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『半落ち』あらすじとネタバレ感想!妻を殺害した元警察官が守りたいものとは?

harutoautumn
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「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの2日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは――。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。2003年このミステリーがすごい! 2002年週刊文春ミステリーベスト10 第1位。

Amazon商品ページより

米澤穂信さんの『米澤屋書店』でその存在を知って読んだ本書。

横山秀夫さんは元々好きでしたが、本書も格別に面白かったです。

冒頭からインパクト抜群なのに、最後まで飽きさせない謎と、それ以上に押し寄せてくる感情の波。

警察小説が好きな人であれば、本書を読まない手はありません。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

連絡

W県警本部操作第一課の強行犯指導官・志木和正は部下からの報告を待っていました。

小学生女児を八人も凌辱した暴行魔のマンションに対して、夜明けとともに突入するのです。

志木のもとに連絡がありますが、相手は中央署の人間で、殺人犯が自首したというものでした。

しかも自首してきたのは本部教養課次席の梶聡一郎で、妻の啓子を扼殺したのだといいます。

梶は温厚で評判も良く、とても妻を殺害する人間には思えません。

とりあえず梶が逃げないよう指示を出しますが、次の連絡で志木の感情が爆発します。

警察が突入した時には、暴行魔は農薬を飲んで意識不明の状態になっていたのです。

取り調べ

梶は搬送される病院に急行しようとしますが、W県警本部長の加賀美に止められます。

志木には梶の取り調べの命が下ったからです。

中央署にも手練れがいるにも関わらず、なぜわざわざ梶を指名したのか。

それは梶が自首したものの、妻を殺害したのは三日前だからです。

つまり自首するまでに空白の時間があり、何か隠している可能性がある。

完落ちではなく、半落ちだということです。

梶の意志

志木は五年組んできた山崎を補佐官に指名し、梶の取り調べを開始します。

梶はアルツハイマー病で苦しむ啓子を楽にしてあげたかったと供述し、殺人については素直に認めます。

しかし、空白の二日間の話になった瞬間に、口を閉ざしてしまいます。

その目は澄んでいて、けっして保身から話さないわけではないことが分かります。

では、何が梶をそこまでさせるのか。

志木は調査を進め、梶という本を読み進めることになります。

感想

冒頭からクライマックス

本書は常にアクセル全開です。

緊迫した事件から、別の事件が舞い込み、簡単だと思われていた事件が実はかなりの難事件だった。

タイトルの意味もすぐに回収され、読者は何に対して集中すれば良いのか、すぐに明白になります。

こうなると、最後まで面白さを保てるのかと不安になりますが、そんな心配は無用でした。

調べれば調べるほど何が真実か分からなくなり、梶という人間が守りたいものが一向に見えてこない。

おまけに志木をはじめとして、様々な人間の視点から梶を見るので、見る角度によって物語が違って見えるのが面白いです。

そして全ての事実が最後に絡み合い、一つの真実が浮かびあがるところはお見事で、高まった感情が一気に満たされるカタルシスがありました。

人の感情

警察小説では人の感情が一番の見どころだと思っていますが、本書はそれが特に素晴らしかったです。

警察官としての信念。

新聞記者としての使命と、社内での競争との板挟み。

うだつが上がらない弁護士。

いずれの人間にも立場があり、素直に行動できるわけではありません。

本心では思いつつも、立場によって対立せざるを得ない。

どの立場にたって考えても苦しいのですが、その葛藤が決して無駄にならない展開が待っていて、読者のそれまでの感情がちゃんと報われるようになっています。

まさに生き様、人生そのものが描かれていて、警察小説の醍醐味とともに、横山さんの偉大さに改めて感激させられました。

おわりに

時代背景もあり、今ではこういった警察小説を書くのは難しいかもしれない。

寂しさがありつつも、こんな時代だからこそ読んでほしいという思いもあり、何がいいたいかというと、素晴らしい小説に出会えて嬉しいということです。

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