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三浦しをん『愛なき世界』あらすじとネタバレ感想!恋した人の愛するものは植物の世界だった

恋のライバルが、人類だとは限らない!? 洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。愛おしい変わり者たちと、地道な研究に人生のすべてを捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか――〈付録〉「藤丸くんに伝われ 植物学入門(上)」

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恋愛にも生殖にも興味がない本村紗英は、殺し屋のごとき見た目の教授・サボテン好きの後輩男子に囲まれ、植物学研究に没頭中。ド根性で実験に邁進する本村に訪れたのは、驚くべき新発見か、まさかの落とし穴か。すべての事件は研究室で起きている。世界の隅っこが輝きだす傑作長篇〈付録〉「藤丸くんに伝われ 植物学入門(下)」〈解説〉伊与原新

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三浦しをんさんの作品である本書。

タイトルに『愛なき』なんてありますが、読むとすぐに愛にあふれていることが分かります。

恋愛だけでない愛の描き方はさすが三浦さんという感じで、ファンの人もそうでない人も必読です。

以下は本書に関する三浦さんへのインタビューです。

三浦しをんさん 『愛なき世界』|小説丸

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

洋食屋見習いの青年

藤丸陽太は文京区本郷にあるT大学(おそらく東京大学)の向かいにある洋食屋「円服亭」の味から何から何までほれ込み、大将の円谷正一に頼み込んで働かせてもらうことになりました。

セキュリティの観点から藤丸は円服亭の二階で住むことになり、仕事に集中できる環境といえます。

少しずつ料理の重要な調理を任せてもらえるようになり、料理人として藤丸はこの上なく幸せでした。

ある日、円服亭は円谷の思い付きでデリバリーをはじめました。

配達するのはもちろん若い藤丸です。

免許のない藤丸は自転車で運ぶことになりますが、予想に反してデリバリーの需要はあり、早速注文が入ります。

藤丸が向かったのは大学理学部B号館にある一室で、そこは教授の松田をはじめとした職員・学生が植物について研究する研究室でした。

出迎えてくれたのは院生の本村紗英で、藤丸は知らず知らずのうちに彼女に惹かれていきます。

デリバリーの注文が入るたびに研究室を訪れ、紗英と話す。

藤丸は幸せの絶頂でしたが、ここで一つの問題がありました。

藤丸のライバル

紗英はシロイヌナズナの葉について研究していて、藤丸は研究室を訪れるたびに彼女から研究について教えてもらい、紗英にも植物にも日に日に惹かれていきます。

そして、ついに告白。

ところが三日後、紗英に断られてしまいます。

肩を落とす藤丸ですが、断られた理由は紗英に彼氏や好きな人がいるからではありません。

紗英にとって愛という概念のない植物がすべてであり、その研究にすべてを捧げると決めたのです。

そのために誰とも付き合わないという徹底ぶりで、これには藤丸も納得するしかありません。

それでも二人の関係は告白後も変わらず続き、愛なき世界を中心に物語が展開していきます。

感想

人の数だけある愛の形

タイトルを読んだ時点でどんな冷たい世界観かと思いましたが、読み始めてすぐに気が付きました。

本書には他の作品が真似できないほどの愛が溢れていることに。

確かに植物は愛なんてなくても旺盛に繁殖し、多様な生態を持つように進化してきました。

しかし、植物を研究対象として見ている松田や紗英など研究員たちには植物への愛があり、その大きさは人生を捧げているといっても過言ではありません。

藤丸も同様で、紗英に恋するものの、彼の愛情は料理や食材にも向けられていて、その深さは紗英の植物に対する愛情に負けていません。

愛なき世界を舞台に、人々の愛がこれ以上ないほど溢れる物語。

それが本書です。

研究の魅力

本書では紗英だけでなく、様々な研究者の口からそれぞれの研究に対する説明があります。

普通であればなかなか理解することが難しい内容も含まれていますが、そこは藤丸が絶妙なアシストをしてくれることで読者にも分かりやすく伝わるよう設計されています。

巻末には植物、実験器具などの説明がイラスト付きで掲載されていて、もはやちょっとした植物図鑑です。

僕は大学時代に所属していた研究室のことを思い出し、こんな視点から研究ができたらもっと違った思い出が出来たのかな、なんて思ったりしました。

中盤がややだれる

基本的におすすめしたい作品なのですが、評価が分かれるポイントとして中盤で少し物語がだれることです。

上下巻合計五〇〇ページ以上というボリュームですが、物語としては展開が控えめで、常に料理か植物のことです。

分かりやすい起承転結を求める人にとっては特に中盤が飽きやすく、実際僕も一気読みするのは難しいかなと思いました。

一方で三浦さんの作品を読み慣れている人であれば覚えがあると思うので、そこまで戸惑うことはありません。

おわりに

愛がいかに世界にあふれていて、人によって形も様々であることを本書は教えてくれます。

三浦さんならではの切り口、表現がさえわたり、心置きなく気持ちを高め、温まりたい人に特におすすめです。

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