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『ソードアート・オンライン9 アリシゼーション・ビギニング』あらすじとネタバレ感想!

「ここは…どこだ…?」目を覚ますと、キリトは巨木が連なる森の中―ファンタジーの“仮想世界”に入り込んでいた。手がかりを求めて辺りを彷徨う彼は、一人の少年と出会う。「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」この仮想世界の住人―つまり“NPC”である少年は、なんら人間と変わらない感情の豊かさを持ち合わせていた。ユージオと親交を深めていくキリトの脳裏に、とある過去の記憶がよみがえる。それは、子供時代のキリトがユージオと一緒に野山を駆け回っている記憶だった。そしてそこには、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。名前は、アリス。忘れてはいけないはずの、大切な名前だった。ウェブ上で最も支持を得た超人気エピソード登場。

「BOOK」データベースより

シリーズ第九弾となる本書。

本書よりアリシゼーション編に突入し、これまでの中でも最長の話になります。

リアルとネットの世界が密接に連動し、今までにないスケールの話になっていて、シリーズ屈指の名作になっています。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

あらすじ

謎の世界

冒頭、キリトのことが描かれますが、彼の年齢は十一歳と辻褄が合わず、かつ彼のいる場所も序盤は謎に包まれています。

その世界においてキリトは相棒のユージオと共にギガスシダーと呼ばれる大杉を切り倒すという天職を与えられていますが、彼らはこの天職の七代目で、切り倒す天職が始まってすでに三百年が経過しています。

ギガスシダーはありあまる生命力で斧による切れ込みを日々修復させ、キリトたちの代でも切り倒せないことは明白でした。

彼らにはアリスという同い年の女の子がいて、三人はいつも一緒でした。

ある日、弁当を長く持たせるために氷を取りに行こうということになり、三人は村の掟で禁じられている洞窟に向かいます。

それが発端となり、三人の運命は大きく動き出します。

テスト

死銃事件から半年後のこと。

キリトは菊岡からの依頼で、新型フルダイブ・システムのテストプレイヤーをこなしていました。

ラースという会社の開発した新型フルダイブ機は現行機とは別物であり、そこには心の本質が関係しています。

ラースは体内に存在する光子の集合体を『フラクトライト』と名付け、それこそが人間の魂ではないかと考えています。

新型機はこのフラクトライトを翻訳し、書き込むことも可能です。

すると脳にとってそれは本物ということになり、仮想世界と現実の区別がつけられないということになります。

キリトがテストした実験用仮想世界はアンダーワールドと呼ばれ、彼自身はアリシゼーション編終盤まで思い出せませんが、冒頭の光景=テスト中の出来事であることが後に明らかになります。

キリトは機密保持の関係でテスト時の記憶を遮断されていたため覚えていませんが、その話を聞いたアスナやシノンは記憶を操作できてしまうことに漠然とした不安を感じます。

襲撃

キリトは話が終わると、アスナを彼女の家の近くまで送ります。

そこで事件が起きました。

二人の目の前に、ジョニー・ブラックという男が現れます。

本名は金本といい、SAOにあるラフィン・コフィンというギルドに所属するプレイヤーで、死銃事件で逮捕された赤眼のザザとコンビを組んでいた男です。

危険を感じたキリトはアスナだけを逃がし、助けを呼ばせに行きますが、振り向いたアスナは絶句します。

キリトの傘が金本の右太腿に突き刺さり、金本握った注射器がキリトの左肩に刺さっていたのです。

二人はそのまま倒れ、アスナは救急車で運ばれるキリトに付き添います。

キリトはサクシニルコリンという薬品の影響で心停止し、意識を取り戻すことはありませんでした。

見知らぬ世界

キリトが目を覚ますと、そこは見知らぬ場所でした。

金本と会うまでのことは覚えていますがそれからのことは覚えておらず、当然、この場所にいる理由も分かりません。

状況から何らかの仮想世界にいることが予想されますが、ログアウトするためのウインドウが現れず、ここから抜けだす方法が見つかりません。

思い当たる節としては、今がラースでのテストであり、ここがアンダーワールドだということです。

途方に暮れるキリトですが、そこでユージオという同年代の青年と出会い、この世界のことを色々と教えてもらいます。

怪しまれないようキリトは記憶喪失を装い、やがてユージオと共に旅に出るにいたります。

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感想

壮大、かつ終わりの見えない旅が始まりました。

これまでと大きく違うのはキリトの置かれた状況が分からないこと、現実世界に戻る方法も分からないということです。

それによって読者の感じる不安は倍増し、いつにない心細さを感じました。

ただユージオという頼れる相棒が出来たことは安心材料で、彼とキリトの絡みが本格化するのは次巻以降になりそうです。

それから本書では、現実と仮想世界の違いがさらに曖昧になるようなことが描かれます。

僕らの現実世界において仮想世界はSAOやALOなどに遠く及びませんが、いずれ本書の中で起きているようなことが起こり、同様の問題を抱えることになるかもしれません。

もっと無邪気な頃であれば胸が躍るようなワクワクすることかもしれませんが、大人となった今では不安感、拒絶したいという気持ちの方が強く、人間がそんな領域まで手を伸ばして良いのかと本気で考えてしまいました。

おわりに

壮大なアリシゼーション編が始まりました。

まだ旅は始まったばかりですが、物語はどのような終着点を見出すのか。

現実世界でのキリトはどうなっているのか。

謎がまだまだ散りばめられている状態なので、これから本格的に面白くなるのかと思うとワクワクします。