シュタインズ・ゲート

徹底ネタバレ解説!『STEINS;GATE 蝶翼のダイバージェンス:Reverse』あらすじから結末まで!

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父親との和解におとずれた「ラジ館」で、牧瀬紅莉栖は命を落とした。名も知らない、白衣姿の男の腕の中で―。そんな生々して夢に違和感を覚えながら、講演のために秋葉原をおとずれた紅莉栖。彼女はそこで、「お前は刺されたはずだ」と喚く白衣の男、岡部倫太郎と出会った…。熱く支持される想定科学ADV『STEINS;GATE』。牧瀬紅莉栖の視点で描かれる世界線。“運命石の扉”の選択は、彼女をどこへ導くのか―。

【「BOOK」データベースより】

2010年代に一世を風靡した『Steins;Gate』。

そのアニメ版、さらに原作ゲームなどの要素を加味し、主人公の岡部倫太郎ではなくヒロインの牧瀬紅莉栖の視点から描かれるノヴェライズ作品が本書です。

これまでの作品では描かれなかった内容を補完する意味合いが強く、本書を通じて『Steins;Gate』を知るというよりも、すでにアニメなどを見ていている方向けだと思います。

もちろん本書だけでも楽しめるのですが、どうしても原作やアニメにある岡部の苦悩、決断の重さなどが軽く見えてしまい、本当の意味では楽しめないかなと感じました。

以下のページで、アニメ版の解説が分かりやすくされていますので、忘れてしまったという方は一度確認いただくとより楽しめると思います。

https://bibi-star.jp/posts/2997

 

この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。

ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

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第0幕 始まりと終わりのプロローグ:Reverse

ホテルで目を覚ました牧瀬紅莉栖。

彼女は何度も夢で、白衣の男が必死に何かを伝えようとしている姿を見ます。

この時、彼女はまだ理解していませんが、この男は岡部倫太郎です。

彼女は、自分がこの人物を知っているような感覚もありますが、目覚めるとそんなことも忘れ、本来の目的を思い出します。

紅莉栖はアメリカのヴィクトル・コンドリア大学脳科学研究所に在籍していて、そこにタイムマシンについて講義してほしいとATF(アキハバラ・テクノ・フォラーム)から依頼があり、祖国への里帰りも兼ねて秋葉原に滞在していました。

彼女の家はすでにアメリカにあるため帰国する意味はありませんでしたが、とある手紙をきっかけに、彼女は依頼を引き受けるのでした。

そして、講義する会場のラジ館に向かいます。

父親との絆

紅莉栖に宛てられた手紙、それは彼女の父親・章一からの招待状でした。

彼は中鉢博士という名前でタイムマシンの研究をしていて、今日、ラジ館で『タイムマシン開発成功記者会見』をする予定になっていました。

紅莉栖は幼い頃から中鉢にほめられたいと必死になって彼の論文を理解し、七年前、それを論破してしまいます。

依頼、父娘の溝は決定的になり、それから一度も顔を合わせていません。

紅莉栖の腕の中には、中鉢のために書き上げた『タイムマシンの考察』という論文があります。

正直、中鉢がタイムマシンを完成させたとは思えない。

けれど、この論文がきっとパパの役に立つ。

紅莉栖は絆を取り戻せることを期待して、会場に向かいます。

出会い

紅莉栖がラジ館に入ると、建物に大きな衝撃が走ります。

誰も気にしていないので、大したことはないと先に進みます。

父親にほめてもらえる喜びと拒絶されるかもという恐怖を抱えながら歩いていると、前から来た人物とぶつかります。

その人物は白衣を着た男性で、紅莉栖、と初対面の彼女にそう呼びかけます。

紅莉栖は訝しみますが、彼の態度や言動に嘘の気配はなく、本当に親密さを感じさせるものがありました。

男は紅莉栖の頬に触ろうとして、彼女は避けた拍子に論文を落としてしまい、怒って男を問い詰めます。

しかし、男は感極まって答えられない様子で、その姿を見た紅莉栖の脳裏に何かの映像がフラッシュバック。何かを忘れているような気になります。

その時、中鉢の会見の時間になり、男はその隙にいなくなってしまいます。

紅莉栖は追いかけるのを諦めて階段を上ると、途中で『まゆしいの』と書かれた金属製のマスコットを拾います。

彼女はそのマスコットから力を借りようと思い、論文の入った封筒に一緒に入れるのでした。

 

