シュタインズ・ゲート ゼロ(トゥルーエンド)ネタバレ解説!あらすじ、分岐選択まで!
この記事では、ゲーム『シュタインズ・ゲート ゼロ』のトゥルーエンドに関するあらすじや分岐選択などを取り扱います。
アニメ版もこちらがベースになっていますので、ぜひご覧ください。
まゆりエンドの先にトゥルーエンドがあるため、この記事でその両方を兼ねています。
他のルートと重複する箇所もありますが、ご了承ください。
途中、分岐ごとに別エンドへの記事も張り付けておきますので、読みたい方に跳んでください。
非常に長文になっていますので、時間のある時に読むことを推奨します。
ちなみにゲームの分岐の詳細はこちらをご参照ください。
あらすじ
ここからはあらすじです。
前作『Steins;Gate』を知っている前提で記述しますが、よく覚えていないという方はこちら。
非常に簡単にまとまっていて、分かりやすかったです。
プロローグ
β世界線に移動し、紅莉栖を救うために、岡部と鈴羽はタイムマシンで過去、紅莉栖が死んでしまう7月28日に向かいます。
しかし、任務は失敗。
岡部は紅莉栖を刺し殺してしまい、絶望に打ちひしがれた状態で鈴羽に連れられて元の時間に戻ります。
紅莉栖の血を浴びて血だらけの岡部を見て驚くまゆりと橋田。
鈴羽は岡部をもう一度過去に連れて行こうとしますが、まゆりがそれを止めます。
岡部がかわいそうだし、世界の運命を一人が背負うなんて重すぎると。
鈴羽はそれ以上無理強いできませんが、決して諦めたわけではありません。
タイムマシンにはまだ燃料が残されていて、移動できる時間は344日。
一年と経たないうちに7月28日に戻れなくなるため、その日が来れば、岡部を置いて一人だけでも過去に向かう覚悟です。
しかし、そんな言葉はもう岡部に届かず、それ以降、彼は未来ガジェット研究所に行くのをやめたのでした。
零化域のミッシングリンク
人工知能
11月23日。
岡部は秋葉原の新しいシンボル、UPXにいました。
ここでATF(アキハバラ・テクノフォーラム)のコンベンションの準備が進められ、岡部は講演者のひとりである井崎准教授の手伝いで受付を担当しています。
岡部は少しでも井崎にアピールし、彼のコネクションを利用してかつて紅莉栖がいたヴィクトル・コンドリア大学に進学し、彼女の研究を引き継ぐことを目標にしていました。
と、岡部の前に中学生くらいの女の子が現れます。
場違いな少女に困惑する岡部ですが、少女はコンベンションの招待者に配られるゲストカードを取り出します。
少女は紅莉栖のいたヴィクトル・コンドリア大学の脳科学研究所に所属し、名前を比屋定真帆(ひやじょうまほ)といいます。
年齢は21歳で、紅莉栖よりも年上です。
このコンベンションの最後に、脳科学研究所主任研究員であるアレクシス・レスキネン教授が講演することになっていて、真帆は助手兼通訳として来日したのでした。
真帆をスタッフルームに案内した岡部。
ホッとしたのも束の間、次に現れたのは桐生萌郁でした。
彼女はα世界線において、『ラウンダー』の一人としてまゆりの命を奪いましたが、ここはβ世界線なので、その心配はありません。
彼女の目的は岡部ではなく、レスキネンへのインタビューでした。
レスキネンはまだのため、真帆が相手をするとして二人はスタッフルームに消えていきます。
萌郁に対してまだ不信感を抱く岡部ですが、仮に彼女がラウンダーだとしても、今の自分たちはSERNに狙われる理由がないと思い直し、精神安定剤を飲んで効くのを待ちます。
それから数時間後、岡部はレスキネンと真帆が深刻そうに話している姿を目撃します。
英語でほとんど聞き取れませんでしたが、紅莉栖について話していたようです。
そうこうしているうちにレスキネンの講演の時間になり、岡部も会場に向かいます。
岡部が席に着くと、講演が始まります。テーマは『人工知能革命』です。
スクリーンに写された映像には『側頭葉に蓄積された記憶に関する神経パルス信号の解析』とあり、紅莉栖がかつて書き上げ、サイエンス誌で絶賛された論文のタイトルです。
レスキネンは紅莉栖の研究について紹介し、現在彼らのチームはその理論を元に、人間の記憶をコンピューターに保存し、活用するシステムを開発していることを明かし、会場がどよめきます。
雰囲気を察したレスキネンが質問を受け付けると、すぐに会場から質問が殺到しますが、そのほとんどが否定的なものでした。
岡部は紅莉栖の研究が否定されることに怒りを覚え、思わず異議を唱えます。
会場は唖然としますが、拍手が起こります。レスキネンでした。
彼は岡部の行為をたたえ、会場の空気を和ませるために巧みに利用し、講演を続けます。
真帆はしばらく通訳を休むといって、代わりにスクリーンに真帆そっくりの映像が映し出されます。CGですが、まるで実写のようなリアリティーがあります。
それは『Amadeus』システムと呼ばれるもので、レスキネンたちの研究の成果です。
真帆は、スクリーンに映し出される真帆と会話を始めますが、会場は誰も目の前で起こっていることが正確に理解できませんが、スクリーンの真帆が解説します。
彼女は78時間23分前に真帆の脳内から取り出された記憶を持ち、それをベースに動いています。
さらにレスキネンとスクリーンの真帆はいくつかのやりとりをしますが、それはあまりにも自然で、とても人間と人工知能の会話とは思えません。
本物の真帆は言います。Amadeusは自分の判断で話すことを決め、それは決してプログラムされたことではありません。
Amadeusの記憶のインプットとアウトプットは、人間のそれと非常に近いのです。
嘘をつくことだってあります。
レスキネンは最後に、Amadeusに人間と同様の魂を宿すことが出来るのではないかと考えていることを明かし、講演を終えます。
懇親会
井崎の口利きによって、ATF後の懇親会に参加できることになった岡部。
しかし、レスキネンの周囲には常に人だかりができていて、岡部は壁際で料理を食べることくらいしかできません。
すると会場には同じような人がもう一人いて、真帆でした。
岡部は一通り話すと、講演会でのことを謝り、その内容について真帆と議論します。
彼は紅莉栖と何度もタイムマシンについて会話を重ねてきたため、なんとか話についていくことが出来ました。
真帆は脳科学が専攻でない岡部がここまで話せることに驚きを隠せません。彼の話した内容は、紅莉栖が唱えた理論と全く同じでした。
岡部は事情を説明しようか迷いますが、夢のために嘘を交えながら真帆に説明します。
