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太田愛『犯罪者』あらすじとネタバレ感想!緊迫感溢れるノンストップサスペンス!

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白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。犯人は逮捕されたが、ただひとり助かった青年・修司は搬送先の病院で奇妙な男から「逃げろ。あと10日生き延びれば助かる」と警告される。その直後、謎の暗殺者に襲撃される修司。なぜ自分は10日以内に殺されなければならないのか。はみだし刑事・相馬によって命を救われた修司は、相馬の友人で博覧強記の男・鑓水と3人で、暗殺者に追われながら事件の真相を追う。

「BOOK」データベースより

修司と相馬、鑓水の3人は通り魔事件の裏に、巨大企業・タイタスと与党の重鎮政治家の存在を掴む。そこに浮かび上がる乳幼児の奇病。暗殺者の手が迫る中、3人は幾重にも絡んだ謎を解き、ついに事件の核心を握る人物「佐々木邦夫」にたどり着く。乳幼児たちの人生を破壊し、通り魔事件を起こした真の犯罪者は誰なのか。佐々木邦夫が企てた周到な犯罪と、その驚くべき目的を知った時、3人は一発逆転の賭けに打って出る。

「BOOK」データベースより

著者の太田愛さんはテレビドラマ『相棒』の脚本を担当していて、本書は太田さん初となる小説です。

一つの事件をきっかけに、次から次へと新しい事件、事実が飛び込んできて、最後までどうなるのか分からないスリリングな展開を楽しめる作品で、とても処女作とは思えない大作です。

上下巻で868ページとかなりのボリュームですが、最後まで一気に読ませるだけの飽きない展開が待っているのでご安心ください。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

通り魔殺人

繁藤修司は亜蓮という少女と出会い、一目惚れ。

後日、亜蓮から来てほしいとメールをもらい、指定された駅前の広場に行きます。

すると亜蓮は現れず、代わりにフルフェイスのヘルメットを被った謎の男が現れ、その場にいた四人の人間を出刃包丁で刺し始めます。

最後に修司が襲われここまでかと思われましたが、男は修司に止めを刺さずに逃げてしまうのでした。

不可解な点

所轄の相馬亮介は通り魔事件を担当しますが、犯人は現場近くですぐに確保されます。

犯人と思われる男はドラッグが原因で発見時にはすでに死亡していました。

警察はこの男が犯人だと決めつけますが、それだと説明がつかない不可解な点がいくつもあり、相馬はその点を訴えますが、組織から爪弾きにされている相馬の意見など誰も聞きません。

相馬は唯一の生き残りである修司から事情を聞くと、彼もドラッグをやった異常者が犯人ではないと確信していました。

しかし、修司は警察を憎んでいて、相馬に協力することはありませんでした。

その後、修司の前に謎の男が現れると、修司が最後の一人であり、十日間生き延びれば助かると謎の言葉を放つのでした。

避難

修司は自宅に戻りますが、またしても襲われます。

これは、逮捕された犯人と通り魔が別であることを意味します。

危うく殺されそうになりますが、相馬が間一髪駆け付けて助かります。

相手は戦うこと、人を殺すことに慣れたプロで、このままではいつ修司の命が狙われてもおかしくありません。

かといって、二人の知人を頼れば、交友関係からすぐに足がついてしまいます。

そこで相馬は、古い友人である鑓水を頼り、彼の家に匿ってもらいます。

共通点

修司は連絡先を知らない亜蓮をなんとか見つけ出しますが、メールを打ったのは彼女ではありませんでした。

亜蓮は知らない男にバイトを頼まれて修司の連絡先を聞いただけで、事件に無関係でした。

相馬たちは修司含めた五人の被害者に何か共通点がないか調べます。

すると五人は、真崎工業という業者が産業廃棄物を不法投棄しているところを偶然目撃していたことが判明します。

そしてテレビでは、修司に生き延びるよう声を掛けてきた男性が映っていて、その男性がタイタスフーズの人間であることを知ります。

これらのことから、タイタスフーズの知られたくない廃棄物の廃棄現場を五人が目撃してしまい、口封じのために通り魔を装って殺害しようとしたことが判明します。

命がけの闘い

調べを進める中で、タイタスフーズの廃棄した食品が原因でとある病気の発症者が急増していたことが判明。

さらに食品の認可にあたって政治的な不正もあり、問題のスケールはどんどん大きくなります。

このことを公表しようと動いた人間もいますが、すでに殺害されていました。

しかし起死回生の手は残されていて、相馬たちはその存在を知ります。

ここから、事実を世間に知らせようとする相馬たちと、それを阻止しようとするタイタスフーズ、政治家たちの闘いが始まります。

感想

飽きさせない展開

通り魔事件から始まり、本当に息もつけないほどの怒涛の展開が続きます。

一つ明らかになればその裏にはもっと大きな事実が隠されていて、そのスケールの大きさに圧倒されました。

吐き気がするほどの巨悪と、立ち向かう正義の尊さと無謀さ。

安心してはすぐに窮地に立たされて心臓が高鳴ることの連続で、エンターテインメントとしても超一級品です。

人物描写が深い

相馬、鑓水、修司の三人はもちろんですが、登場する人物の一人一人に事情、気持ちがあり、

自分だったらこうしてしまうかも、と納得させるほどの徹底された描写が魅力的でした。

腹が立つのに、その立場だったらそうせざるをえないことばかりで、正義か悪かの二つで語れない複雑な人間模様の面白さが再発見できました。

真相が分かってからが本番

通り魔事件から始まった一連の事件の真相は、早々に明かされます。

しかし、本書はそこからが本番です。

例え真相が分かったとしても、世間にそのことを知らせ、信じてもらわなければ意味がありません。

相手は大企業、政治家のため、半端な方法では握りつぶされ、真実は永遠に闇の中です。

どうやって真実を白日の下にさらすのか。

その先には何が待っているのか。

最初から最後まで目が離せません。

おわりに

本書はこれで終わりではなく、続編が出ています。

特に二作目の『幻夏』の知名度が高く、続編と知らずそちらを先に読んでしまった方もいるのではないでしょうか。

その場合は、ぜひ本書を読んでからもう一度『幻夏』を読んでみてください。

一度目では分からなかったこと、ピンとこなかったことが解消されるはずです。

本書を最初に読んでハマったという方は、安心して次作の『幻夏』を読み進めてもらえればと思います。

次の話はこちら。

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