【2024年】野崎まどおすすめ文庫小説ベスト10!鬼才が綴る予測不可能な名作選
野崎まどさんが『【映】アムリタ』でデビューした時、度肝を抜かれました。
理解の外にある事柄をここまで納得させる作家さんがいたのかと。
それ以来、野崎さんの作品はずっと追っていますが、その時々で新しい発見を教えてくれ、他の作家さんとは比較できない唯一無二の存在にまで上り詰めました。
この記事では、野崎まどさんの作品のベスト10をご紹介します。
はじめて野崎さんの作品を読むという人、いくつか読んで次の作品を決めかねているという人の参考になれば幸いです。
一部読む順番に注意の必要な作品もありますので、その部分についても解説しています。
なお、手に取りやすいよう文庫本に限定しています。
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野崎まどおすすめ文庫小説ベスト10
第10位『パーフェクトフレンド』
少女たちの“トモダチ大作戦”。みんなよりちょっとだけ頭がよい小学四年生の少女・理桜は、担任の先生のお願いで、不登校の少女・さなかの家を訪れる。しかしさなかは既に大学院を卒業し、数学者の肩書きを持つ超・天才少女!手玉に取られくやしい理桜は、マウントを取るべく不用意に叫ぶ。「あんた、友達居ないでしょ!」かくして変な天才少女に振り回される『友達探求』の日々が始まるのだった…。野崎まど新装版シリーズ、「友情」の極意をお届けする第5弾!
「BOOK」データベースより
『友情ミステリ』という良く分からないジャンルに分類される本書。
タイトルの通り、『完璧な友だち』とは何だろうを突き詰めていくお話です。
主人公たちが小学生なので非常にほのぼのとしていて、癒されます。
しかし中盤以降、急展開を迎え、タイトルの意味の回収が一気に始まり、ミステリ要素が少し出ます。
最後には野崎まどさんのファンであればあっ、と声が出てしまうような仕掛けがされているので、ぜひ野崎さんの『【映】アムリタ』を先に読んでおくことをオススメします。
第9位『舞面真面とお面の女』
第二次大戦以前、一代で巨万の富を築いた男・舞面彼面。戦後の財閥解体により、その富は露と消えたかに見えたが、彼はある遺言を残していた。“箱を解き石を解き面を解け よきものが待っている―”時を経て、叔父からその「遺言」の解読を依頼された彼面の曾孫に当たる青年・舞面真面。手がかりを求め、調査を始めた彼の前に、不意に謎の「面」をつけた少女が現われて―?鬼才・野崎まど第2作となる伝記ミステリ、新装版!
「BOOK」データベースより
ジャンルとしてはミステリになりますが、そこは鬼才ともいわれる野崎まどさん。
ただのミステリでは終わりません。
遺言の謎を追っていたはずが、そこには思いつきもしないような真実が隠されていて、それがお面を被った謎の少女の正体に繋がっているという構成になっています。
また会話のテンポが良く、スラスラと読めてしまうので、ちょっとした読書にもぴったりです。
第8位『小説家の作り方』
「小説の書き方を教えていただけませんでしょうか。私は、この世で一番面白い小説のアイデアを閃いてしまったのです―」。駆け出しの作家・物実のもとに初めて来たファンレター。それは小説執筆指南の依頼だった。出向いた喫茶店にいたのは、世間知らずでどこかズレている女性・紫。先のファンレター以外全く文章を書いたことがないという紫に、物実は「小説の書き方」を指導していくが―。野崎まどが放つ渾身のミステリー・ノベル改め「ノベル・ミステリー」登場。
「BOOK」データベースより
『この世で一番面白い小説』。
本書では、この世に存在するかも分からない究極の創作物をテーマに掲げています。
二年前に小説家デビューを果たした青年が、『この世で一番面白い小説』のアイディアを持つ女性に小説の書き方を教えるというのがベースになっていて、いつ『この世で一番面白い小説』が出来上がるのだろうと読者はワクワクします。
ところがそこは野崎まどさんということで、本書にはどんでん返しがいくつも仕掛けられていて、最終的には当初とは全く違う方向に向かうところに魅力があります。
あと、単純に小説家を目指す依代が可愛いので、それ目当てで読むのOKです。
第7位『死なない生徒殺人事件』
「この学校には、永遠の命を持つ生徒がいる」女子校「私立藤凰学院」に勤めることとなった生物教師・伊藤は、同僚の教師や、教え子からそんな噂を聞く。人として、生き物としてありえない荒唐無稽な話。だがある日、伊藤はその「死なない生徒」に話しかけられた。“自称不死”の少女・識別組子。だが、彼女はほどなく何者かによって殺害され、遺体となって発見される―!“生命”と“教育”の限界に迫る鬼才・野崎まど新装版シリーズ第3弾!
