジー。
「BOOK」データベースより
世界初の百合SFアンソロジーと銘打たれている本書。
百合をテーマとしたSF作品の金字塔ともいえる『ハーモニー』初刊から十周年にあわせて企画され、大反響を呼びました。
ここでいう百合はセクシャルに限定されず、女性同士の関係性を扱うものとしています。
著者ごとに様々な解釈のもと、百合×SFの物語を描いていて、百合好きにもSF好きにもたまらない一冊です。
10 伴名練【日本SF界の臨界点【怪奇篇】】
「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と称された伴名練が、全身全霊で贈る傑作アンソロジー。日常的に血まみれになってしまう奇妙な家族のドタバタを描いた津原泰水の表題作、中島らもの怪物的なロックノベル「DECO‐CHIN」、幻の第一世代SF作家・光波耀子の「黄金珊瑚」など、幻想・怪奇テーマの隠れた名作11本を精選。全作解題のほか、日本SF短篇史60年を現代の読者へと再接続する渾身の編者解説1万字超を併録。
「BOOK」データベースより
SF+怪奇(ホラー)に該当する作品が集められた本書。
とにかくこの二つの要素は相性が抜群で、しかも著者によって様々な切り口で執筆されているので、一冊でかなりの満足感を得ることができます。
また三作を除いて個人短篇集未収録の作品ということで、普段なかなか読めない作品を読むことができます。
おわりに
SF特有の面白さはもちろんのこと、SF要素が入ることで別の要素がより引き立つこともあります。
ここでは様々な角度から見たSF作品をご紹介しましたので、気になった作品があればぜひ挑戦してみてください。
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