『これは経費で落ちません! 9 ~経理部の森若さん~』あらすじとネタバレ感想!合併後の問題に税務調査と波乱は続く
経理部は新戦力が入り、少しずつ人手不足が解消されつつあるが、トナカイ化粧品との合併以来、天天コーポレーション営業部は水面下での争いが絶えず、広報部は後進の育成で騒がしい。性別、年齢、派閥、そして恋愛……。社内は今日もいろいろ面倒です。ある日、沙名子は営業部で成績トップの山崎に食事に誘われた。沙名子が太陽と遠距離恋愛していることをなぜか知っている山崎だけに、てっきり太陽のことかと思いきや、切り出されたのは社内の派閥のことで……。30歳を目前にした沙名子は、さまざまなしがらみにどう向き合う?
Amazon商品ページより
シリーズ第九弾となる本書。
前の話はこちら。
天天コーポレーション、トナカイ化粧品、篠崎温泉ブルースパの合併についてくる問題が解決して落ち着いたのかと思いきや、今日もあちこちで問題が発生し、沙名子の意思とは無関係に巻き込まれていきます。
大きな動きもあり、かなり盛り上がった巻です。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
第一話『わたし、けっこう根性あるので!』
トナカイ化粧品からやってきた山野内亜希は四か月ですっかり営業部に馴染み、天天コーポレーションがこれまでカバーできていなかった東北への進出を提案。
するとすんなり受け入れられ、亜希がこれまでのつてを利用してこの企画を進めることになります。
人付き合いが得意で、大切なことにおいては譲れない強さを持っている亜希。
これからますますの活躍が期待されますが、沙名子は経理という立場から気になることがありました。
第二話『予定調和は嫌いです!』
室田千晶は去年の秋に晴れて正社員になり、広報課の仕事に精を出していました。
天天コーポレーションの作る動画にはいつも広報課長の皆瀬織子が出演していましたが、今回は千晶が出演することになり、やる気に満ちあふれていました。
ところが千晶は織子から思わぬ叱責をくらい、意気消沈。
これだけで済めばまだよかったのですが、本当の問題は週明けの月曜日に起きました。
第三話『数字以外は見ないほうがいいこともある』
沙名子は合併後の経理のことで、篠崎温泉ブルースパのこれまでのデータを確認します。
家族経営で、社長だった村島小枝子が絶大な影響力を誇り、よくある中小企業で特に問題はないように思えました。
そんな中で、沙名子は篠崎温泉ブルースパから移ってきた社員のこれまでの給料が妙にキリが良いことに気が付き、さらに調査を続けます。
すると知らぬ間に家族経営の問題に首を突っ込むことになります。
第四話『愛は仕事をしていない時に必要なるんですよ』
天天コーポレーション創業以来、はじめて税務調査が入ることになります。
経理部は大忙しとなり、沙名子は大阪と九州の事業所に出張することになりました。
沙名子にとって一大仕事となるだけでなく、太陽との関係にもちょっとした変化が訪れます。
エピローグ~教える真夕ちゃん~
真夕は仕事がとてもできるタイプではありませんが、素直で気がきくので同僚から親しみを持たれています。
そんな真夕が人に物事を教えるという珍しいエピソードで、彼女も経理部の一員として日々成長していることが分かります。
感想
ちょっとした感慨
内容とあまり関係なのですが、本シリーズの第一弾が発売されたのは2016年のことです。
当時、僕は沙名子よりも年下で、彼女のことを頼れる先輩と思いながら読んでいました。
ところが気が付くと、僕は沙名子の年齢も社歴も追い抜いていたのです。
本書では沙名子が三十歳目前であることを強調していたので、その影響でこんなことを思った次第です。
発売当初はこんなに長く、しかもクオリティを維持したまま続くなんて夢にも思っていなかったので、感慨深いものがあります。
目立たないズルさ
本書に限らずですが、本シリーズでは『ズルさ』が一つのキーワードになっていると僕は思っています。
横領など分かりやすい違反行為はほとんど起きませんが、その分、プライベートの支払いを経費に紛れ込ませたり、経費だからと無駄な贅沢をしたりということが多々登場します。
販売課のメンバーは営業マンとして交渉力に長けているのでこういった悪知恵を働かせるイメージがありますが、それ以外の社員でもこういったズルさが散見されます。
沙名子の立場で読むとイライラしますが、こういうのあるある、と物語をより身近に感じることができるので、毎回どんなズルが登場するのだろうと楽しみにしている自分がいます。
まだまだ波乱の予感
合併後、落ち着いたかのように見えましたが、本書においてまだまだ問題が隠されていることがよく分かりました。
経理としてお金の流れが分かっている沙名子は嫌でも問題に気が付いてしまうことがあるので、これからも苦労しそうです。
異例の早さでの主任抜擢ですが、もっと上の役職の人がこなす仕事内容だよな、と何度も思ってしまいました。
また、ここにきて沙名子に関する色恋沙汰が急に増えてきました。
この気配がどんな伏線になっているのか。
次巻以降、まだまだ波乱がありそうです。
おわりに
会社もそうですが、沙名子自身も物語が進むごとに考え方や価値観が変わってきていて、つい夢中になって読んでしまいました。
次巻で記念すべき十作品目になりますので、期待したいと思います。
次の話はこちら。
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