「BOOK」データベースより
本書のテーマは『永遠の命とは何か?』です。
一般的には不老不死というイメージを持ちやすいと思いますが、本書における永遠の命とは何を指すのか。
ライトノベル調の読みやすい文章に何度も訪れるどんでん返し。
野崎まどさんの魅力がしっかり発揮されていて、ファン問わずに楽しめる一冊です。
最後まで驚きは続きますので、油断は禁物です。
第6位『なにかのご縁』
お人好しの青年・波多野ゆかりくんは、あるとき謎の白うさぎと出会いました。いきなり喋ったその「うさぎさん」は、なんとその自慢の長い耳で人の『縁』の紐を結んだり、ハサミのようにちょきんとやったり出来るのだそうです。さらにうさぎさんは、ゆかりくんにもその『縁』を見る力があると言います。そうして一人と一匹は、恋人や親友、家族などの『縁』をめぐるトラブルに巻き込まれ…?人と人との“こころのつながり”を描いた、ハートウォーミング・ストーリー。
「BOOK」データベースより
野崎さんにしては珍しい裏表のない、正真正銘『心温まる』話です。
『縁』という存在するのかどうか疑わしいものが実は簡単に繋いだり切ったり出来たり、主人公のゆかりくんがただただ良い青年だったり、喋るうさぎさんが良い味を出していたりと、魅力を語り出したら止まりません。
野崎さんの違った一面を見たいという人には特にオススメです。
逆に本書から野崎さんを知った人は、野崎さんがこういった作品を書く作家さんだと勘違いしないよう注意してください。
第5位『HELLO WORLD』
「お前は記録世界の住人だ」本好きで内気な男子高校生、直実は、現れた「未来の自分」ナオミから衝撃の事実を知らされる。世界の記録に刻まれていたのは未来の恋人・瑠璃の存在と、彼女が事故死する運命だった。悲劇の記録を書き換えるため、協力する二人。しかし、未来を変える代償は小さくなかった。世界が転回する衝撃。初めての感動があなたを襲う。新時代の到来を告げる青春恋愛SF小説。
「BOOK」データベースより
本書の元はアニメ映画で、野崎さんは脚本担当となっていますので、本書は映画原作小説ということになります。
世界観としては、『know』でも使った京都を舞台に現在と未来を行き来するようなSF作品ですが、そこに野崎さんらしさが加わり、一味違った展開を味わうことができます。
正直、話のテンポになれるまで苦労しましたが、中盤以降は一気読み必至です。
文章だけでは特に後半が理解しにくい可能性があるので、可能であれば映画も合わせて見ることをオススメします。
正直いうと、僕は映画の方が断然好きです。
第4位『know』
超情報化対策として、人造の脳葉“電子葉”の移植が義務化された2081年の日本・京都。情報庁で働く官僚の御野・連レルは、情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、道終・常イチが残した暗号を発見する。その“啓示”に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女だった。道終の真意もわからぬまま、御野は「すべてを知る」ため彼女と行動をともにする。それは、世界が変わる4日間の始まりだった
「BOOK」データベースより
SF小説を得意とする野崎まどさんの作品で、本書の目指した先は『全てを知る』ことでした。
全てを知るとはどういうことなのか。
その意味を知り、その結末を知るとどうなるのか。
想像を超えた世界が待っているので、ぜひ期待しながら読んでください。
『知ること』の圧倒的な力はもちろんですが、主人公の連レルが教えられることが感動的で、そんな感情を知ることが出来たことに感謝しています。
