シュタインズ・ゲート ゼロ(かがりエンド)ネタバレ解説!あらすじ、分岐選択まで!
この記事では、ゲーム『シュタインズ・ゲート ゼロ』のかがりエンドに関するあらすじや分岐選択などを取り扱います。
他のルートと重複する箇所もありますが、ご了承ください。
ちなみにゲームの分岐の詳細はこちらをご参照ください。
あらすじ
ここからはあらすじです。
前作『Steins;Gate』を知っている前提で記述しますが、よく覚えていないという方はこちら。
非常に簡単にまとまっていて、分かりやすかったです。
プロローグ
β世界線に移動し、紅莉栖を救うために、岡部と鈴羽はタイムマシンで過去、紅莉栖が死んでしまう7月28日に向かいます。
しかし、任務は失敗。
岡部は紅莉栖を刺し殺してしまい、絶望に打ちひしがれた状態で鈴羽に連れられて元の時間に戻ります。
紅莉栖の血を浴びて血だらけの岡部を見て驚くまゆりと橋田。
鈴羽は岡部をもう一度過去に連れて行こうとしますが、まゆりがそれを止めます。
岡部がかわいそうだし、世界の運命を一人が背負うなんて重すぎると。
鈴羽はそれ以上無理強いできませんが、決して諦めたわけではありません。
タイムマシンにはまだ燃料が残されていて、移動できる時間は344日。
一年と経たないうちに7月28日に戻れなくなるため、その日が来れば、岡部を置いて一人だけでも過去に向かう覚悟です。
しかし、そんな言葉はもう岡部に届かず、それ以降、彼は未来ガジェット研究所に行くのをやめたのでした。
零化域のミッシングリンク
人工知能
11月23日。
岡部は秋葉原の新しいシンボル、UPXにいました。
ここでATF(アキハバラ・テクノフォーラム)のコンベンションの準備が進められ、岡部は講演者のひとりである井崎准教授の手伝いで受付を担当しています。
岡部は少しでも井崎にアピールし、彼のコネクションを利用してかつて紅莉栖がいたヴィクトル・コンドリア大学に進学し、彼女の研究を引き継ぐことを目標にしていました。
と、岡部の前に中学生くらいの女の子が現れます。
場違いな少女に困惑する岡部ですが、少女はコンベンションの招待者に配られるゲストカードを取り出します。
少女は紅莉栖のいたヴィクトル・コンドリア大学の脳科学研究所に所属し、名前を比屋定真帆(ひやじょうまほ)といいます。
年齢は21歳で、紅莉栖よりも年上です。
このコンベンションの最後に、脳科学研究所主任研究員であるアレクシス・レスキネン教授が講演することになっていて、真帆は助手兼通訳として来日したのでした。
真帆をスタッフルームに案内した岡部。
ホッとしたのも束の間、次に現れたのは桐生萌郁でした。
彼女はα世界線において、『ラウンダー』の一人としてまゆりの命を奪いましたが、ここはβ世界線なので、その心配はありません。
彼女の目的は岡部ではなく、レスキネンへのインタビューでした。
レスキネンはまだのため、真帆が相手をするとして二人はスタッフルームに消えていきます。
萌郁に対してまだ不信感を抱く岡部ですが、仮に彼女がラウンダーだとしても、今の自分たちはSERNに狙われる理由がないと思い直し、精神安定剤を飲んで効くのを待ちます。
それから数時間後、岡部はレスキネンと真帆が深刻そうに話している姿を目撃します。
英語でほとんど聞き取れませんでしたが、紅莉栖について話していたようです。
そうこうしているうちにレスキネンの講演の時間になり、岡部も会場に向かいます。
岡部が席に着くと、講演が始まります。テーマは『人工知能革命』です。
スクリーンに写された映像には『側頭葉に蓄積された記憶に関する神経パルス信号の解析』とあり、紅莉栖がかつて書き上げ、サイエンス誌で絶賛された論文のタイトルです。
レスキネンは紅莉栖の研究について紹介し、現在彼らのチームはその理論を元に、人間の記憶をコンピューターに保存し、活用するシステムを開発していることを明かし、会場がどよめきます。
雰囲気を察したレスキネンが質問を受け付けると、すぐに会場から質問が殺到しますが、そのほとんどが否定的なものでした。
岡部は紅莉栖の研究が否定されることに怒りを覚え、思わず異議を唱えます。
会場は唖然としますが、拍手が起こります。レスキネンでした。