その後、八階にたどり着くと、何者かの絶叫を耳にする紅莉栖。

声は中鉢の講演の会場からで、行ってみると絶叫していたのは先ほどの白衣の男でした。

紅莉栖は貴重な父親との再会の日を台無しにされ、頭に来て男を会場の外に引きずり出します。

ところが、男はまるで初対面のように紅莉栖に接し、ほんの十数分前とはまるで別人でした。

男は動揺して中二病っぽい仕草で誤魔化すと、隙を見て逃げ出すのでした。

その様子から、彼女は男がさっき会った男とは別人と判断。

そして、今度こそ邪魔されないように中鉢の元に向かいます。

一つの観測

関係者控室近くで待っていると、中鉢が姿を見せます。

不機嫌な彼に怯えつつも、論文を手渡す紅莉栖。

中鉢はそれに目を通し、悪くないと評価します。

紅莉栖は褒められたと喜びますが、次の瞬間、中鉢はこの論文を自分の名前で発表するから、紅莉栖に帰るよう命じます。

さすがに驚いた紅莉栖は、人の論文を盗むの?と中鉢に抗議し、ついに彼は激昂します。

中鉢は紅莉栖の首を絞め、やがて意識が薄れていきますが、その時、誰かが中鉢を突き飛ばして彼女を助けます。

その人物は、さっきの白衣の男でした。

中鉢は男の姿を認め、さっき会場で邪魔されたことから二人がグルだと勘違い。

さらに頭に血が上り、近くに落ちていたドライバーを拾って紅莉栖に襲い掛かります。

一方、白衣の男は、中鉢の落としたナイフを拾い、中鉢に向かって突っこみます。

この時、紅莉栖は無意識のうちに二人の間に入り、男のナイフに刺されます。

男は茫然と紅莉栖の名前を呼びます。

中鉢は逃走、紅莉栖は死にたくないと漏らしながら死ぬのでした。

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第1幕 時間跳躍のパラノイア:Reverse

人工衛星

怖い夢を見て起きる紅莉栖ですが、夢の内容は覚えていません。

日付はATFから依頼された講演の日でしたが、起きる予定の時間よりも二時間近く過ぎていました。

紅莉栖は慌てて身支度をしてラジ館に向かいますが、周辺は四十分前に起きた事故によって立ち入り禁止になっていました。

なんと、ラジ館に人工衛星が墜落したのです。

中鉢は予定していた会見が中止になり、怒って住んでいる青森に帰ってしまいました。

紅莉栖は渡せなかった論文を残念に思います。

彼女は父親にほめてほしくてタイムマシンについて論文を書きましたが、本当をいえば、家族よりも父親が優先する学問など、大嫌いなのです。

しかし、この論文を父親と連名で発表すれば、普段評価されないタイムマシンの研究をする父親も評価されるのではと、紅莉栖は希望を抱いていたのでした。

しかし、過ぎたことは仕方がないし、紅莉栖の講演は予定通り行われます。

彼女は気持ちを切り替えてその場に臨みます。

なぜ生きている?