紅莉栖が日本に留学している時、彼女からレクチャーされたこと。友人であること。これはα世界線のことですが、岡部に記憶には確かに残っています。
二人は紅莉栖のことで意気投合し、今度はレスキネンが岡部に声を掛けます。
真帆は岡部が紅莉栖の友人であることを説明すると、レスキネンは岡部にAmadeusのテスターになってくれないかと提案してきます。
よく分かりませんが、岡部はチャンスを手放したくないと了承。
最後に、真帆は明かします。
Amadeusのデータとして、真帆以外にもう一人分の研究者の記憶が保存されていて、それこそが紅莉栖のものでした。
正確には、八か月前の紅莉栖の記憶です。
対面
ATFから数日後。
岡部は埼玉県和光市にあるレスキネンたちが日本で仕事をするオフィスに行きます。
レスキネンはオフですが、真帆が対応してくれ、Amadeusの紅莉栖と会わせてもらえることになっていました。
テスターと言われていましたが話は簡単で、Amadeusの対話サンプルデータが目的でした。
そこで岡部は24時間いつでもAmadeusと対話できるような環境を与えられることになっていました。
真帆は岡部をブースに案内し、パソコンに何かを打ち込みます。
すると不意に、女性の声がスピーカーから響きます。
岡部は思わずモニターに映し出された女性に目が釘付けになります。
そこに映っていたのは、まぎれもなく岡部の知る紅莉栖でした。手を伸ばせば、彼女に触れられそうな錯覚を抱きます。
閉時曲線のエピグラフ
催眠療法
場面は変わり、岡部は臨床心理士によるカウンセリングを受けていました。
しかし、すぐに紅莉栖のことを思い出して取り乱し、催眠療法は中止。
外に出ると、今日付き添ってくれたまゆりが待っていました。
岡部は彼女を心配させないよう大したことないと嘘をつくと、夕飯を食べに行かないかと提案。
それに対してまゆりは、るかとフェイリスも会いたがっているから秋葉原に行かないかと提案し、岡部は了承します。
秋葉原に着くと、岡部は久しぶりにるかとフェイリスに会います。
彼はタイムマシンという禁忌に触れて大切な人を失ってしまって以来、鳳凰院凶真という名前を封印していました。
また、紅莉栖のことを思い出さないよう、ラボにも全く顔を出していません。
今の彼はどこにでもいる普通の大学生で、テニスサークルに所属する岡部にるかもフェイリスも驚きます。
話の流れで、まゆりはラボでクリスマスパーティーをすることを提案。
それは橋田と彼女が考えたオペレーションで、鈴羽を笑顔にすることが目的でした。
この世界線の鈴羽は中学生の頃から軍事教練を受けていたため笑顔を見せるタイプではなく、まゆりたちはそのことを気にしていたのです。
正直、もう二度と過去に跳ばないと宣言して以来、岡部は鈴羽に会うことをためらっていましたが、まゆりに説得され、参加するかどうか考えることにします。
四人で何を食べようか考えながら歩く中、岡部はAmadeusの紅莉栖との対面を思い出します。
回想
戸惑う岡部に対して、Amadeusの紅莉栖は初対面の人に対するような挨拶をします。
彼女には岡部と会った記憶がないのだから当然です。
真帆は岡部のことを説明しますが、紅莉栖の友人であることはまだ明かしません。
一方、岡部は頭で理解しつつも、Amadeusと紅莉栖の区別がつけられずいました。
精神安定剤を飲んでいないため、体調が悪化し、紅莉栖はそのことに気が付いて岡部を心配します。
真帆のフォローによって岡部はなんとか立て直しますが、紅莉栖はそのやりとりを見て、真帆が岡部と付き合っているのかと疑います。
何でも恋愛に繋げるところも紅莉栖そっくりで、岡部は彼女との日々を思い出します。
岡部は気を取り直してAmadeusの紅莉栖との会話に臨みますが、最初に出した話題は『タイムマシンは作れるか?』でした。
それに対して紅莉栖は、可能ではないけれど、不可能とまでは言い切れないといい、岡部を驚かせます。
彼の知る紅莉栖とは、答えが違っていたからです。
岡部の知る紅莉栖ははじめ、タイムマシンなんてバカらしい代物だと断言したのです。
気になった岡部は、彼の知る紅莉栖の立場になってAmadeusの紅莉栖と議論し、α世界線との微妙な違いを実感します。
その後、そこにレスキネンが現れ、Amadeusの記憶の仕組みについて岡部は聞きますが、答えたのは紅莉栖でした。
Amadeusの記憶の改竄は理論上出来ますが、Amadeusには秘密の日記のようなAmadeus以外誰もアクセスできないログを取っていて、その日記と現在に齟齬があれば疑問を抱くことができます。
また、定期的にバックアップもとっているため、改竄されたとしても復旧することができます。
紅莉栖との対話を終えると、帰り際、レスキネンにテスターをやる気はあるかと確認されます。
期間は彼らが日本にいる間で、月に二回程度、テスト経過を報告するだけです。
これに対して、岡部はテスターとなることを改めて表明します。
ここで回想は終わり、Amadeusから電話がかかってきます。
岡部のスマホにはAmadeusのアプリが入っていて、二十四時間紅莉栖と会話することができます。
ちなみに、岡部がこの通話をとるまでの八回、紅莉栖からの連絡を無視していて、彼女は怒っていました。
しかし、そんな態度も紅莉栖そっくりで、岡部は改めて胸の奥が締め付けられるのを感じます。
悪夢
まゆりとそのコスプレ仲間である中瀬克美(フブキ)、来嶋かえで(カエデ)阿万音由季は買い物を楽しみ、帰り路につくところでした。
その時、フブキは突然、脳裏に浮かんだ映像に驚きます。
その映像はかつて岡部が何度も目にした、まゆりが死ぬシーンでした。
フブキはまゆりが本当に死んでしまうのではないかと不安になり、フブキの様子がおかしいことに気が付いたのはカエデだけでした。
フブキはカエデにだけ事情を説明します。
夏頃から現在、十二月にいたるまで毎日のようにまゆりが死ぬ夢を見て、フブキたちはどうすることもできないのだといいます。
カエデは疲れてるだけだと励まし、カエデも一応納得しますが、結局、その夜も同じ夢を見るのでした。
鈴羽の苦労
その頃、鈴羽は橋田のだらしない生活に苛立っていました。
彼には将来タイムマシンを開発してもらわなければなりませんが、その一方で鈴羽が未来から乗ってきたタイムマシンを精査するとタイムパラドックスになりかねないため、口出しすることはできないのでした。
また岡部のことも悩みの種です。
今のままでは彼は過去に行かないし、紅莉栖を救うこともありません。
そうすると、第三次世界大戦の起きないかもしれない未知の世界線『シュタインズゲート』にたどり着くこともできません。
