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【2024年】森博嗣おすすめ文庫小説ベスト10!ユーモアあふれる名作選

harutoautumn
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理系出身で、緻密なミステリを得意とする森博嗣さん。

『すべてがFになる』がアニメ化され、名前だけなら聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

森作品は謎解きというよりも、登場人物たちが交わすユーモア溢れる会話、やりとりが魅力ですが、もちろんそれだけではありません。

この記事では、森さんのおすすめ文庫小説をご紹介します。

ネタバレはありませんので、ご安心ください。

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森博嗣おすすめ文庫小説ベスト10

第10位『そして二人だけになった』

とてつもなく大きな橋を支える巨大コンクリートの塊の中に、国家機密とされるシェルタがあった。現代の最高技術で造られたこの密室に滞在することになった六人が、一人ずつ殺される。痺れるような緊張感の中、最後に残った二人。そして世界が反転する―。謎、恐怖、驚愕。すべてが圧倒的な傑作長編ミステリィ。

「BOOK」データベースより

五百ページ以上の長編ですが、さすがは森さん。

ユーモアあふれる会話は健在で、面白いくらいにあっという間に読めてしまいます。

ただ本書の評価は賛否両論で、何が真実なのか曖昧なまま物語は終了します。

そのため、自分なりにこうだったのでは?と折り合いをつけられないと、消化不良で終わってしまいます。

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第9位『百年シリーズ』

2113年の世界。小型飛行機で見知らぬ土地に不時着したミチルと、同行していたロイディは、森の中で孤絶した城砦都市に辿り着く。それは女王デボウ・スホに統治された、楽園のような小世界だった。しかし、祝祭の夜に起きた殺人事件をきっかけに、完璧なはずの都市に隠された秘密とミチルの過去は呼応しあい、やがて―。神の意志と人間の尊厳の相克を描く、森ミステリィの新境地。

「BOOK」データベースより

『女王の百年密室』から始まる三冊をまとめたシリーズのことを指します。

本書は百年シリーズの第一弾で、ミステリーと説明にありながらもSF要素を含み、どちらかというと謎解きよりも物事に対する考え方などに焦点が当てられています。

森博嗣さんの魅力が発揮されながらも、設定は面白いしワクワクが止まらない。

なのでまだ森さんの作品を読んだことがないという人にも非常におすすめです。

十巻前後に及ぶ長編シリーズが多い中、百年シリーズは三冊で終わるので、気軽に手を出しやすいのもポイントです。

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第8位『Gシリーズ』

その死体は、Yの字に吊られていた。背中に作りものの翼をつけて。部屋は密室状態。さらに死体発見の一部始終が、ビデオで録画されていた。タイトルは「φは壊れたね」。これは挑戦なのか?N大のスーパー大学院生、西之園萌絵が、山吹ら学生たちと、事件解明に挑む。Gシリーズ、待望の文庫版スタート。

「BOOK」データベースより

ギリシャ語を意味する『Greek』からとられた本シリーズ。

森作品ならではのユーモアが感じられる一方で、S&Mシリーズに登場する犀川や萌絵、他複数人の他シリーズのキャラクターが登場するので、いきなり読むには向かないのが難点です。

最低でも後述するS&Mシリーズを読んでおくことをオススメします。

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第7位『四季シリーズ』

天才科学者・真賀田四季。彼女は五歳になるまでに語学を、六歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考するその能力に人々は魅了される。あらゆる概念にとらわれぬ知性が遭遇した殺人事件は、彼女にどんな影響を与えたのか。圧倒的人気の四部作、第一弾。

「BOOK」データベースより

森作品の中でも圧倒的な人気を誇る天才科学者・真賀田四季。

そんな彼女に焦点をあてたシリーズのことを指します。

森作品の中でも特に面白いシリーズなのですが、少なくともS&Mシリーズを読んでからが良いという点を考慮してこの順位にしました。

第6位『探偵伯爵と僕』

もう少しで夏休み。新太は公園で、真っ黒な服を着た不思議なおじさんと話をする。それが、ちょっと変わった探偵伯爵との出逢いだった。夏祭りの日、親友のハリィが行方不明になり、その数日後、また友達がさらわれた。新太にも忍び寄る犯人。残されたトランプの意味は?探偵伯爵と新太の追跡が始まる。

「BOOK」データベースより

森博嗣さんの作品としては、爽やかで意外性のある作品。

表面だけを読めば、中学生高校生が読んで楽しめるヤングアダルト小説です。

ところが最後の最後に森さんらしい仕掛けが施されていて、それが本書を化けさせます。

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第5位『WWシリーズ』

楽器職人としてドイツに暮らすグアトの元に金髪で碧眼、長身の男が訪れた。日本の古いカタナを背負い、デミアンと名乗る彼は、グアトに「ロイディ」というロボットを探していると語った。彼は軍事用に開発された特殊ウォーカロンで、プロジェクトが頓挫した際、廃棄を免れて逃走。ドイツ情報局によって追われる存在だった。知性を持った兵器・デミアンは、何を求めるのか?