彼は岡部の行為をたたえ、会場の空気を和ませるために巧みに利用し、講演を続けます。
真帆はしばらく通訳を休むといって、代わりにスクリーンに真帆そっくりの映像が映し出されます。CGですが、まるで実写のようなリアリティーがあります。
それは『Amadeus』システムと呼ばれるもので、レスキネンたちの研究の成果です。
真帆は、スクリーンに映し出される真帆と会話を始めますが、会場は誰も目の前で起こっていることが正確に理解できませんが、スクリーンの真帆が解説します。
彼女は78時間23分前に真帆の脳内から取り出された記憶を持ち、それをベースに動いています。
さらにレスキネンとスクリーンの真帆はいくつかのやりとりをしますが、それはあまりにも自然で、とても人間と人工知能の会話とは思えません。
本物の真帆は言います。Amadeusは自分の判断で話すことを決め、それは決してプログラムされたことではありません。
Amadeusの記憶のインプットとアウトプットは、人間のそれと非常に近いのです。
嘘をつくことだってあります。
レスキネンは最後に、Amadeusに人間と同様の魂を宿すことが出来るのではないかと考えていることを明かし、講演を終えます。
懇親会
井崎の口利きによって、ATF後の懇親会に参加できることになった岡部。
しかし、レスキネンの周囲には常に人だかりができていて、岡部は壁際で料理を食べることくらいしかできません。
すると会場には同じような人がもう一人いて、真帆でした。
岡部は一通り話すと、講演会でのことを謝り、その内容について真帆と議論します。
彼は紅莉栖と何度もタイムマシンについて会話を重ねてきたため、なんとか話についていくことが出来ました。
真帆は脳科学が専攻でない岡部がここまで話せることに驚きを隠せません。彼の話した内容は、紅莉栖が唱えた理論と全く同じでした。
岡部は事情を説明しようか迷いますが、夢のために嘘を交えながら真帆に説明します。
紅莉栖が日本に留学している時、彼女からレクチャーされたこと。友人であること。これはα世界線のことですが、岡部に記憶には確かに残っています。
二人は紅莉栖のことで意気投合し、今度はレスキネンが岡部に声を掛けます。
真帆は岡部が紅莉栖の友人であることを説明すると、レスキネンは岡部にAmadeusのテスターになってくれないかと提案してきます。
よく分かりませんが、岡部はチャンスを手放したくないと了承。
最後に、真帆は明かします。
Amadeusのデータとして、真帆以外にもう一人分の研究者の記憶が保存されていて、それこそが紅莉栖のものでした。
正確には、八か月前の紅莉栖の記憶です。
対面
ATFから数日後。
岡部は埼玉県和光市にあるレスキネンたちが日本で仕事をするオフィスに行きます。
レスキネンはオフですが、真帆が対応してくれ、Amadeusの紅莉栖と会わせてもらえることになっていました。
テスターと言われていましたが話は簡単で、Amadeusの対話サンプルデータが目的でした。
そこで岡部は24時間いつでもAmadeusと対話できるような環境を与えられることになっていました。
真帆は岡部をブースに案内し、パソコンに何かを打ち込みます。
すると不意に、女性の声がスピーカーから響きます。
岡部は思わずモニターに映し出された女性に目が釘付けになります。
そこに映っていたのは、まぎれもなく岡部の知る紅莉栖でした。手を伸ばせば、彼女に触れられそうな錯覚を抱きます。
閉時曲線のエピグラフ
催眠療法
場面は変わり、岡部は臨床心理士によるカウンセリングを受けていました。
しかし、すぐに紅莉栖のことを思い出して取り乱し、催眠療法は中止。
外に出ると、今日付き添ってくれたまゆりが待っていました。
岡部は彼女を心配させないよう大したことないと嘘をつくと、夕飯を食べに行かないかと提案。
それに対してまゆりは、るかとフェイリスも会いたがっているから秋葉原に行かないかと提案し、岡部は了承します。
秋葉原に着くと、岡部は久しぶりにるかとフェイリスに会います。
彼はタイムマシンという禁忌に触れて大切な人を失ってしまって以来、鳳凰院凶真という名前を封印していました。
また、紅莉栖のことを思い出さないよう、ラボにも全く顔を出していません。
