『ナ・バ・テア』あらすじとネタバレ感想!物語の原点となるシリーズ第二弾
空の底で生き、戦う人間たち。空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきた子供なんだ――「僕」と「彼」、そして「彼女」の物語。森博嗣の新境地、待望のシリーズ第2作!
Amazon商品ページより
『スカイ・クロラ』に続くシリーズ第二弾となる本書。
前の話はこちら。
前作で上官として登場した草薙が一飛行機乗りとして登場します。
時系列的にはシリーズで一番最初の物語で、一番最後の物語である『スカイ・クロラ』からは最も離れたものになります。
ただシリーズの順番通りに読んで何ら問題はありませんので、ご安心ください。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
新たな配属先
草薙水素は新たなチームに配属されます。
前のチームでは散香という戦闘機に乗っていて、今回のチームでは翠芽(すいが)という別の戦闘機に乗ります。
勝手は大きく異なりますが、草薙は腕前を遺憾なく発揮し、配属早々に戦果をあげます。
すでにエース級の働きですが、このチームには彼女を上回る存在がいました。
エース
このチームのエースはティーチャといいます。
草薙以上の操縦技術を持ち、チームの誰とも馴れ合わない孤高の存在。
草薙は彼に尊敬の気持ちを抱き、少ない機会ですが彼と話したりもします。
本書では戦闘機乗りとして、そして一個人としての草薙とティーチャの関係性が描かれます。
感想
草薙の過去が楽しめる
『スカイ・クロラ』ではすでに前線を離れ、指揮官としてアドバイスする側に立っていた草薙。
そんな彼女が本書では戦闘機乗りとして登場し、若さを感じる行動や言動をとります。
本書から読み始めた人であればそういう人物だと思うだけですが、前作を読んだから人からすると草薙という女性のイメージが変わるでしょう。
戦闘機に乗ることだけが生きがいで、死ぬことにも殺すことにも何の感情も抱いていない。
そんな草薙ですが、ティーチャや整備士である笹倉などとの出会いを通し、少しずつ自分の奥にある気持ちに気が付いていきます。
この過程をたどって、どうやって今の草薙になるのか。
そんな想像をしながら読み進めていくのはとても楽しかったです。
断片的な情報
シリーズにとって重要な『キルドレ』という言葉が本書にも登場します。
といっても情報は断片的で、どのようにして生み出されたのかなど大事なことは一切語られません。
本書では草薙がキルドレであること、それゆえに軍の人間にとって利用価値があることなどが描かれ、それが彼女の人生に影響して『スカイ・クロラ』に至ったことが容易に想像できました。
この重要なことを語らずに淡々と物語を展開させていく森博嗣さんのスタイル。
人によってはスッキリしないと不満に思うかもしれませんが、僕は作品の持つ不思議な雰囲気を保つためには必要だと思っていて、重要だけれども知らなくても問題ない、というスタイルが自分には合っているなと再確認しました。
順番はどちらでも良い
森さんは順番としてどれから読んでも問題ないが、本書から読むのが普通とコメントしています。
これに対して僕は、本書でも『スカイ・クロラ』でも好きな方から読んだらいいと思っています。
時系列順に追いたい人は迷わず本書から読んでください。
一方で、執筆した時期によって作品の持つ雰囲気が異なると僕は思っていて、それゆえに刊行順に読むことも一つの正解だと考えます。
実際、『スカイ・クロラ』を読んで草薙の到達点を知っているからこそ生まれる推測があり、それを持って本書を読むことは非常に有意義でした。
あれこれ書きましたが、何も考えずにシリーズの刊行順に読む人が多いと思いますが、それで全く問題ありません。
それだけはしっかりお伝えしておきます。
おわりに
前作と共通した雰囲気が楽しめるだけでなく、シリーズ最後における草薙を形作った要素がいくつも登場して、それを楽しめる作品でした。
次の話はこちら。
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