講演五分前。

準備をしている紅莉栖の前に白衣の男が現れ、男は彼女を見て驚いていました。

そして何の断りもなく紅莉栖の髪をつかみ、頬をつつきます。

紅莉栖は怒りを露わにしますが、男は刺されたのは確かだ、と彼女の身に覚えのないことをいいます。

男がいうには、紅莉栖は三時間前、中鉢の記者会見で時に刺されたということですが、そもそも記者会見は人工衛星の墜落で中止になっています。

しかし、紅莉栖は何か違和感を覚えていました。

ふと、男が刺されたというお腹の部分は、彼女が夢で苦痛を感じた箇所と同じであることに気が付きます。

一方、白衣の男と一緒にいる男は、会見が中止になったことをちゃんと理解していました。

そうこうしているうちに講演の時間になり、紅莉栖は壇上に立ちます。

この時、白衣の男は鳳凰院凶真と名乗るのでした。

ディスカッション

紅莉栖の講演が始まります。

はじめに、彼女はタイムマシンがバカらしい代物だと結論づけ、すぐさま凶真が異議を唱えます。

紅莉栖はこれを受けて立ち、予定を変更してディスカッション形式の講演となりました。

 

講演終了後、凶真と一緒にいた男・橋田至によると、凶真はすでに帰ってしまったということでした。

紅莉栖は怒りをぶつけることを含めてディスカッション形式にし、凶真の反論を一つずつ叩き潰したのでした。

しかし、意外にも彼は最後まで一歩も引かずにディスカッションを続け、紅莉栖も知らない間に上機嫌になっていました。

議論ができたこともそうですが、タイムマシンを肯定する凶真が、父親を庇っているようで嬉しかったのです。

紅莉栖は確認したいことがあるからと凶真の連絡先を聞くと、橋田は凶真が普段、ラボにいることを教えてくれます。

ちなみにここで凶真の本名が岡部倫太郎であることを紅莉栖は知ります。

ホテルに戻ると、紅莉栖は自分の研究者として未熟な部分を自覚し、改めて本当に知りたいことを問いかけます。

答えはすぐに出て、岡部の言った、記憶とは違う事実についてでした。

気持ちが決まり、紅莉栖は明日、岡部に会いに行くことにします。

 

その夜、重度の@ちゃんねらー(2ちゃんねらーのようなもの)の紅莉栖は、@ちゃんねるで奇妙な書き込みを見つけます。

その人物は『JOHN TITOR(ジョン・タイター)』を名乗り、自分は2036年から来たこと、タイムマシンはSERNが2034年に完成させたと主張します。

これに紅莉栖は嫌悪感を覚え、馬鹿にするような書き込みをします。

ちなみに、紅莉栖のハンドルネームは『栗悟飯とカメハメ波』です。

しかし、ジョン・タイターは気にせず、SERNがタイムマシンを独占し、世界にディストピアをもたらしたと加えます。

そして、彼は未来を変えるためにこの時代、2010年にやって来ました。

冗談にしては笑い所が読めない投稿ですが、紅莉栖にはいくつもの疑問があります。

SERNは確かに存在する企業ですが、正式名称は欧州素粒子原子核研究機構といい、世界の根本的な仕組みを研究をする組織と言い換えることができます。

しかし、SERNは基礎研究が本分で実用研究は一切行っていないため、タイムマシンそのものを作ることなどないはずです。

以降もやりとりが続きますが、埒があきません。

するとそこに鳳凰院凶真から書き込みがあります。

彼が言うには、ジョン・タイターは2000年にも現れ、今この掲示板に書き込みをしているのは模倣犯だということです。

しかし、ジョン・タイターは2000年には行っていないと否定。

この時、紅莉栖は思います。

もし岡部が2000年タイターを認識しているのなら、それは別の世界線のタイターということになり、岡部は別の世界線から来た、もしくは別の世界線を知覚できるということになります。