今の彼はどこにでもいる普通の大学生で、テニスサークルに所属する岡部にるかもフェイリスも驚きます。
話の流れで、まゆりはラボでクリスマスパーティーをすることを提案。
それは橋田と彼女が考えたオペレーションで、鈴羽を笑顔にすることが目的でした。
この世界線の鈴羽は中学生の頃から軍事教練を受けていたため笑顔を見せるタイプではなく、まゆりたちはそのことを気にしていたのです。
正直、もう二度と過去に跳ばないと宣言して以来、岡部は鈴羽に会うことをためらっていましたが、まゆりに説得され、参加するかどうか考えることにします。
四人で何を食べようか考えながら歩く中、岡部はAmadeusの紅莉栖との対面を思い出します。
回想
戸惑う岡部に対して、Amadeusの紅莉栖は初対面の人に対するような挨拶をします。
彼女には岡部と会った記憶がないのだから当然です。
真帆は岡部のことを説明しますが、紅莉栖の友人であることはまだ明かしません。
一方、岡部は頭で理解しつつも、Amadeusと紅莉栖の区別がつけられずいました。
精神安定剤を飲んでいないため、体調が悪化し、紅莉栖はそのことに気が付いて岡部を心配します。
真帆のフォローによって岡部はなんとか立て直しますが、紅莉栖はそのやりとりを見て、真帆が岡部と付き合っているのかと疑います。
何でも恋愛に繋げるところも紅莉栖そっくりで、岡部は彼女との日々を思い出します。
岡部は気を取り直してAmadeusの紅莉栖との会話に臨みますが、最初に出した話題は『タイムマシンは作れるか?』でした。
それに対して紅莉栖は、可能ではないけれど、不可能とまでは言い切れないといい、岡部を驚かせます。
彼の知る紅莉栖とは、答えが違っていたからです。
岡部の知る紅莉栖ははじめ、タイムマシンなんてバカらしい代物だと断言したのです。
気になった岡部は、彼の知る紅莉栖の立場になってAmadeusの紅莉栖と議論し、α世界線との微妙な違いを実感します。
その後、そこにレスキネンが現れ、Amadeusの記憶の仕組みについて岡部は聞きますが、答えたのは紅莉栖でした。
Amadeusの記憶の改竄は理論上出来ますが、Amadeusには秘密の日記のようなAmadeus以外誰もアクセスできないログを取っていて、その日記と現在に齟齬があれば疑問を抱くことができます。
また、定期的にバックアップもとっているため、改竄されたとしても復旧することができます。
紅莉栖との対話を終えると、帰り際、レスキネンにテスターをやる気はあるかと確認されます。
期間は彼らが日本にいる間で、月に二回程度、テスト経過を報告するだけです。
これに対して、岡部はテスターとなることを改めて表明します。
ここで回想は終わり、Amadeusから電話がかかってきます。
岡部のスマホにはAmadeusのアプリが入っていて、二十四時間紅莉栖と会話することができます。
ちなみに、岡部がこの通話をとるまでの八回、紅莉栖からの連絡を無視していて、彼女は怒っていました。
しかし、そんな態度も紅莉栖そっくりで、岡部は改めて胸の奥が締め付けられるのを感じます。
悪夢
まゆりとそのコスプレ仲間である中瀬克美(フブキ)、来嶋かえで(カエデ)阿万音由季は買い物を楽しみ、帰り路につくところでした。
その時、フブキは突然、脳裏に浮かんだ映像に驚きます。
その映像はかつて岡部が何度も目にした、まゆりが死ぬシーンでした。
フブキはまゆりが本当に死んでしまうのではないかと不安になり、フブキの様子がおかしいことに気が付いたのはカエデだけでした。
フブキはカエデにだけ事情を説明します。
夏頃から現在、十二月にいたるまで毎日のようにまゆりが死ぬ夢を見て、フブキたちはどうすることもできないのだといいます。
カエデは疲れてるだけだと励まし、カエデも一応納得しますが、結局、その夜も同じ夢を見るのでした。
鈴羽の苦労
その頃、鈴羽は橋田のだらしない生活に苛立っていました。
彼には将来タイムマシンを開発してもらわなければなりませんが、その一方で鈴羽が未来から乗ってきたタイムマシンを精査するとタイムパラドックスになりかねないため、口出しすることはできないのでした。
また岡部のことも悩みの種です。