しかし、橋田は岡部のことを信用していて、鈴羽もとりあえず目の前のやることに専念することにします。
と、その時。
ラボに由季が姿を見せ、鈴羽は急いで奥に隠れます。
由季はまゆりと待ち合わせをしていて、橋田が応対しますが、分かりやすく緊張しています。
ちなみに、由季は鈴羽の未来の母親であり、橋田の妻になる女性です。
由季には鈴羽のことを橋田の妹だと紹介していますが、いつボロを出すか分からないため、鈴羽はなるべく由季に会わないようにしていました。
新型脳炎
岡部はAmadeusとの会話の中で、彼女をラボに連れていくよう命じられます。
どうしようか迷っているとまゆりと会い、ラボで由季と待ち合わせをしている彼女と一緒にラボに向かいます。
岡部は久しぶりの訪問に緊張していましたが、橋田たちは今までと変わらず接してくれ、何とか落ち着きます。
その時、隠れている鈴羽を見つけてしまい、事情を知らない岡部は彼女の存在を由季にもバラしてしまいます。
その後、まゆりと由季はシャワーを浴びることになり、残った岡部と橋田、鈴羽は打ち合わせをします。
由季については、対応は橋田に任せる。
それから鈴羽は、この世界線の行き先は地獄でしかないことを再度岡部に訴えます。
しかし、岡部は紅莉栖のことを思い出してしまい、すぐに発作が起きてしまって説得どころではありません。
岡部はタイムマシンによる世界線の改変は神の領分であり、そこに触れればもっと残酷になることを訴え、鈴羽もそれ以上訴えることができません。
その時、テレビのニュースでアメリカで猛威を振るっている新型脳炎について報道されていました。
国内に上陸している可能性もあり、具体的な症状を聞いて岡部は驚きます。
『夢と現実の区別ができなくなる』、『時間間隔が失われる』、『まわりの人と記憶が一致しなくなる』。
それはまさしくリーディングシュタイナーそのものでした。
鈴羽の使命
鈴羽には岡部と共に過去を変えることの他にも使命があり、それは鈴羽と一緒に未来から来た椎名かがりを探すことでした。
かがりは第三次世界大戦によって両親を失い、まゆりの養女となった少女で、未来を出発した時点で十歳。
鈴羽たちは2010年に来る前に、もっと過去に飛んでいて、そこでかがりは行方不明になってしまい、それ以降、鈴羽はずっと彼女のことを探していました。
そんな鈴羽のことを影からサポートしてくれたのがフェイリスでした。
彼女の手配によってラジ館の屋上を借り上げられ、おかげでタイムマシンを誰にも見つけられずに済んでいました。
ところが、ラジ館の屋上で話す二人に聞き耳立てる人物に鈴羽が気が付き追跡しますが、逃げられてしまいます。
相手は真っ黒なヘルメットにライダースーツを身にまとい、性別すら不明。明らかに訓練を受けた動きでした。
タイムマシンを狙う人間である可能性が高いですが、岡部に知られるとタイムマシンを破壊するよう言われる可能性があるため、このことは二人の他に橋田にだけ伝えられるのでした。
分岐点
柳林神社でAmadeusを起動する岡部。
彼は今日この後、レスキネンたちと会って経過を報告することになっていて、その前に紅莉栖に確認したいことがありました。
話せば話すほど紅莉栖そっくりで、岡部は思わず彼女に好きと伝えそうになり、はたと自分が現実の紅莉栖とAmadeusを区別できていないことに気が付きます。
そして紅莉栖の死に際を思い出して発作に襲われ、アプリを一方的に切ります。
(ここで電源を落とすと、『亡失流転のソリチュード』に進むフラグが立ちます)
※『亡失流転のソリチュード』から進める可能性があるのはこちら。
再び紅莉栖から電話が入り、岡部は何度もスマホの電源を落とそうとしますが、気が付くと再び電話をとっていました。
紅莉栖は突然電話を切られたことに怒っていましたが、岡部の顔色が悪いことに気が付き、彼を心配してから電話を切ります。
結局、岡部は電源を切ることができず、レスキネンたちと会うまでの時間で落ち着こうとすると、カエデとフブキと会います。
カエデは体調の悪そうな岡部を心配しますが、フブキは岡部とまゆりのギスギスした距離感を気にしていて、思い切って好きな人が誰なのかを聞きます。
岡部が思い出したのは紅莉栖で、同時に彼女を刺した時の感触を思い出します。
(『明誓のリナシメント』をクリアしていると、岡部の元にDラインが届きます。それを見ることで、トゥルーエンドへの条件を満たします)
その時、視界が歪み、世界線が移動するのを感じました。
双対福音のプロトコル
陰謀
岡部はレスキネンと真帆に会い、テスターをやめたいと申し出ます。
紅莉栖と話すことが楽しく、それが怖くなったのです。
真帆は無責任だと憤慨しますが、レスキネンはそれを了承。ただしAmadeusのアプリは残したままで、今後Amadeusと話すかどうかは岡部の自由となります。
レスキネンが席を外すと、真帆は少し冷静になり、岡部と仲直りします。
と、そこで岡部はパーティーの時、レスキネンと真帆が紅莉栖の母親について話していたことを思い出し、それについて聞きます。
真帆は、紅莉栖の母親が住む家が放火されたと電話があったと明かし、逡巡してからおかしな点を挙げます。
一つは、地元警察が捜査した後、関係のないFBIが現れたこと、
もう一つは、放火犯を隣の住人が目撃していますが、あまりに手際が良く、特殊部隊のように見えたといいます。
最後に、犯人たちはロシア語で話していました。
岡部は半年前、中鉢がロシアに亡命したことを思い出し、それとの関連性を疑います。
さらに真帆は、研究室に地元警察と一緒に日本の刑事も来たといいますが、あとで問い合わせると、日本だけでなく地元警察も研究室を捜査したことはないと回答が得られました。
つまり、警察と称した人物は全員偽物ということになります。
それ以降、真帆は紅莉栖の死の裏には何かあるのではと疑っています。
真帆は真実を知りたがっていますが、彼女を危険に晒したくない岡部は黙ったままを貫きます。
襲撃
三人は食事を終えると、話を聞きつけた井崎の厚意によって、彼の車で送ってもらうことに。
一同は地下駐車場で井崎の車に乗り込みます。
その時、何者かに車が銃撃されます。
岡部は襲撃者に見覚えがありますが、思い出せません。
井崎は恐怖から逃げ出し、岡部と真帆は苦戦しながらも何とか車を運転して襲撃者をかわします。
すると襲撃者はセダンに乗って突っ込んできますが、岡部たちは間一髪のタイミングで車外に避難します。
真帆は、襲撃者がセミナーで岡部が異議を出した相手であることに気が付きます。
男は血だらけの状態で車から出てきて、死にそうな状態で拳銃をレスキネンに向けますが、突然何者かに撃たれて死んでしまいます。