第3位『野崎まど劇場』
「電撃文庫MAGAZINE」で好評連載中のユニークすぎる短編が文庫化。死体を探しに行く検死官、対局にペットを連れてくるプロ棋士、勇者を何とかしたい魔王、若頭、サンダーファルコン、ビームサーベル、ライオン、うげげげと喋る牛、電撃文庫の妖精等、変態的(?)な登場人物たちが繰り広げる抱腹絶倒の物語の数々。
「BOOK」データベースより
賛否両論の小説。
もしくはもはや小説という枠にはまりすらしないのかもしれません。
上記のあらすじを読んでも全く意味が分からないと思うので、ぜひ実際に読んでその内容を確かめてみてください。
そういうしかない自分の貧弱な語彙力が悔しいです。
ただ、想像すらしたことのなかった新しい小説の形を体現した本書は爆笑必須です。
ちなみにKindle版を購入した人から読みにくいなどのマイナスの声が聞こえてくるので、心配な人は紙の本でご購入ください。
第2位『【映】アムリタ』
芸大の映画サークルに所属する二見遭一は、天才とうわさ名高い新入生・最原最早がメガホンを取る自主制作映画に参加する。だが「それ」は“ただの映画”では、なかった―。TVアニメ『正解するカド』、『バビロン』や、劇場アニメ『HELLO WORLD』などを手掛ける鬼才・野崎まどの作家デビュー作にして、電撃小説大賞にて“メディアワークス文庫賞”を初受賞した伝説の作品が新装版で登場!貴方の読書体験の、新たな「まど」が開かれる1冊!
「BOOK」データベースより
野崎さんの原点と呼べる作品で、ここから派生していく野崎ワールドを楽しむ上で外すことのないできない本作。
キーワードは『天才』です。
僕は今読んでもその度に衝撃を受け、読書の喜びを得ることができるので、きっと色褪せない名作なんだと思います。
以下は本書に関する野崎さんへのインタビューです。
『[映]アムリタ』でMW文庫賞を受賞した野﨑まど先生にインタビューを敢行!
第1位『2』
数多一人は超有名劇団『パンドラ』の舞台に立つことを夢見る青年。ついに入団試験を乗り越え、劇団の一員となった彼だったが、その矢先に『パンドラ』は、ある人物の出現により解散してしまう。彼女は静かに言う。「映画に出ませんか?」と。役者として抜擢された数多は、彼女とたった二人で映画を創るための日々をスタートするが―。果たして彼女の思惑とは。そして彼女が撮ろうとする映画とは一体…?全ての謎を秘めたまま、クラッパーボードの音が鳴る。
「BOOK」データベースより
野崎まどさんの、この時点での集大成とも言える作品です。
集大成という文字通り、これまでメディアワークス文庫で出版されてきた作品の登場人物が一堂に会します。
具体的に書くと『【映】アムリタ』~『パーフェクトフレンド』までの五作品です。
この作品だけでも楽しめますが、全ての作品を読んでから本作を読んだ方が面白いのは言うまでもありません。
正直、敷居は決して低くはありませんが、それだけの価値がある作品で、野崎さんの鬼才といわれる所以を見ることが出来ます。
言葉として正しいか分かりませんが、見えない神のような存在に操られている。
そんな感覚を覚えた読書で、ここまで読者を圧倒する作品はなかなかないと思います。
おわりに
野崎さんの作品に一度はまれば、他の作家さんではきっと満足いかないと思います。
それくらい独創的で、中毒性があり、とにかく面白いです。
ライトノベル調の文章が嫌いという人もいると思いますが、それだけの理由で敬遠するのははっきりいってもったいないです。
この言葉が正しいのかどうかは、ぜひ野崎さんの作品を読んでから判断してください。
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