今のままでは彼は過去に行かないし、紅莉栖を救うこともありません。
そうすると、第三次世界大戦の起きないかもしれない未知の世界線『シュタインズゲート』にたどり着くこともできません。
しかし、橋田は岡部のことを信用していて、鈴羽もとりあえず目の前のやることに専念することにします。
と、その時。
ラボに由季が姿を見せ、鈴羽は急いで奥に隠れます。
由季はまゆりと待ち合わせをしていて、橋田が応対しますが、分かりやすく緊張しています。
ちなみに、由季は鈴羽の未来の母親であり、橋田の妻になる女性です。
由季には鈴羽のことを橋田の妹だと紹介していますが、いつボロを出すか分からないため、鈴羽はなるべく由季に会わないようにしていました。
新型脳炎
岡部はAmadeusとの会話の中で、彼女をラボに連れていくよう命じられます。
どうしようか迷っているとまゆりと会い、ラボで由季と待ち合わせをしている彼女と一緒にラボに向かいます。
岡部は久しぶりの訪問に緊張していましたが、橋田たちは今までと変わらず接してくれ、何とか落ち着きます。
その時、隠れている鈴羽を見つけてしまい、事情を知らない岡部は彼女の存在を由季にもバラしてしまいます。
その後、まゆりと由季はシャワーを浴びることになり、残った岡部と橋田、鈴羽は打ち合わせをします。
由季については、対応は橋田に任せる。
それから鈴羽は、この世界線の行き先は地獄でしかないことを再度岡部に訴えます。
しかし、岡部は紅莉栖のことを思い出してしまい、すぐに発作が起きてしまって説得どころではありません。
岡部はタイムマシンによる世界線の改変は神の領分であり、そこに触れればもっと残酷になることを訴え、鈴羽もそれ以上訴えることができません。
その時、テレビのニュースでアメリカで猛威を振るっている新型脳炎について報道されていました。
国内に上陸している可能性もあり、具体的な症状を聞いて岡部は驚きます。
『夢と現実の区別ができなくなる』、『時間間隔が失われる』、『まわりの人と記憶が一致しなくなる』。
それはまさしくリーディングシュタイナーそのものでした。
鈴羽の使命
鈴羽には岡部と共に過去を変えることの他にも使命があり、それは鈴羽と一緒に未来から来た椎名かがりを探すことでした。
かがりは第三次世界大戦によって両親を失い、まゆりの養女となった少女で、未来を出発した時点で十歳。
鈴羽たちは2010年に来る前に、もっと過去に飛んでいて、そこでかがりは行方不明になってしまい、それ以降、鈴羽はずっと彼女のことを探していました。
そんな鈴羽のことを影からサポートしてくれたのがフェイリスでした。
彼女の手配によってラジ館の屋上を借り上げられ、おかげでタイムマシンを誰にも見つけられずに済んでいました。
ところが、ラジ館の屋上で話す二人に聞き耳立てる人物に鈴羽が気が付き追跡しますが、逃げられてしまいます。
相手は真っ黒なヘルメットにライダースーツを身にまとい、性別すら不明。明らかに訓練を受けた動きでした。
タイムマシンを狙う人間である可能性が高いですが、岡部に知られるとタイムマシンを破壊するよう言われる可能性があるため、このことは二人の他に橋田にだけ伝えられるのでした。
分岐点
柳林神社でAmadeusを起動する岡部。
彼は今日この後、レスキネンたちと会って経過を報告することになっていて、その前に紅莉栖に確認したいことがありました。
話せば話すほど紅莉栖そっくりで、岡部は思わず彼女に好きと伝えそうになり、はたと自分が現実の紅莉栖とAmadeusを区別できていないことに気が付きます。
そして紅莉栖の死に際を思い出して発作に襲われ、アプリを一方的に切ります。
紅莉栖からは再度電話が入りますが、たかがAIだろうとスマホの電源を落とします。
(ここで電源を落とさないと、『双対福音のプロトコル』に進むフラグが立ちます)
※『双音福音のプロトコル』から進める可能性のあるのはこちら。
岡部は柳林神社を出て気分を落ち着けようと秋葉原に出ると、フブキとカエデに会います。
不意にフブキに好きな人が誰かと聞かれ、岡部は紅莉栖の死に際を思い出します。
その時、視界が歪み、世界線が移動するのを感じました。
亡失流転のソリチュード
勘違い?