その後、岡部たちは警察に保護されますが、誰が撃ったのかは分からないままです。
看病
鈴羽は高熱を出し、ラボで橋田、まゆり、由季に看病されます。
特に由季の看病は幼い頃を思い出し、嬉しくもくすぐったくもあります。
鈴羽は、みんながいることで気が緩み、この温かい時間がいつまでも続くのではと錯覚し、任務を忘れそうになることがたまにありました。
しかし、橋田は悪いことではないと、父親としての一面を見せます。
鈴羽はぎこちないながらも由季と接し、その優しさに少しだけ癒されます。
遺産
橋田に呼ばれ、メイクイーンを訪れた岡部。
真帆の相手はフェイリスに任せ、二人だけで話をします。
橋田の用件は二つあり、一つ目はまゆりに内緒で『椎名かがり』という名前の女性を探してほしいというものです。
岡部はまゆりの交友関係を挙げますが、かがりと関係がありそうな人物は特にいません。
事情を聞くと、かがりを捜しているのは鈴羽で、しかもかがりはまゆりの娘(養子)であることが判明。
未来に影響を出さないために、まゆりには内緒で捜さないといけません。
かがりは鈴羽とタイムマシンで過去に向かい、1998年の秋葉原ではぐれてしまったのだといいます。
岡部も捜すことにして、用件は二つ目へ。
橋田は誰にも聞かれないようRINEで送ります。
それは秘密のバイトの話で、橋田が担当している仕事が行き詰っていて、紅莉栖のことでアドバイスが欲しいのだといいます。
話が読めない岡部に、逡巡しながらも橋田は説明してくれます。
つい最近、彼の元にノートPCとポータブルハードディスクが持ち込まれますが、強固な暗号化が施されていて、パスワードがないと起動できない状態にありました。
しかも、その暗号化ソフトを作ったのは橋田自身であり、彼の考えにより解き方の分からない暗号をあえて作ったのでした。
岡部に紅莉栖のことで相談したのは、これらの所有者が紅莉栖だったからです。
ノートPCなどを持ち込んだ人物については、仕事の規約上教えてもらうことは出来ません。
岡部はパスワードになりそうな紅莉栖と関係のある事柄を思い出そうとしますが、例の発作が始まってしまい中断。
少し時間をもらうことにします。
交換条件
クリスマスイブ、今日はラボでクリスマスパーティーが予定されていて、岡部も参加予定です。
その前に、岡部は和光市にある研究室に寄り、紅莉栖に謝るために真帆に会います。
Amadeusを起動すると、案の定、紅莉栖は怒っていました。
しかし、すぐに岡部の誠意が伝わり、交換条件を飲んだら水に流してくれることになります。
交換条件とは、今日これから真帆をディナーに誘うというものです。
隣で聞いていた真帆も驚きますが、岡部はそれを飲み、改めてラボのクリスマスパーティーに誘います。
いきなり二人きりはハードルが高いかと紅莉栖も納得し、そこにレスキネンが現れます。
彼はクリスマスパーティーへの参加をすぐに決め、なし崩し的に真帆も参加することになります。
紅莉栖との会話が終わり、改めて紅莉栖のことが好きだったことに気が付かされる岡部でした。
クリスマスパーティー
岡部たちがラボに到着すると、ラボメン一同はサンタコスに身を包み、賑わっていました。
今日のパーティーは鈴羽へのサプライズが含まれていて、彼女はこれから橋田に連れられてやってくる予定です。
一度電気を消し、二人が入ってきたタイミングで明かりをつけますが、襲われると勘違いした鈴羽は条件反射で由季に攻撃を仕掛けてしまい、もう少しのところで大事に至るところでした。
鈴羽は次第に状況を理解し、戸惑いながらもパーティーを楽しみます。
その後はプレゼント交換をして、まゆりの用意したオルゴールが真帆に当たります。
ネジを巻くと柔らかい音色が流れ、鈴羽は以前、看病の時に由季が歌っていた曲であることに気が付きます。
曲名を聞き、まゆりがそれに答えようとしますが、次の瞬間、岡部は世界が歪むのを感じます。
それはリーディングシュタイナーであり、世界線の移動を意味していました。
永劫回帰のパンドラ
戦時中
岡部が目を開けると、そこは雨が降る屋外でした。
しかも一人ではなく、自衛隊の格好をした人たちと一緒でした。
岡部も同じ格好をしています。
彼らはどこかに向かっているようですが行き先を教えてくれず、銃声が何度も聞こえます。
第三次世界大戦の起こった世界線なのか、と岡部は思います。
道中の話から、岡部は日本の未来のために何人もの命を犠牲にしてまで護られていることが判明します。
岡部は装甲車まで送り届けられると、一ヶ月をかけて沖縄に避難します。
沖縄の港で海自の護衛艦から車に乗り換えると、後部座席に由季とフブキが乗っていることに気が付きます。
二人からラボメンが無事であることを確認し、車は走り出します。
運転手の下山は、防衛局に着く前に三人に質問があるため同乗してもらったのだといい、橋田や鈴羽の行方、橋田の研究について聞いてきます。
そしてフブキには、先日の健康診断でストレスがひどいことが分かり、現実と夢の区別がつかない白昼夢を見るような症状が出ていることを明かします。
フブキや由季は下山を敵視していて、岡部は本当に保護されているのか?と疑問に感じます。
さらに下山の話から、フブキと同様の症状を訴える人間が複数いることが分かり、その能力はリーディングシュタイナーと同じもので、岡部もそうであることを知られてしまいます。
この時になって岡部は、クリスマスパーティーのあの時、ロシアがタイムマシンを使って過去改変実験を行ったのではと考えます。
下山はなおも三人を追い詰めるような質問をしますが、一本の電話が入り、行き先変更を指示されると明らかに苛立ちます。
三人は嘉手納基地、つまり米軍基地に連れて行かれ、そこでまゆりたちと再会します。
フェイリスは再会のキスをするふりをして、防衛省も米軍の人も信用してはいけないと岡部に忠告します。
そこに米国軍人が現れ、岡部以外をバスに乗るよう指示し、岡部だけは別の車に乗せられます。
下山は乗らないよう叫びますが、すぐに銃殺され、岡部は抵抗すらできません。
軍人は会わせたい人がいるとして、岡部にスマホを渡します。
岡部は指示された通りにボタンを押すと、そこに映ったのはAmadeusの紅莉栖でした。
そして、またしても世界線が移動するのを感じます。
新型脳炎
岡部が目を覚ますと、ラボにいました。
まゆりたちへの質問によって、元の世界線に戻ってきたことを確認します。
クリスマスパーティーから一ヶ月が経過していましたが、その間の岡部の記憶はありません。
なぜ世界線が移動したのか?