その後、タイターはタイムマシンの理論について説明しますが、それは現代の研究者でも話せる内容で、未来から来た証拠にはなりません。

そうこうしている間にタイターは掲示板からいなくなってしまい、紅莉栖は軽い失望を覚えるのでした。

実験

翌日、紅莉栖は橋田に教えてもらったラボに向かいます。

ラボの入っている建物の一階は『ブラウン管工房』というブラウン管テレビを扱うお店で、ラボは二階にあります。

中に入ると、岡部と橋田が何か実験をしていて、テーブルには一房のバナナがあります。

奇妙なことに、端っこのバナナだけが鮮やかな緑色をしていて、まるでゼリーのような見た目をしていました。

岡部は紅莉栖が突然現れたことに慌てていますが、紅莉栖の興味は今、テーブルにある緑色のバナナにありました。

詳しく話を聞くと、このバナナはラボにある電子レンジ、その名も未来ガジェット八号機電話レンジ(仮)と関係していることが分かりました。

そして岡部は、電話レンジの秘密を教える条件として、①ラボのメンバー(ラボメン)になること②これまでのセクハラ行為を不問にすることを条件に挙げます。

納得のいかない紅莉栖ですが、好奇心には勝てず、ラボメンナンバー004として迎え入れられます。

電話レンジ

電話レンジについて、これはもともと、出先からでも物を温められるように開発したものでした。

ところがある日、冷凍の唐揚げを携帯電話で遠隔操作によって温めようとしますが、入力するダイヤルを間違え、見てみると唐揚げは凍っていました。

唐揚げを電話レンジに入れてから外出したため、もし電話レンジが機能していないとしても、常温でなければ辻褄があいません。

そこで様々な物で試し、その結果が緑色のバナナでした。

紅莉栖は自分の目で確かめるべく同じ実験をし、百秒を過ぎたところで電話レンジ内のバナナが消え、むしり取った房の方に緑色のバナナとして現れたことを確認します。

岡部は瞬間移動だといい、紅莉栖も反論しようにも実際に目の当たりにしています。

と、ここでラボに岡部の幼馴染の椎名まゆりが現れ、みんなでこの現象について考えることにします。

すると、昨日の昼頃、橋田が電話レンジで放電現象を目撃していたことが発覚します。

当時、橋田は自分の携帯を電話レンジに繋ぎ、メール着信の設定調整を行っていて、その時に岡部からのメールを受信していました。

さらに動作テストのために逆回転にしていたため、その時の状況を再現することに。

唐揚げを中に入れ、岡部の携帯を電話レンジに繋ぐと、電話レンジを逆回転させ、橋田が岡部にメールを送ります。

この時、実験を理解していなかったまゆりがふたを開けてしまい、その瞬間、レンジから青白い稲妻がほとばしります。

現象が収まると、電話レンジはテーブルを突き破って床にめり込んでいました。

有り得ない現象に恐怖を覚える紅莉栖ですが、問題はこれだけではありません。

橋田が岡部に送ったメールは、五日前に届いていました。

つまり、過去に送られたことになり、電話レンジはタイムマシンということになります。

第2幕 空間彷徨のランデヴー:Reverse

IBN5100

岡部から衝撃的事実が伝えられ、紅莉栖が感じたのは絶望でした。

心底嫌ったタイムマシンが、目の前にある。

しかしそれを認めることができず、彼女はラボから逃げ出しますが、一日以上が経過しても心の整理をつけられずにいました。

さらに中鉢でも自分でもなく、岡部が作ったことに関しても納得できずにいました。

紅莉栖は落ち着くまで時間を潰そうと、再び@ちゃんねるに現れたタイターと会話を繰り広げます。

自分でもひどい言葉だと思いながら書き込みを続けていると、そこに再び岡部が現れます。

彼はタイターの話に乗り、未来を変えるためにはIBN5100が必要なのか?と問いかけます。

それは2000年タイターが言っていたことで、今掲示板にいるタイターもそれを認めます。

IBN5100とは、世界最古参のコンピューターメーカーであるIBNが1975年に一般向けに発売した個人用デスクトップPCのことで、当時としては非常に効果だったため、一般にはあまり出回っていない代物です。