眩暈がおさまると、さっきと同じ場所に立っていて、フブキとカエデもいます。
二人と別れると、岡部は世界線が移動した原因を考えます。
これまでは何者かが過去を改変した時のみリーディングシュタイナーが発動しましたが、過去へのメール・Dメールを送ることができる電話レンジ(仮)はすでに破棄しています。
原因は分かりませんが、岡部はまゆりが死んでしまうα世界線のことを思い出し、急いで彼女に連絡をとりますが、彼女は無事でした。
さらにAmadeusを起動し、紅莉栖と話します。
すると紅莉栖は怒っておらず、岡部がすでに謝罪したことが判明。
岡部には身に覚えがないため、確実に過去が変わっていることが分かります。
それ以前のことも確認しますが、ほとんど変わっていないことが分かり、岡部は立ち眩みも自分の精神疾患が原因だと言い聞かせ、ホテルでレスキネンと真帆と会います。
報告は問題なく終わり、岡部はラボに向かいます。
思いがけない対面
ラボに着くとるかが帰るところで、父親の来客があり、るかにも同席してほしいとのことで、彼は帰ります。
残ったのは岡部、橋田、鈴羽で、彼女はここではじめてかがりを探していることを明かします。
はぐれたのは1998年の秋葉原で、2000年問題を回避するためにその時代に寄っていました。
かがりが自らの意思でいなくなったこと、そして燃料の関係から、鈴羽は彼女を置いてこの時代に来たのでした。
岡部と橋田は事情を知って、鈴羽に協力することに。
そこにまゆりが帰ってきて、何を話していたのか聞かれますが、かがりのことは誤魔化すことにします。
三人でかがりを捜索しますが、それらしい情報は入手できませんでした。
そこで秋葉原に詳しいフェイリス、るかにも事情を伏せた上で行方不明の少女がいることを話し、協力を仰ぎます。
それでも有力な情報が得られずにいると、橋田は裏の世界の情報にも精通している人間にも協力を依頼しようと、とある人物に連絡をとります。
するとその相手はすぐにラボに現れますが、それは桐生萌郁でした。
彼女はα世界線で、SERNの下部組織・ラウンダーの一員としてまゆりの命を奪いました。
しかし、今は岡部たちとSERNに何の接点もないため、萌郁がまゆりを殺すことはありえません。
岡部が心を落ち着けていると、橋田が本題を持ち掛けます。
彼と萌郁は以前、雑誌の企画で知り合っていて、今回、かがりの捜索をを依頼します。
鈴羽は、岡部が別の世界線で萌郁のことを知っていることを見抜きますが、詳しいことは聞きません。
進展
真帆は紅莉栖の残したノートPCのパスワードを求めていて、岡部なら知っているのではとラボに向かいます。
ところが道中、誰かに尾行されていることに気が付き、ラボ近くで岡部に電話しますが、すぐに何者かに羽交い締めにされ、スマホを落としてしまいます。
一方、岡部たちは、萌郁から調査報告を受けます。
かがりの行方こそ分かりませんでしたが、この一、二か月の間に、かがりのことを探す人物が岡部たち以外にもいることが判明します。
それがどういう意味か考えていると、真帆から電話が入り、ただならぬ様子に岡部たちはラボの外に出ます。
すると、抱えられた真帆を見つけますが、その相手はジュディ・レイエスという女性で、真帆の知り合い、ヴィクトル・コンドリア大学の精神生理学を研究する教授でした。
つまり、真帆の早とちりだったのでした。
レイエスは学会に参加するために来日したということで一同とは別れ、真帆をラボに連れて戻ると、萌郁からの報告が再開します。
自分たち以外にもかがりを探す人物がいるということは、つい最近まで確実にかがりが生きていたということになります。
岡部たちは少し希望を見出し、引き続きかがりを捜すことにします。
発見
数日後、るかがラボを訪れ、会ってもらいたい人がいるといいます。
その人物は一緒に来ていて、岡部は驚きます。その女性は紅莉栖にそっくりでした。
彼女こそが以前にるかが言っていた父親のお客さんで、るかの家に泊まっています。
るかが相談したいことというのは、女性が記憶喪失になっていることについてでした。
名前も住んでいた場所も分からず、唯一彼女が持っていたのはとあるマスコットでした。
そこでまゆりと鈴羽もラボを訪れますが、まゆりは女性の持つマスコットがうーぱであることに気が付きます。