不思議に思っていると、パーティーの時、岡部とフブキが倒れたことが判明。
しかもフブキは未だに入院していて、世間を賑わせている新型脳炎の疑いが晴れないのだといいます。
岡部は前にいた世界線のことを思い出し、フブキはリーディングシュタイナーを持っているのではと思い、彼女の入院する病院を訪れます。
会ったフブキは退屈そうですが、元気そのものです。
しかし、フブキはリアルな夢を見たといい、その内容は岡部が前の世界線で経験したものそのものでした。
岡部はみんなに頼んでフブキと二人にしてもらいます。
そして夢の詳細を確認しますが、やはり岡部が見たものと全く同じ内容でした。
そこで岡部はリーディングシュタイナーについて簡単に説明すると、フブキ以外にも同じような人が新型脳炎で入院しているのだといいます。
二人はしばらくこのことをまゆりたちには内緒にすることを決めます。
危機感
まゆりたちと別れ、鈴羽に呼ばれてラジ館屋上にやって来た岡部。
鈴羽は岡部がリーディングシュタイナーを発動したのではと疑っていて、彼に銃を向けます。
岡部は元の世界線に戻ったと主張しますが、それでもタイムマシンの実験は開始されたことになり、鈴羽からしたら一刻の猶予もありません。
鈴羽は無理やりにでも岡部を7月28日に連れて行こうとしますが、そこに橋田が現れて彼女を止めます。
橋田は闇雲に過去に戻っても世界線は変えられないから、ちゃんと研究をしようと説得します。
その後、岡部は帰り、橋田と鈴羽は二人きりでタイムマシンの中にいました。
橋田は今でも岡部が復活し、みんなの先頭に立ってくれることを信じていました。
鈴羽もその言葉を信じますが、問題はそれだけではありません。
かがりを捜すために予定外のジャンプを繰り返し、タイムマシンのバッテリーが残り少なくなっていました。
正確なジャンプをするためにはあと半年が限界で、残された時間が少ないのも事実です。
遺産
レスキネンと真帆の帰国が数日後に決まり、岡部は真帆と一緒に秋葉原のパーツショップを巡ります。
真帆がひとしきり満足すると、彼女の要望で二人は紅莉栖の亡くなったラジ館を訪れます。
紅莉栖の死体が発見された8階に行くと、真帆は紅莉栖が死んだ時のことを岡部にしつこく聞いてきます。
真帆は中鉢がロシアに亡命したこと、紅莉栖の家を放火した犯人がロシア語を話していたことなどから、なんらかの関連性を見出そうとしていました。
岡部は頑なに話そうとしませんが、真帆はいいます。
以前、岡部たちが地下駐車場で襲われたのは自分のせいかもしれないと。
彼女は、紅莉栖の遺産を持っていました。
岡部が思い出すのは、橋田に依頼されたノートPCとハードディスクで、あれの依頼人は真帆でした。
岡部は橋田に連絡をとると、彼の裏バイトについて聞きたいことがあるというと、ある場所に来るよう指定されます。
狙われる理由
橋田に指定された場所はコスプレ衣装を取り扱うお店で、中にいる橋田に案内され、三人は隠された事務所に入ります。
そこは橋田が裏バイトをするために借りている部屋でした。
と、そこに紅莉栖から電話が入りますが、ここから先の話は聞かせたくない、そして前の世界線でAmadeusが米軍に管理されていたことを思い出し、電話に出ません。
(電話をとると、『私秘鏡裏のスティグマ』に分岐します)
岡部は紅莉栖のノートPCとハードディスクの解析をやめるよういいますが、真帆は諦めません。
そんなやり取りをしていると、以前に紅莉栖ともSERNのことで同じような話をしたのを思い出す岡部。
橋田はちゃんと話した方が良いと説得し、岡部は紅莉栖のことを救おうなんて考えないでくれ、と前置きしてから知っていることを全て話します。
話し合いの末、ノートPCとハードディスクを破棄することを決めますが、その時、橋田の仲間から連絡が入りモニターで確認すると、ビルの至るところに不自然な数の人が立っていて、様子がおかしいのは一目瞭然です。
橋田の判断で、ノートPCとハードディスクを持って秘密の通路で脱出。
しかしそこでも待ち伏せていて、真帆が捕まってしまいます。
その人物はライダースーツを着た女で、その声に岡部は聞き覚えがありました。
女がヘルメットをとると、それは萌郁でした。
萌郁は真帆と引き換えにノートPCとハードディスクを要求し、岡部の交渉も通じません。
もうダメかと思われたとその時、黒塗りのバンが現れ、中から銃を持った男たちが現れて萌郁たちラウンダーと交戦。
ラウンダーは退却し、銃弾によってノートPCとハードディスクは破壊され、男たちはその残骸を持って立ち去ります。
その時がくるまで
ラボでようやく一息つく岡部たち。
しかし、ラウンダーが動いた以上、天王寺のすぐ近くが安全とはいえません。
そこで、岡部と真帆はフェイリスのマンションに匿ってもらい、橋田はラボで鈴羽の帰りを待つことにします。
真帆は襲われたことで精神的に不安定になっていて、岡部が見守ることに。
その後、岡部は最後まで秘密にしていたことを明かそうとします。
それは、自らの手で紅莉栖を殺したということです。
しかし、真帆は岡部の言葉を遮り、その時がくるまで話さなくていいと止めます。
その後、レスキネンと真帆はアメリカに帰国。
岡部のAmadeusへのアクセス権も解除されます。
岡部は紅莉栖と最後の挨拶をかわしますが、胸にぽっかり穴が開いたような気分になります。
弾性限界のリコグナイズ
思惑
かがりが六歳の頃の話。
正式にまゆりの娘になることが決まり、喜ぶ二人ですが、かがりは心的外傷後ストレスの治療のために辛い思いをしていました。
かがりはその時、治療としてヘッドセットからある声を聞かされます。
それは、神様の声でした。
そして現在。
かがりが萌郁の住むアパートを訪れます。
五か月前、作戦の失敗の責任をとらされそうになった萌郁でしたが、それを助けたのがかがりでしたが、萌郁は今も痛々しい傷を負っています。
かがりは萌郁の携帯を奪うと、ロシアやアメリカに傍受されない仕様の携帯を改めて渡します。
