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『七色の毒』あらすじとネタバレ感想!様々な色を放つ事件を描く短編集

harutoautumn
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中央自動車道を岐阜から新宿に向かっていた高速バスが防護柵に激突。1名が死亡、重軽傷者8名の大惨事となった。運転していた小平がハンドル操作を誤ったとして逮捕されるも、警視庁捜査一課の犬養は事故に不審を抱く。死亡した多々良は、毎週末に新宿便を利用する際、いつも同じ席に座っていた。やがて小平と多々良の過去の関係が明らかになり…。(「赤い水」)人間の悪意をえぐり出した、どんでん返し満載のミステリ集! 

「BOOK」データベースより

『刑事犬養隼人』シリーズ第二弾となる本書。

前の話はこちら。

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タイトルにある通り、色にちなんだ事件を描く短編が七つ収録されていて、短いながら驚きの連続を楽しむことが出来ます。

いつもより事件の凶悪性が薄いので、さらりと読みたい人におすすめです。

また本書収録の『白い原稿』をベースにした話がドラマ化されています。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

一 赤い水

長距離バスが事故を起こし、乗客八人が重軽傷を負い、一人が亡くなりました。

運転手の小平は自分の非を認めて謝罪しますが、犬養にはその謝罪が冷静すぎて逆に違和感を覚えました。

犬養は警察学校で同期だった蓬田が捜査に加わっていることを知り、そこから情報を得ます。

やがて犬養は事件の真相に気が付き、供述調書の作成をやめさせ、聴取に同席します。

そこで明かされたのは、十年前に起きた事故でした。

二 黒いハト

中学生の保富雅也が学校の屋上から飛び降り自殺をします。

学校はあくまで家庭の問題が自殺の原因だとしますが、生徒たちは雅也やいじめられていることを知っていました。

雅也の親友だった東良春樹をはじめクラスメイトたちは学校を糾弾し、教育委員会も巻き込んだ大騒動になります。

犬養も捜査に乗り出し、いじめのボス格である影山健斗が逮捕されて事件は終わったかのように思えました。

しかし、犬養の探し当てた真実はもっと他にもありました。

三 白い原稿

篠島タクは『うつろい』という小説で新人文学賞を受賞し、一気に有名人になりました。

ところが『うつろい』はあまりに稚拙な文章で、すぐにヤラせが浮上します。

そんな中で篠島の死体が公園で発見され、世間は大騒ぎになります。

ナイフで刺された痕があることから殺人と思われ、犬養は関係者を当たります。

やがて篠島と同じ賞に応募した嵐馬シュウトが出頭し、自分の犯行であることを認めました。

しかし、犬養はたちどころに嵐馬の嘘を見抜き、事件の真相に気が付きます。

四 青い魚

帆村亮は釣り具屋を営んでいましたが、四十五歳にして異性に恵まれずにいました。

そんな時、客として現れた本橋恵美と良い仲になり、もう結婚も決まっています。

恵美には仲の良い兄である由紀夫がいて、彼も帆村の家におしかけて三人で暮らしていました。

これまででは考えられなかった幸せな日々。

しかし、それぞれの胸中には思惑がありました。

五 緑園の主

ホームレスが襲撃される事件が起こり、被害者は小栗拓真を含めた中学生に襲われたと証言。

しかし、その拓真は毒を盛られて亡くなってしまいます。

盛られた毒はタリウムという薬剤で、殺鼠剤の原料として用いられ、無味無臭であることから容易に食品に混ぜることが出来ます。

拓真は優等生と悪魔の二面性を持っていて、そんな彼に何があったのか。

犬養は捜査の中でやがて真実にたどり着きます。

六 黄色いリボン

小学生の桑島翔は幼い頃から女の子のようにふるまい、今では家に帰ると着替え、ミチルという女の子になりきる遊びを楽しんでいました。

誰にも迷惑をかけない、彼だけの秘密。

ところが、ミチル宛ての手紙が届いたことで日常が一変します。

誰にも名乗っていないはずなのに、なぜミチルという名前を知っているのか。

翔は見知らぬ男にミチルと呼ばれて追いかけられることもあり、日に日に不安が募ります。

そんな時、事態を解決してくれたのが犬養でした。

七 紫の供花

『赤の水』の続き。

事故を起こしたバス会社は廃業し、運行管理をしていた高瀬は別の会社に転職して重宝されていました。

ところがある日、何者かによって殺害されます。

しかも高瀬は昨年、一億円もの死亡保険を契約していて、受取人は樫山有希という高瀬とは何の関係もない少女でした。

一見、殺害される動機の見当たらない高瀬でしたが、犬養は捜査の中で事件の全貌を掴みます。

保険金にもちゃんと意味がありました。

感想

小粒だけど驚きあり

一つの短編がどれも文庫本で四十ページ程度なので、読むのが遅い人でも通学・通勤の片道で一つは読めるくらいのボリュームになっています。

登場人物やシチュエーションもかなり限定されているので、複雑な話だとついていけないという人でも安心して読めます。

一方で、短編といえども中山七里さんのどんでん返しは本書でも健在です。

ただでさえ短いページ数の中で事件を解決しなければならないのに、そこからさらに読者の予想を一つも二つも超える事実を提示するのはかなりテクニックを要しますが、本書はそれを見事にやってのけてくれました。

読みやすさと読み応え。

一見、相反するように見える部分の長所が活かされていて、楽しく読むことが出来ました。

親子関係の変化が見られる

前作で少し関係性の改善が見られた犬養と娘・沙耶香の関係がはっきり変わったことが分かる描写が本書にあります。

本書の本筋とはあまり関係ありませんが、シリーズを追うものとしてはかなり嬉しかったです。

女性の嘘を見抜く才能に恵まれない犬養ですが、せめて沙耶香とは嘘を抜きにして心からの交流をこれからも楽しんでくれたらいいなと、ただただ願っています。

引っ掛かりが少ない

どの事件も短い中に少なからず意外性と驚きが散りばめられていますが、ただ長編と比べるとどうしても見劣りしてしまうのも事実です。

面白く読めましたが、あくまでその程度で、心に引っ掛かる事件があるかというとそういうわけではありません。

あくまで大事件の裏にある犬養の日常パート。

そんな印象を抱いています。

なので辛口でいうと、よくて良作程度というのが僕の認識です。

おわりに

様々なテイストの事件を通して、犬養の優秀さや人間らしさを垣間見ることの出来る一冊でした。

シリーズとしてはやや箸休めに近い事件が多いので、肩ひじ張らずにリラックスして読んでもらえればと思います。

次の話はこちら。

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