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『暗闇坂の人喰いの木』あらすじとネタバレ感想!人を呑み込む巨木に秘められた真実とは?

harutoautumn
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さらし首の名所だった「暗闇坂」にそそり立つ樹齢二千年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだのか。近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは。とうてい信じられない怪事件に名探偵・御手洗潔が敢然と挑む。しかしながら真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨を極めるものだった。本格ミステリーの巨匠が精力を注いだ大傑作。

Amazon商品ページより

御手洗潔シリーズ第六弾となる本書。

前の話はこちら。

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これまでシリーズの中で培ってきたものが凝縮されたような完成度を誇り、僕はシリーズの中でも特に気に入っています。

ホラー的なエッセンスも楽しめるので、ミステリ×ホラーが好きな人には特にオススメです。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

ファン

石岡のもとに森真理子という見知らぬ女性から電話がかかってきます。

真理子は矢継ぎ早に質問をして約束をとり、石岡は気がある女性が現れたと浮かれますが、読者も御手洗も真理子の目的が別にあることがすぐに分かります。

彼女は年齢や世間体を気にして、作家と呼ばれる人間であれば立派で給料も良く、結婚相手にふさわしいだろうと考えていたのです。

ところが、そこまで売れていない石岡の現状に真理子は落胆し、それから連絡がくることはありませんでした。

変死者

ある日、藤並卓という男性が自宅の屋根の上で変死体として発見されたというニュースが流れます。

藤並は、真理子の彼氏であり、石岡は驚きを隠せません。

死因は心不全となっていますが、これはつまり、死因が分かっていないことと同義であると考えることもでき、事件性を感じずにはいられません。

御手洗は事件に興味を持ち、嫌がる石岡を連れて真理子に会うことにします。

暗黒坂

御手洗は言葉巧みに真理子の気持ちを操り、三人で事件現場である暗闇坂に向かいます。

かつては坂の上に首切り場があり、そこにはいくつもの切られた首が並んでいたという話があります。

さらに本書では時系列が変わり、かつての暗闇坂でのエピソードが語られ、いわくつきの場所であることが読者に印象付けられます。

そして、そこには大きな楠が立っているわけですが、巨木には人間を吞み込むという信じられない噂があり、その噂の正体が次第に明らかになります。

感想

長さを感じさせない面白さ

僕は御手洗潔シリーズの中でも、本書は特に面白いと思いました。

その証拠に六六〇ページ以上の大長編を一度も止まることなくあっという間に読めてしまいました。

面白さの秘訣はいくつもあり、後述しますが、何より本書のスケールの大きさが凄まじいです。

はじめはタイトルにある暗闇坂が舞台なのに、気が付けば石岡初の海外旅行になったり、かと思えばそこで得た情報で暗闇坂で進展があったり、とにかく展開が何度もあって飽きがきません。

そして結末の、御手洗らしからぬ態度。

どれもとっても超一級品で、再読必須の名作でした。

新たな主役

本書では御手洗&石岡のコンビに、中盤以降は女性が一人追加されます。

二人とはまた異なるキャラクター性はさることながら、性別を超えた魅力があり、会話や展開に幅が大きく広げることに一役買っています。

既存の世界観を壊さず、純粋に魅力の底を上げることがいかに難しいか多少理解しているつもりなので、素晴らしいさじ加減だったと思います。

そして、探偵側として深く関わるからこそ結末に深みや大きな感情が生まれるので、良いことずくめでした。

舞台の転換

上述したスコットランドへの旅行も素晴らしかったです。

日本では浮きがちな御手洗の奇行が、スコットランドでは不思議と馴染んでいるところが面白い。

そして、御手洗の万能さに改めて感動しました。

海外の事件を舞台にして、御手洗と石岡が現地に乗りこんで現地の警察とやりとりをしたら、どんな素晴らしい物語ができるのだろう。

そんな妄想も膨らみ、良かったです。

おわりに

本書には大満足です。

一方で、旧版が税込840円という激安プライスだったことに、体の震えが止まりません。

今だとこの倍近い金額が発生するかもと思うと、本好きには大変な世の中になったなとしみじみです。

次の話はこちら。

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