そこにはFBからのメールが届いていて、萌郁は生気を取り戻しますが、メールはかがりが捏造したものでした。
かがりは萌郁の治療をしますが、何かを考えているようでした。
再入院
紅莉栖の亡くなった事件からもうすぐ一年。
岡部はヴィクトル・コンドリア大学に行けるよう真面目に勉強していました。
また、@チャンネルで紅莉栖が使っていたハンドルネーム『栗ご飯とカメハメ波』がつい昨日書き込みをしているのを見つけます。
相手がAmadeusだと見抜いた岡部は、『サリエリの隣人』というハンドルネームで相手の書き込みに返信し、反応を待ちます。
ある日、岡部はまゆりと買い物をしていると、カエデからメールが届き、フブキが再び入院してしまったことを知らされます。
二人は急いでカエデ、由季と合流すると、フブキのお見舞いに行きますが、新型脳炎が悪化したのではなく検査入院だということが分かり、ホッとします。
すると岡部は、医師と話すレスキネンを見つけて声をかけます。
レスキネンはアメリカ政府の依頼で、新型脳炎の治療の調査に加わるよう指示されていたのでした。
しかし、岡部はリーディングシュタイナーについては話さず、その日のお見舞いを終えます。
その後、『栗ご飯とカメハメ波』からすぐに返信があり、岡部は相手がAmadeusの紅莉栖であることを確信します。
回想
鈴羽はかがりとはぐれる前のことを思い出します。
二人は1998年を訪れ、鈴羽は2000年問題が起こらないようにするために修正プログラムにとりかかります。
かがりは自分たちのいた未来がなくなることを不安がりますが、鈴羽はむしろあの世界は存在してはいけないと意気込みます。
その時、かがりは突然、無表情になって『神様の声が聞こえる』と呟き、鈴羽の作業を妨害。
さらに拳銃を拾い、鈴羽に突きつけます。
鈴羽の説得に応じることなく、かがりはIBN5100を何度も打ち、鈴羽の制止を振り切ってどこかに行ってしまうのでした。
対決
橋田はビデオチャットでアメリカにいる真帆と話します。
彼らは岡部が分解する前の状態のタイムリープマシンに組み立て直しましたが、うまくいかないことで悩んでいました。
もちろん岡部には内緒です。
真帆はレスキネンの助手として日本に連れて行ってもらえるよう何回も申請していますが、全て却下されていました。
それでも真帆は日本に来る気で、ここでチャットは終わります。
その後、出かけた橋田は、ラボの階段であるものを見つて戻ってきます。
それは、くすんだ緑色をしたうーぱのキーホルダーでした。
鈴羽には見覚えがあり、すぐに2036年、まゆりが旅立つかがりに渡したものであることを思い出します。
鈴羽はかがりが鈴羽のことを認識していて、ラボを監視していることを知ります。
半年前、ラジ館の屋上でタイムマシンを監視していたライダースーツの人物もかがりで間違いありません。
かがりの目的は、鈴羽たちがシュタインズ・ゲートに辿り着くことを阻止することです。
橋田が出かけてから鈴羽がシャワーを浴び終えると、室内がラボの中に侵入していることに気が付きます。
それは、ライダースーツの女でした。
二人は激しい攻防を繰り返し、鈴羽はそれがかがりであることを確信します。
両者の実力は拮抗していましたが、橋田が現れたことで均衡は破られ、かがりは橋田を人質にとります。
しかし、それが鈴羽の怒りに触れ、かがりは逃走。
見失ってしまいますが、橋田はかがりが泣いていたと証言。
彼女の目的は分からず、鈴羽も力尽きて気を失います。
七月になり、真帆が来日。
彼女は岡部には来日の理由などを適当に誤魔化します。
一方、鈴羽は橋田と由季のデートを尾行していましたが、途中で見つかってしまいます。
しかし、そもそもデートはうまくいっているとは言い難い内容で、先行きが不安でした。
そんな時、真帆を含めた一行がラボに到着。
鈴羽は真帆が合流したことで、『電話レンジ(仮)弐号機』の開発が進むことを期待するのでした。
無限遠点のアルタイル
リベンジ
七夕の日。
橋田と真帆の実験はうまくいかず、真帆は煤まみれの体を洗うためにシャワーを浴びます。
すると、そこに岡部が現れて、真帆は焦ります。
岡部には沖縄にいると説明してあるため、ここにいては不自然だからです。
幸い、岡部は彼女の存在に気が付きませんが、ラボにやけに冷凍から揚げとバナナが多いことに疑問を抱き、そしてゲル状になったバナナをゴミ箱から見つけます。
すると、橋田は電話レンジを組み立て直したことを明かし、案の定、岡部はそのせいでどれだけの悲劇が起きたのかを訴えかけます。
しかし、そこに割って入ったのはバスタオルを巻いただけの真帆でした。
真帆は電話レンジのために来日したことを明かします。
彼らはDメールの危険を回避する方法、Dメールを感知するエシュロンを無効化する方法も検討していますが、今行っている研究は、かつて紅莉栖が成功させたタイムリープの方でした。
ほとんどの問題は解決しましたが、膨大な記憶データを圧縮する方法だけが見つけられずにいました。
もちろん、岡部はその方法を教えるつもりはありません。
紅莉栖を救おうなどと考えてはいけないのです。
しかし、真帆は岡部の嘘を見抜いていました。
彼は真帆そっくりの性格で、いまだに諦めずにシュタインズ・ゲートを探していることを。
真帆は岡部の返事を待ちますが、その時、るかからRINEが入り、まゆりが泣きながら走って行ってしまったことを教えてくれます。
岡部は、これまでの話をまゆりに聞かれてしまったことに気が付き、彼女を追うためにラボを飛び出します。
彦星の復活
ラジ館の屋上で鈴羽がタイムマシンの整備をしていると、そこにまゆりが現れます。
そこで鈴羽は、まゆりが自分と紅莉栖の関係について知ってしまったことを聞きます。
まゆりは、何の役にも立たない自分よりも、紅莉栖の方が世界や岡部のために必要だと涙を流します。
鈴羽は未来のまゆりもそんなことをたまに考えていたことを明かし、さらにこれまで秘密にしていたかがりのことも話します。
そして、岡部が十五年後、まゆりを庇って死ぬことも。