しかし、うーぱが発売されたのはここ数年のことですが、女性の持つそれは明らかに年季が入っていました。
まゆりが指摘してから女性は震えだし、鈴羽はそのうーぱのことを知っていました。
それはかがりが持っていたものです。
鈴羽がかがり、と呼びかけると、女性・かがりはその場に崩れ落ちるのでした。
軌道秩序のエクリプス
襲撃
それから十分ほどで目を覚ましたかがり。
詳しく事情を聞くと、彼女は千葉の山道で見つかり、発見した近くのお寺の住職の世話になっていたといいます。
しかし、お寺に女性を長い間置いておくことはできず、そこでるかの家に相談がありました。
かがりは自分の名前を聞いても記憶を取り戻すことはありませんでしたが、その名前やまゆりに懐かしさを感じていました。
しばらくるかの家に泊まらせてもらうことにして、情報取集を続けます。
そして年明け。
ラボメンにフブキたちコスプレイヤーや真帆、さらに綯を加え、一同は初詣のために柳林神社に向かいます。
そんな彼らを待っていたのは、巫女姿のるか、フェイリス、鈴羽、まゆりにかがりでした。
初詣が終わると、一同はラボに集まって改めて新年のお祝いをします。
その時、真帆の元にAmadeusから着信があり、彼女はその場にいる人にAmadeus紅莉栖を紹介します。
ところがAmadeusは消えてしまい、次の瞬間、お面をかぶった男たちが室内に乱入し、銃を構えます。
それはまるでα世界線で起きた悪夢の繰り返しでした。
頼みの綱は鈴羽ですが、彼女は綯にしがみつかれて身動きがとれずにいました。
さらに黒いヘルメット、ライダースーツを身にまとった女が現れ、かがりの腕をつかみます。
それを見ているしかない岡部ですが、騒ぎを聞きつけた天王寺が現れ、男たちを制圧していきます。
その隙を見て鈴羽も加わり、ライダースーツの女に蹴りを仕掛けますが、腕でガードされ、襲撃者たちは撤収します。
ちなみにこの時、フブキとカエデは買い出しに出ていたため、騒動を知りません。
その後、パーティーはお開きとなり、狙われているかがりは引き続き柳林神社でお世話になることになり、念のために鈴羽も一緒に泊まることになります。
手がかり(分岐)
翌日、岡部は萌郁を呼び出して腕を見ますが、鈴羽の蹴りを受けた跡は見られませんでした。
安心しますが、結局、ライダースーツの女の正体は分かりません。
次に岡部は天王寺と会います。
これまで岡部は天王寺との接触を避けてきましたが、そうも言っていられません。
岡部はα世界線で知りえた情報、天王寺がラウンダーでFBと呼ばれていることを開示します。
その瞬間、天王寺の表情が変わりますが、岡部も引くわけにはいきません。
強気に交渉し、鈴羽とかがりをバイトとして雇ってもらい、守ってもらうことを約束してもらいます。
ちなみにこの時、昨日の侵入者が『K6205』と口走ったことを天王寺から教えてもらいます。しかも『ファイブ』を『ファイフ』、フォネティックコードという軍隊用語で発音していたことが分かります。
その後、岡部はラボに戻り、昨日のメンバーに集まってもらって事情を説明します。
由季は昨日いませんでしたが、集まってくれました。
彼女はバイトがあると帰ってしまいますが、腕に傷があることが判明します。
岡部たちは打ち合わせ通り、かがりが記憶を失っている間に、何らかの犯罪に巻き込まれた可能性があることを説明。
また襲撃者の行動から話を大きくしたくない意思が見られたことから、大人しくしていれば安全であることを伝えます。
その時、岡部は天王寺の言った『K6205』を思い出し、調べてみることに。
カエデの助言で、K=モーツァルトの曲につけられたケッヘル番号であることに気が付き、K620番の『魔笛』、その五番目について調べます。
岡部はこの時、真帆のことを思い出していました。
彼女がAmadeusにアクセスする時のIDは、モーツァルトと関係のあるサリエリだったからです。
そこで真帆に電話をしますが、依然Amadeusにアクセスできない、つまり何者かによって乗っ取られていることで取り込んでいました。
電話を切ると、今度は乗っ取られているはずのAmadeusから電話が入り、罠かと疑った岡部は電話ををとりません。
(ここで電話をとらないと『存在証明のオートマトン』に分岐します)
