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『ラスプーチンの庭』あらすじとネタバレ感想!医療の光と闇を暴くシリーズ第六弾

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これはカルトか、民間医療か――。大人気社会派警察医療ミステリ!

警視庁捜査一課の犬養隼人は、娘の入院仲間だった少年の告別式に参列することに。自宅療養に切り替えた彼の遺体は奇妙な痣だらけだったが、両親は心当たりがないという。さらに翌月、同じような痣のある自殺死体が発見される。検視の結果いずれも事件性なしと判断されたが、納得できない犬養が独自に捜査を進めると、謎の医療団体に行き当たり……。
これはカルトか、民間医療か。大人気社会派警察医療ミステリ第6弾!

Amazon商品ページより

シリーズ第六弾となる本書。

前の話はこちら。

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今回は医療に焦点が当てられ、先進医療から民間医療など、人によって捉え方の異なる難しい話題が登場します。

僕自身は医療に関係した仕事をしているので、作中の医療側の視点で読んでいましたが、実際の患者さんともよくお会いするので、一縷の望みにかけたいという思いもまたよく分かります。

答えがない中で、どう物語が動くのか。ぜひ楽しんでください。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

壊れた家庭

物語の冒頭、汲田家という家族がクローズアップされます。

仲の良さは近所でも評判で、特に汲田姉妹はお互いを大切にし、守り合う存在でした。

しかし、父親が難病を患ったことで、状況は一変します。

治すために保険適用外の治療も行いますが、高額な療養費のために一家の暮らしは一気に苦しくなり、それがやがて家庭崩壊を生み出します。

姉妹はこの一件で病院、特に帝都大附属病院に強い恨みを抱くようになり、これが物語に関連してくるであろうことは容易に予測がつきますが、どう関連してくるのまでは描かれていません。

虐待?

犬養隼人の娘・紗耶香は腎臓疾患のため入院していますが、同じく入院している庄野祐樹とは戦友のような関係を築いていました。

ある日、祐樹が退院することになりますが、病気が完治したわけではなく、自宅療養に切り替えるのだといいます。

犬養と紗耶香は驚きながらも見送りますが、翌月、祐樹が自宅で亡くなります。

二人は彼の葬儀に参加しますが、そこで犬養は明らかに刑事であろう人間を見つけ、声を掛けます。

葬儀の場にいた刑事・志度は、祐樹の死に不審な点があると疑っていました。

死因自体は問題ありませんが、祐樹の体には棒状のようなものでつけられた痣が全身にあり、虐待が疑われました。

祐樹の母親は否定しますが、犬養も疑問に感じ、志度と連携して捜査することにします。

共通点

捜査が進まない中で、公園で女性の自殺死体が見つかります。

ここでも無数の痣が登場し、祐樹との関連性が見られました。

犬養と志度が捜査する中で、どちらの家にも同じ小冊子があり、全国どこでも手に入るものではないことが分かります。

さらに調べていくと、二人は現代の医療を否定し、民間治療を謳う団体に行き着きました。

感想

感情と向き合う医療

本書で取り上げた医療というテーマは、本当に難しいと改めて感じました。

現代の医療は何でも根拠(エビデンス)が求められ、エビデンスがないものはおいそれと口に出来ないほどガチガチに固められています。

それでも日々医療のレベルは上がっていて、標準治療も五年前とは比べ物にならないほど良い治療成績を残せるようになりました。

ちなみに先進医療と聞くとお金をかけた分だけ良い医療を受けられるというイメージがあるかもしれませんが、決してそうとは限らないので、患者側が納得できないのも理解できます。

いくら理屈で説明しても、専門家ではない患者が理解しきることは難しいし、こみ上げる感情の全てを理論で解消できるわけではありません。

この辺りの難しさがよく伝わる内容になっていて、良い切り口だなと感じました。

予定調和

本書で一番強く感じたのは、何もかもが予定調和だなということです。

創作である以上、読者が楽しめる形で物語を作るのは当然です。

しかし、それでもとにかく従来の犬養隼人シリーズに必要なピースを詰め込んだだけ、という感覚が最後まで拭えませんでした。

ラスプーチンという言葉がタイトルや作中に登場しますが、本当に必要だったのか?と思えるくらいぽっと出てきて、特に作中でうまく機能しているわけでもありません。

かつ、難しい法律の要件などが登場人物の口から突然かつさらりと出てくる時、そのキャラでそれはあり得るのか?と常に疑問を感じていました。

これまでの作品もそうであったと言われてしまえばそれまでですが、今回はその違和感がどうしても拭えず、同じ感覚を覚えた人のフォローになればと思い記載しました。

おわりに

色々と書きましたが、構成力は高く、リーダビリティも抜群で最後まで安心して読むことが出来ることは疑いようもありません。

なのでシリーズを追ってきた人であればぜひ読んでみてください。

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