まゆりは『あの日、私の彦星様が復活していたら、全てが変わったのかな?』といいます。
一方、鈴羽は今になってようやく、一年前の岡部の気持ちや彼を庇うまゆりの気持ちが何となく理解できるようになっていました。
だから、今ならあの日の岡部ともっとちゃんと話せるかもしれない。
タイムマシンで跳べるのはあと一回で、鈴羽は紅莉栖が死んだ日ではなく、まゆりの言う『あの日』に跳んで、まゆりの望みが叶えられるか試そう。
鈴羽は新たなミッションとして彦星の復活を提案し、まゆりも覚悟を決めます。
まゆりにとって、鳳凰院凶真こそが彦星様であり、彼にもう一度会いたいと願っています。
たとえ、自分が織姫様になれないと分かっていても。
その瞬間、鈴羽に未来からのムービーメールが届きます。
メッセージ
岡部たちは懸命にまゆりを探しますが、見つかりません。
さらに、秋葉原一帯で携帯電話の大規模障害が発生し、その不自然な状況がα世界線でのことを思い出させます。
また@チャンネルのオカ板がクラックされていて、その犯人のハンドルネームは『サリエリの隣人』で、岡部がAmadeusと接触するために作ったものでした。
それは明らかにAmadeusのメッセージであり、紅莉栖に何かがあったことを示しています。
そのメッセージから、タイムマシンの情報が誰かに漏れたのではと推測する一同。
真帆はAmadeusにアクセスしようとしますが、プログラムが記憶データごと、どこにも存在していないことになっていました。
岡部は橋田に脳科学研究所、ヴィクトル・コンドリア大学へのハッキングを指示しますが、それでも見つかりませんでした。
このままラボにいても埒が明かず、岡部は狙われるであろうタイムマシンのあるラジ館に向かいます。
鈴羽がムービーメールを開くと、そこには2025年の橋田が映っていました。
彼はこのムービーメールが届いたことで、シュタインズゲートへの道をまた一つ見つけたのだといいます。
つまり、これも最初から計画のうちだったのです。
では、なぜはじめから指示しなかったのか。
それは鈴羽の出発した世界線の橋田たちは、このオペレーションを計画していなかったからです。
そのオペレーションの名前は『オペレーション・アークライト(織姫)』。
鈴羽は作戦の概要を聞く前にムービーメールを一時停止し、気持ちを落ち着かせます。
まゆりは岡部たちに別れのメールを送ろうとしますが、圏外で送れません。
鈴羽は嫌な予感がして警戒しますが、次の瞬間、外壁をよじ登って三十名ほどの工作員が現れ、まゆりを人質にとられてしまいます。
鈴羽は降伏し、工作員はタイムマシンを確保しますが、ロックがかかっていて動かすことができません。
彼らは生きた鈴羽の生体認証が必要なことを知り、こちらに向かっている『教授』という人物に洗脳しないと無理であることを連絡します。
実は未来においても、老教授が鈴羽たちレジスタンスを壊滅させるために洗脳チームを率いていて、二人の教授が同一人物であることは間違いなさそうです。
鈴羽は自ら協力を申し出てタイムマシンを起動させますが、内部に隠しておいたナイフで反撃。
さらに銃を奪って、まゆりと共に逃げようとしますが、相手は予想よりも数段上の訓練を積んでいて、絶体絶命のピンチに陥ります。
鈴羽は最悪の事態を想定して、タイムマシンを破壊しようとしますが、まゆりに止められて隙が生まれます。
次の瞬間、工作員たちの中にライダースーツの女性、つまりかがりがいることに気が付きます。
鈴羽にとってより絶望的な状況になりますが、次の瞬間、かがりは工作員たちを攻撃し始めます。
彼女はまゆりが傷つけられたことに激怒し、殺戮の限りを尽くします。
さすがに多勢でかがりはやがて撃たれて倒れますが、それでも工作員を殺害し続け、ついに生き残った工作員たちは撤退します。
素顔
岡部はラジ館に着き、聞こえる銃声などからただならぬ様子に気が付いていました。
屋上に向かって階段を駆け上がると、その手前でなぜかレスキネンと会います。
レスキネンは岡部がここに来ることを予想していて、彼に銃を向けます。
彼はアメリカの民間情報機関・ストラトフォーの一員であり、Amadeusの軍事利用を狙っていたのでした。
さらにレスキネンはフブキから、岡部もまた新型脳炎を発症していること、さらにそのメカニズムを知っているということを聞き、岡部の脳をいじってその情報を入手しようと企んでいました。
しかし、レスキネンは屋上の銃撃戦に気をとられ、岡部はその隙をついてレスキネンにタックルを食らわせ、意識を奪います。
そうして岡部が屋上に上がると、そこには血の海が広がり、大量の死体が転がっていました。
その中で、岡部は死ぬ寸前のかがりのヘルメットをとりますが、隠された素顔を見て驚きます。
それは岡部の知るところの、阿万音由季でした。
もちろん偽物で、教授がかがりに施した整形です。
本物は何も知らず、何年前からヨーロッパに留学しています。
そして、この世界線において、橋田が本物の由季と会うのは来年です。
岡部はかがりに聞きたいことがたくさんありましたが、それらに答えることはなく、かがりは息を引き取りました。
絶望
岡部はまゆりを動揺させないようかがりの死を知らせず、鈴羽にタイムマシンを停止させて偽装するよう指示しますが、そこにかなりのダメージを負ったレスキネンが現れます。
彼はアメリカもロシアも日本も動き出してしまい、手遅れであることを伝えます。
そして、本当のことを打ち明けます。
目の前にいるレスキネンは何もしておらず、彼に接触してきたのはかがりで、整形までして街に乗り込むプランを立てたのも彼女です。
かがりの頭の中で、神様が全てを教えてくれるのだといい、レスキネンははじめ信じていませんでした。
しかし調べると、その神様というのが2036年のレスキネンであることが判明します。
つまり、鈴羽の知る老教授です。
そして、戦闘ヘリはラジ館に集結しつつあり、もうすぐ第三次世界大戦が始まります。
もう迷っている時間はありません。