そして、その幻ともいえるIBN5100が秋葉原のどこかに眠っているという噂がありますが、誰も見つけていません。

その後、タイターと岡部はプライベートなメールアドレスで会話することになり、紅莉栖がその会話内容を知ることはできません。

決意

気分は落ち着きませんが、たまった洗濯物を片付けるためにコインランドリーに向かう紅莉栖。

道中、出くわしたのは岡部でした。

彼は紅莉栖のことを心配して探していたのでした。

岡部にコインランドリーの場所を教えてもらって用事を済ますと、話題は再びタイムマシンのことに。

紅莉栖はやはり認められないことを話すと、岡部は意外にも食い下がらず、ラボに無理やり誘ったことを謝罪。

紅莉栖のラボメンナンバーは永久欠番にするとして立ち去ろうとしますが、紅莉栖が待ったをかけます。

岡部は、今度はIBN5100について話します。

SERNの暗号プログラムを解読するためにはIBN5100の特殊な機能が必要なことを伝えられますが、興味を失った紅莉栖はその場を立ち去ります。

その後、この話が信じられない紅莉栖はヴィクトル・コンドリア大学にいる先輩に確認のメールを送ります。

すると返信が届き、確かに特殊なプログラム言語を解析する機能がついていたことが判明します。

さらに紅莉栖は、研究者として『知りたい』という情熱を思い出し、もう逃げないことを決めます。

発見

紅莉栖から岡部に電話をかけ、二人は柳林神社で集まります。

二人を出迎えてくれたのは、巫女服を着た可愛らしい少女でした。

彼女は漆原るかといいますが、少女というのは紅莉栖の勘違いで、紅莉栖はしばらく勘違いし続けますが、るかは『男』です。

岡部が柳林神社にきた理由、それはここにIBN5100が奉納されているからでした。

岡部と紅莉栖はIBN5100を借り受けると、何とかラボまで運びます。

ラボの入る建物のところで二人に声を掛けてくる人物がいて、その人物はブラウン管工房でアルバイトをする阿万音鈴羽でした。

彼女は紅莉栖を見つけるなり、軍人のような身のこなしで警戒しますが、紅莉栖には身に覚えがありません。

鈴羽がバイトに戻ると、ラボでIBN5100の状態を調べ、足りないパーツを岡部が買いに行き、紅莉栖は残ってまゆりにラボの中を案内してもらいます。

まゆりは岡部の人質だと話し、その理由について話してくれます。

昔、まゆりは祖母を亡くし、あまりの悲しさに現実との接触を絶ってしまいます。

そんな時、彼女を現実に戻したのが岡部でした。

彼はまゆりのことを人質だとし、まゆりもまた人質だから仕方ない、と現実に戻ることができたのでした。

この時に身に着いたのが例の中二病全開の話し方で、紅莉栖は、岡部が本当は優しい男であることに気が付きます。

SERNの実態

岡部がパーツを買ってくると、再び実験を開始します。

紅莉栖がラボを出て以来、電話レンジの実験は成功しておらず、そこで岡部たちはSERNの陰謀を暴く方向にシフトしたのでした。

主に橋田の功績が大きいですが、深夜、IBN5100を用いてSERNへの侵入に成功します。

そこには、四十年も前からSERNがタイムトラベルについて研究している証拠があり、岡部やタイターの言っていたことが裏付けされます。

SERNは、リフターと呼ばれる存在により、二つ以上の人工的な局所場特異点、そしてカー・ブラックホールの生成を可能にしていたのでした。

この理論は、タイターや紅莉栖の論文と同じものです。

実験はすでに人体実験に移っていましたが、その過程で死者が出ていることが明らかになります。

状況を察した岡部は、これ以上巻き込まないよう紅莉栖に帰るよういいますが、彼女は引き下がらず、そのまま読み進めます。

ゼリーマンズレポートと呼ばれる記録には、被験者が緑色のバナナ(ゲルバナ)と同じような目にあって死んだこと、そして完全でないにしろタイムマシン実験に成功していることが書かれていました。

ゼリー状になってしまう理由について、紅莉栖が解説します。

カー・ブラックホールを用いて転送するものを圧縮するのですが、簡単にいうと、狭い穴を水を含んだスポンジを通すようなもので、穴を通ったスポンジは水が抜け、スカスカになってしまいます。