「BOOK」データベースより

森博嗣さんの作品の中でもWシリーズは特にお気に入りですが、本シリーズは一作目から前シリーズを軽々と上回ってくれそうな予感を与えてくれました。

百年シリーズ、Wシリーズと何百年も積み上げてきた時間を土台に物語はさらに広がり、相変わらずそこにはマガタシキの姿が見え隠れします。

本シリーズ単独で読んでも面白いとは思いますが、やはり最低でもWシリーズ、次に百年シリーズ、可能であればS&Mシリーズを読んでおくと十二分に楽しめると思います。

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第4位『Wシリーズ』

ウォーカロン。「単独歩行者」と呼ばれる、人工細胞で作られた生命体。人間との差はほとんどなく、容易に違いは識別できない。研究者のハギリは、何者かに命を狙われた。心当たりはなかった。彼を保護しに来たウグイによると、ウォーカロンと人間を識別するためのハギリの研究成果が襲撃理由ではないかとのことだが。人間性とは命とは何か問いかける、知性が予見する未来の物語。

「BOOK」データベースより

人類は寿命を大きく伸ばし、新たな問題が見つからなければ半永久的に生きられる。

その反面、生殖機能がうまく働かず、新たな人類の誕生ということ自体が稀になってしまい、人類は減少の一途をたどっています。

そして、そこに登場したのがウォーカロンという存在です。

人類が作り上げた、しかしロボットとは違う新たな存在。

生まれ方などを除けば生身である彼らを前に、人間は何か? という命題に迫られます。

少なくとも百年シリーズを読んでから挑戦してみてください。

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第3位『スカイ・クロラシリーズ』

空の底で生き、戦う人間たち。空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきた子供なんだ――「僕」と「彼」、そして「彼女」の物語。森博嗣の新境地、待望のシリーズ第2作!

Amazon商品ページより

映画化された『スカイ・クロラ』から連なるシリーズです。

刊行順としては『スカイ・クロラ』が最初ですが、物語の時系列としては『ナ・バ・テア』が一番最初なのでご注意ください。

体の成長が止まってしまった『キルドレ』という存在が登場し、その特性を活かして戦闘機乗りとして空を駆け巡ります。

ユーモアあふれるだけでなく、現実と虚構の入り混じる浮遊感が独特で、森作品の中でも異色といえます。

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第2位『Vシリーズ』

一年に一度決まったルールの元で起こる殺人。今年のターゲットなのか、六月六日、四十四歳になる小田原静江に脅迫めいた手紙が届いた。探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と桜鳴六画邸を監視するが、衆人環視の密室で静江は殺されてしまう。森博嗣の新境地を拓くVシリーズ第一作、待望の文庫化。

「BOOK」データベースより

本書の主人公である瀬在丸紅子の『V』から名前がつけられた本シリーズ。

他シリーズと関連しているものの、はじめに読んでも全く問題ありません。

紅子含めた主役四人の掛け合いがとにかく面白く、十冊ある長さもむしろご褒美に感じられるほどです。

第1位『S&Mシリーズ』

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。

「BOOK」データベースより

シリーズの由来について。

これは主人公二人の名前が由来で、犀川創平の『S』、西之園萌絵の『M』からとったものです。

他作品は『V』、『W』などあくまでメインは一つと絞っているのに対して、本シリーズは二人を主軸に構成されています。

森作品のどのシリーズにも通じる原点であると同時に、犀川と萌絵だからこそ出せる空気感があり、それがもうたまりません。

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おわりに

シリーズものが名前で判断がつかず、また作品数が多いので手が出しにくい面もありますが、それでスルーするにはもったいなさすぎるほど面白い作品であふれています。

この記事を参考にして、一冊でも森作品を楽しんでもらえると幸いです。

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