その直後、激しい眩暈に襲われ、世界線が移動したのを確認します。
二律背反のデュアル
再会と帰還
岡部は思わず紅莉栖を抱きしめます。
まぎれもなく本物の紅莉栖です。
彼女は驚きますが、岡部が泣いていることに気が付き、落ち着かせるように彼の背中に手を回します。
紅莉栖は、岡部がまゆりの死を思い出して取り乱したのだと思っていました。
そう、岡部が移動したのはα世界線だったのです。
岡部はその事実を知って再び発作を起こし、精神安定剤を飲んで何とか落ち着きます。
どうやらこの世界線では岡部も橋田もラボには寄り付かなくなり、紅莉栖だけがたまに来ているようです。
岡部はこのまま紅莉栖の生きるα世界線に残るか、Dメールを送ってβ世界線に戻るべきか考え、ふと電話レンジ(仮)のことを確認しますが、岡部の指示によってすでに破棄されていました。
その後、紅莉栖はなぜかコーヒーを買ってくるよう岡部にお願いし、彼は一度ラボの外に出ますが、違和感を覚えてすぐにラボに戻ります。
戻ると、紅莉栖は観念したようにあるものを見せます。
それは彼女が作り直した電話レンジで、いわば電話レンジ(仮)改です。
紅莉栖は岡部が別の世界線から来たことに気が付いていて、Dメールを送って彼を元の世界線に返すつもりです。
この世界線は夢で、いつか目を覚まさなければならないと。
紅莉栖は岡部の選択を肯定し、β世界線に行ったら自分のことは忘れるよういいますが、それが本心でないことは岡部がよく分かっています。
しかし、紅莉栖の願いだと思い、Dメールによって再びβ世界線に戻るのでした。
違和感
ブラックアウトしていた視界に色が戻ると、ラボに紅莉栖はいなく、代わりにまゆりやるか、かがりたちがいました。
元の世界線に戻ったつもりでしたが、違和感もあります。
かがりは明るい性格になり、岡部のことをオカリンさん、まゆりのことをママと呼んでいました。
未来のまゆりがかがりのママであることは、岡部が明かしたのだといいま、るかもタイムマシンのことを含めたそれらのことを知っていました。
思ったよりも世界線が変わっていることに気が付き、岡部はかがりに色々質問し、以下のことが判明します。
・かがりは2036年の記憶を持っている
・かがりが行方不明になり、岡部たちの前に現れた経緯は前と同じ
・行方不明になっている間の記憶はない
・お面をかぶった男たちの襲撃はなかった
・かがりはブラウン管工房でバイトしている
岡部はAmadeusを呼び出そうとしますが、アプリがないことに気が付きます。
しかし真帆と連絡をとることができ、彼女にAmadeusについて聞きますが、彼女は驚きます。
この世界線では、紅莉栖の事件があってAmadeusのプロジェクトは凍結されており、岡部が知るはずないからです。
ちなみに、この世界線で岡部と真帆の出会いですが、彼女が紅莉栖が亡くなったラジ館を訪れ、そこで出会ったのでした。
岡部は世界線変動の大きな要因と考えられる二つのことを調べることを決めます。
一つ目はなぜAmadeusは凍結されたのか、もう一つはかがりの抜け落ちた記憶が何であるかです。
既視感
るかの家で寝泊まりしているかがりですが、テレビの特集でヴィクトル・コンドリア大学が映し出されると、奇妙なことが起きます。
専門的な知識がないはずのかがりは番組の内容を理解でき、しかも行ったことのないはずの大学内の中がどうなっているのかを知っていたのです。
いわば既視感であり、かがりはひどく不安になります。
翌日、るかはラボに行き、かがりの身に起きた不思議な現象について岡部に相談します。
岡部はかがりがヴィクトル・コンドリア大学に通っていた可能性を見出し、かがり、真帆をラボに呼びます。
しかし、真帆にはかがりに見覚えがありません。
色々と話を聞いているとかがりは頭が痛いと言い出し、ふと、真帆のことを『先輩』と呼び、真帆は驚きます。
彼女のことを『先輩』と呼ぶのは紅莉栖だけだったからです。
またかがりは、発見された時にうーぱしか持っていないはずなのに、マイスプーンを持っていると言い出し、これもまた紅莉栖が持っていたものと一致します。
紅莉栖について聞くと、かかりは異様に反応し、岡部は紅莉栖に関するいくつかの質問をします。