鈴羽は過去に跳ぶことを決め、まゆりもスマホを岡部に渡すと、タイムマシンに乗り込みます。
そのまま跳び立とうとしますが、ヘリからロケットランチャーが発射され、岡部は衝撃から身を守るために伏せます。
次に目を開けると、周囲にはタイムマシンの残骸が転がっていました。
鈴羽とまゆりの死は確認できず、岡部はなんとか脱出してラボに戻ります。
復活
ラボでは橋田、真帆、フェイリスが待っていました。
一同は岡部の話を聞いて悲しみ、悔しさを覚えますが、岡部はまゆりのスマホを思い出して見ます。
そこには岡部に向けられたメールがありました。
彼女は彦星(岡部)のことを遠ざけてしまったのは自分であり、それを取り戻しに行くのがラボメンとしての任務であること。
そして、もし何かがあったら、必ず助けに来てくれると信じている。
まゆりの大好きな鳳凰院凶真が、新しく作ったタイムマシンに乗って必ず。
鳳凰院凶真のことが好きで、岡部倫太郎のことはもっと好き。
まゆりのメールを見て、岡部は鳳凰院凶真の最後の希望に気が付きます。
それは、これまで遠ざけていた電話レンジです。
岡部は紅莉栖が見つけた記憶データの圧縮方法を教え、ついにタイムリープマシンが完成します。
岡部はフェイリスから白衣を受け取ると、鳳凰院凶真として復活。
そして、四十八時間前、つまり戦争開始の前にタイムリープするのでした。
選択
タイムリープに成功こそしましたが、戦争開始まであと一時間もありません。
岡部はラボに戻ると、橋田と真帆にAmadeusにアクセスして、紅莉栖と真帆のデータをバックアップごと消去するよう指示。
岡部はラジ館に向かいます。
鈴羽とまゆりにタイムリープしてきたことを伝え、橋田たちの作業が済むまで待つよう指示します。
一方、鈴羽はオペレーション・アークライトが発動し、戻るのは去年の7月28日ではなく、8月21になったことを明かします。
その日は、鈴羽がタイムマシンでやって来た日であり、岡部が全てを諦めてしまった日です。
岡部はまゆりのメールを思い出し、彼女を送り出す気持ちを固めますが、次の瞬間、足に激痛が走り、撃たれたことに気が付きます。
撃ったのはかがりでした。
幸い、教授や他の工作員たちはおらず、岡部は早くタイムマシンに乗るよう指示し、かがりを何とか足止めします。
その時、タイムマシンから紅莉栖の残したハードディスクが放り出されます。
それははロシアによって破壊されたと思われていたのもので、実は橋田がタイムマシンに隠していたものでした。
そして、タイムマシンは邪魔されることなく跳び立ちました。
かがりはまゆりがいなくなって取り乱しますが、岡部が優しく諭し、教授の洗脳から抜け出せる可能性を見出します。
ところが次の瞬間、かがりは撃たれ、撃ったのは萌郁でした。
彼女はかがりから渡された携帯が偽物だということに気が付いたのでした。
かがりは瀕死で、萌郁も精神的に危ない状態でしたが、そこに大勢の工作員たちやレスキネンが現れます。
しかし、タイムマシンは無事に出発し、岡部の目的はすでに達成されました。
彼は鳳凰院凶真として勝利宣言し、必ずシュタインズゲートを見つけると宣言するのでした。
交差座標のスターダスト
2025年。
様々な世界線で条件を満たしたことで、シュタインズゲートへ到達する計画は最終段階に移ります。
岡部は仲間の協力のもと、過去の自分に見せるためのムービーメールを撮影していました。
これはアニメやゲームの『シュタインズゲート』の最後で、紅莉栖の救出に失敗した岡部の頬をまゆりが叩き、その後に彼が見たものです。
『シュタインズゲート ゼロ』の序盤で、まゆりが岡部をかばって紅莉栖を救う計画は終わったかのように見えますが、実はそうではありません。
『シュタインズゲート ゼロ』で行った岡部たちの努力が実を結び、『シュタインズゲート』というハッピーエンドに繋がったのです。
だから『シュタインズゲート ゼロ』は続編にして、『シュタインズゲート』の前の『ゼロ』の物語ということになります。
ちなみにここで、真帆のコードネームが『クリス』であることが明かされます。
撮影が終了すると、2010年の岡部と201年の鈴羽にそれぞれムービーメールを送りますが、岡部にはまだやらなければならないことがありました。
岡部たちが見つめる先には、鈴羽が乗っていたタイムマシン『C204型』とほぼ同じ形をした『FG-C193』がありました。
この世界線において、岡部の死は2025年と決まっているはずですが、岡部はこの世界線から消えることもまた『死』なのではと考えていました。
つまり、まだ有人実験もしていないこのタイムマシンに乗り、別の世界線に無事旅立てれば、この世界線ではこの世を去ったことになるのではと。
しかし、それが正しいとしても、もう目の前にいる橋田や真帆たちのもとに岡部が戻ってくることはありません。
それでも岡部はみんなに未来を託し、タイムマシンに乗り込みます。
このタイムマシンには『カー・ブラックホールのトレーサー』が搭載されていて、最大七千万年前の過去からタイムマシンの軌跡を追跡できるレーダーのようなものです。
その目的は、2011年に旅立った鈴羽とまゆりを見つけることでした。
彼女たちの乗ったタイムマシンはバッテリーが切れ、正常な時空間転移が出来なくなっていることが推測されました。
そこで岡部は彼女たちを見つけ出し、予備のバッテリーを渡してこの時代に帰還させ、可能なら自分も帰還する。
それがこのミッションです。
しかし、その全てを成し遂げるのはこのタイムマシンでは難しく、岡部もそのことは分かっています。
別れ際、まだ幼いかがりがやって来ると、まゆりからもらった宝物のうーぱのキーホルダーを岡部に託します。
岡部はみんなに別れを告げると、この作戦名を『オペレーション・アルタイル(彦星)』と名付け、旅立ちます。
そして、まゆりに約束した通り、二人の織姫を追いかけて、岡部は何処かの時代へ跳躍したのでした。
最後に
他のルートも別の記事で取り扱っていますので、ぜひ合わせてご覧ください。
シュタインズゲートに関する他の記事はこちら。