『ソードアート・オンライン12 アリシゼーション・ライジング』あらすじとネタバレ感想!

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幼少の頃から追い求めた少女・アリスとついに再会したユージオ。しかし、そのアリスに、昔の―“ルーリッドの村”時代の面影は無かった。禁忌目録を破ったキリトとユージオを捕らえるために来たというアリス。彼女に幼少の記憶は無く、そして自身を“整合騎士”と名乗った。“公理教会”の象徴“セントラル・カセドラル”の地下牢に繋がれたキリトとユージオだが、キリトの機転でどうにか脱出を果たす。キリトが“外部”の人間であることを見抜いた謎の少女・カーディナルの助けをかり、二人はアリスを“本当の姿”に戻すため、塔の頂点を目指す!しかし、“シンセサイズの秘儀”により生まれた最強の戦士たちが、キリトとユージオの前に立ちはだかる―。

「BOOK」データベースより

シリーズ第十二弾となる本書。

前の話はこちら。

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本書にてついにアンダーワールドの真の姿が明らかになります。

説明パートが長めですが、退屈に思わないくらい衝撃的な内容なので必見です。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

支配者

禁忌目録に違反したキリト、ユージオは整合騎士となったアリスによってカセドラル地下の牢獄に繋がれていましたが、脱走。

逃げ回る二人を助けてくれたのはカーディナルと名乗る少女でした。

ユージオが席を外している隙に、キリトはカーディナルからアンダーワールドのことを聞きます。

アンダーワールドは内部時間で四百五十年にわたって築かれた世界で、支配する公理教会の最高司祭はかつてクィネラと呼ばれていました。

クィネラはシステム・コマンドを追及する中で禁断の呪文といえる『全コマンドリスト』を閲覧する命令にまでたどり着き、単なるサンプルだった女性が管理者となった瞬間でした。

さらにクィネラはアンダーワールドを制御するプログラム、カーディナル・システムを己に取り込み、支配する世界を今のまま永遠に保つことが目的の存在と化しました。

それから名前を改め、今はアドミニストレータと名乗っています。

カーディナルの誕生

アドミニストレータは何百年と生きた結果、魂の寿命というべき記憶容量の限界を迎えますが、記憶の整理には大きなリスクが潜んでいます。

そこで登場するのが『シンセサイズの秘儀』で、これによって魂の上書きコピーをすることが出来ます。

アドミニストレータは自分の新たな肉体となる少女を見つけ、そちらに記憶を移してから元の体を破棄する予定でした。

ところが、カーディナル・システムには『「世界を維持せよ」というメインプロセスの過ちを正せ』というサブプロセスが存在し、それこそがカーディナルの人格といえます。

アドミニストレータがシンセサイズの秘儀を実行した時、元の体はアドミニストレータ、新たな肉体はカーディナルだと両者が認識し、こうしてカーディナルが誕生しました。

カーディナルはアドミニストレータを消去しようと試みますが叶わず、今は誰も干渉できないカセドラル内にある大図書館に逃げ込みます。

それから二百年が経過し、今回、アドミニストレータを倒せる可能性を持つキリトとユージオが現れたということです。

負荷実験

ここで整合騎士の正体が明かされます。

彼らは優秀な人間と見込まれ、アドミニストレータにシンセサイズの秘儀を施され、絶対の忠誠を誓わされた存在でした。

現在、その数は三十一人に及びます。

それらを倒さなければ勝利はありませんが、問題はそれだけに留まりません。

この世界はラースの実験場であり、負荷パラメータというものが設定されています。

このパラメータは日に日に増加し、やがてダークテリトリーに住む闇の怪物たちが人界に攻めてくるように設定されています。

本来であれば人界側でもそれに対抗する戦力が準備されるはずでしたが、アドミニストレータが整合騎士を作り出したせいで経験値が偏り、本来闇の怪物たちと戦うはずだった一般民たちが戦闘を経験しないという事態を招きました。

このままでは人は敗れますが、もしアドミニストレータが登場しなくても、大きな争いは避けられないものでした。

カーディナルはそれを許せず、アドミニストレータから権限を取り戻したら、この世界全てのフラクトライトを削除しようと考えています。

当然キリトは反対しますが、このアンダーワールドはラースの支援なしに存在し続けることは出来ず、決断するしかありません。

カーディナルはキリトが外の世界に脱出した後、特定の人物のライトキューブを持ち出して魂の削除を防ぐことを提案しますが、それでも十人程度が限界です。

キリトはこの事実をユージオに隠し、アドミニストレータと整合騎士との戦いに身を投じるのでした。

感想

説明がかなり長く、理解するのに多少根気が必要ですが、本書においてアンダーワールドの真の姿が明かされます。

このままいけばキリトの守りたい世界は崩壊しますが、仮にアドミニストレータを倒したとしてもそこに待つのは幸福とはいえない結末です。

それを理解した上で前に進まないといけないキリトの心情を考えると、心身共にかなり厳しい戦いが予想されます。

もちろん先のことを考えて勝てる相手ではないので、今は目の前の敵を倒すことだけを考えるしかありません。

これまで数々の試練をくぐり抜けてきたキリトですが、今回はそれをさらに上回る事態で、それゆえにシリーズ屈指の盛り上がりを見せてくれそうです。

今回であらかた説明がされたので、次巻以降の本格的なバトルが楽しみです。

おわりに

ようやくアリシゼーション編の真の面白さが見えてきました。

勝っても負けても最良とはいえない状況の中で、キリトはどんな未来を手にするのか。

この戦いを最後までしっかり見届けたいと思います。

次の話はこちら。

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