ゼリー化は分子が圧縮されることでそれぞれの分子間結合力を失い、単に人としての材料が人の形で送られているに過ぎないのでした。

さすがにショックを受けていた岡部ですが、彼は電話レンジを所有していることがアドバンテージだと考え、SERNを出し抜いて世界の構造を作りかえることを決めます。

これに紅莉栖は呆れますが、その声は嬉しそうです。

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第3幕 蝶翼のダイバージェンス:Reverse

Dメール

SERNを出し抜くために、まずは電話レンジを完璧にするところから始めます。

そのためには、どのような条件が揃った時に過去にメールが送れたのかを突き止める必要があります。

電話レンジを、SERNでいうブラックホール生成に用いられる小型版大型ハドロン衝突型加速器(LHC)とすれば、あとはとてつもない量のエネルギー供給源が必要になります。

一同は電話レンジによる過去へのメールを『Dメール』と名付け、条件を探ります。

岡部は過去にDメールが発生した時間に着目し、同じ時間に実験を行います。

すると放電現象が発生し、バナナはゲル状になります。

そして、Dメールも五日前に届いています。

しかし、なぜかメールは二通に分割されていました。

その後の実験で、Dメールで送れるのは半角12文字、全角で6文字が三行だけで、それ以上は分割され、最大三通まで送ることが出来ることが判明します。

残された問題は、リフターに該当するものが何であるかです。

過去を変える

翌日、ラボに見知らぬ女性が現れます。

彼女は桐生萌郁といい、編集プロダクションのバイトでIBN5100について調べていて、岡部に接触してきたのでした。

岡部は彼女をラボメンナンバー005としてメンバーに引き入れ、タイムマシンについても説明します。

それがひと段落すると、岡部は次なるステップとして過去を変えることを宣言しますが、これに紅莉栖が反対します。

バタフライ効果というものがあり、ほんの些細な要因が、後にどのような結果を引き起こすのか完全には予測できないというもので、『北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起きる』とよく紹介されます。

過去を変えるためには、慎重を期す必要がありますが、岡部からDメールで過去を変えられるのか確かめたくないかと聞かれ、紅莉栖は言い淀んでしまいます。

しかし、何を変えるのかは岡部自身にもまだアイディアがなく、一度保留となります。

異変

その後、突然、岡部の様子がおかしいことにみんなが気が付きます。

岡部はメールが届いていると言い出し、ロト6の三等を当てたかについて紅莉栖に聞きます。

この時、岡部は紅莉栖のことを『セレセブ』と呼び、彼女は違和感を覚えます。

紅莉栖はその呼ばれ方を知っていましたが、いつ知ったのだろうか、と。

次の瞬間、走馬燈のように見知らぬ場面が紅莉栖の頭の中をよぎります

岡部は過去を変えて宝くじを当てるのだと言い出し、軽蔑してくる紅莉栖のことを『セレブセブンティーン(セレセブ)』と呼びます。

そして岡部は目立たないよう三等を選び、当選番号をDメールで送ります。

 

ここで現実に戻りますが、岡部以外、誰も宝くじについて知りません。

そもそもDメールを送ったことさえ知りません。

唯一、違和感を覚えているのは紅莉栖だけです。

ラボにるかが現れ、彼は来るなり岡部に謝罪します。

彼が持っていたのはロト6の券ですが、三等とひとつ間違えていました。

一週間前、岡部に当たる番号だと教えられたのだといい、紅莉栖は確信します。

岡部がDメールを送ったこと、そしてここにいる岡部は、過去を変えた後の岡部であることを。

 

みんなが帰り、ラボに残ったのは岡部と紅莉栖だけ。

岡部のもとにタイターからメールが届き、岡部は戸惑います。

彼はタイターに『救世主になってほしい』といわれたのでした。

最後に

いかがでしたでしょうか。

紅莉栖の視点から描かれることで、岡部が把握していない部分が鮮明になり、物語の面白さが深まるのを感じました。

しかし一方で、この面白さはゲームやアニメを経験したからこそ引き出される部分だと思うので、できればそれらを経験した上で本書を読むことをおすすめします。

もちろん、本書からアニメ、ゲームに派生していくのも一つの選択肢だと思うので、はじめて『Steins;Gate』に触れるという方も思う存分その世界観を味わってください。

次巻はこちら。

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