するとかがりの答えは、どれも紅莉栖であることを証明することばかりで、しまいにはタイムトラベルに関する主な十一の理論を全て言う事ができました。
かがりは知るはずのない知識に混乱し、岡部は残された紅莉栖の記憶データがかがりに移植された可能性を考えます。
その後、岡部は鈴羽にそのことを確認すると、以下のことが判明します。
・2036年の技術なら可能である
・幼い頃、かがりはたまに『神様の声』が聞こえると口にしていた
・しかし、未来ではそんなことをする理由がなく、そうなると移植されたのはかがりの記憶のない1998年以降の可能性が高い
さらに翌日、真帆はかがりにいくつか質問しますが、その中には真帆と紅莉栖しか知り得ないことが含まれていて、真帆も岡部の仮説を否定できないと認めます。
移植の理由
数日後、かがりの中で紅莉栖の記憶が出てくる頻度が多くなっていることが分かります。
岡部は専門機関による検査の必要性を感じていましたが、かがりは幼い頃、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療のために検査ばかり受けていたため、検査を嫌がります。
まゆりがバイトに行ってしまうと、岡部とかがりは秋葉原の街に出ます。
その中で二人は紅莉栖のことを話しますが、突然かがりが苦しみだします。
彼女は助けを求めて叫び、少し落ち着いたタイミングで二人はラボに戻ります。
ところが、かがりはラボで目を覚ますと、紅莉栖であるかのような発言をし、すぐに自分が椎名かがりであることを思い出し、その間で再び苦しみます。
落ち着いたタイミングで柳林神社に運ぶと、岡部はラボに戻り、鈴羽、真帆と話します。
ここまでくれば、かがりに紅莉栖の記憶が移植されているのはまず間違いありません。
その問題を解決するには真帆の助けが必要であり、岡部はついにタイムマシンのことなどを真帆に説明します。
真帆はすぐには納得しませんが、天才である紅莉栖なら可能だと話を受け入れます。
記憶の移植が可能だとして、なぜそんなことをするのかが謎のままでしたが、岡部は思います。
紅莉栖の記憶の中にある、タイムマシン理論の基礎を何者かが狙っているのではないかと。
Amadeusに聞いても話してくれませんが、これが生身の人間であれば、拷問なり自白剤なりで話させることができます。
第三次世界大戦が起きたきっかけは、EUとロシアによるタイムマシン競争の過熱であり、そこにアメリカが横やりをいれて収拾がつかなくなりました。
この世界線も、その道に進みつつありました。
こう考えると、前の世界線で襲撃してきた連中もタイムマシン理論を欲していた組織の人間であると考えられます。
状況は分かりましたが、このままではかがりは二人分の記憶に耐えられず、人格が崩壊する恐れがあります。
そこで真帆が考えた解決策は、もう一度かがりの記憶をインストールするというもので、それには彼女の記憶のバックアップ、インストールする装置が必要であり、装置は真帆が作ることになりました。
タイムリープマシンの応用であり、できないことはありません。
しかし、肝心の記憶のバックアップについて、見つける手段が思いつきませんでした。
本物のタイムマシンを見て、岡部の話を本当の意味で信じた真帆。
そんな彼女がオフィスに行くと、何者かによって荒らされていました。
幸い、何も盗られていませんでしたが、岡部の話がいよいよ現実味を帯びてくるのを感じます。
真帆は休暇をとると、荷物をまとめてラボに詰めることを決めます。
完成
数日後、かがりの記憶に関する情報は手に入りませんが、真帆は装置作りに励み、橋田は記憶を圧縮するためにSERNにハッキングをかけ、LHCを拝借できるよう作業していました。
一方、かがりの記憶はどんどん紅莉栖のものに侵食され、あまり時間は残されていません。
そんな時、かがりは、岡部と紅莉栖が出会った場所に行きたいといい、ラジ館に行き、それから屋上のタイムマシンを見に行きます。
しかし雨が降ってきたため、二人は建物の中に避難します。
そのシチュエーションは、岡部に紅莉栖を思い出させるには十分すぎるものでしたが、かがりは紅莉栖になってしまうことを嫌だと涙を流します。
その後、濡れた体を何とかしようとるかの家に戻りますが、かがりは自分が誰なのかすら分からなくなり、混乱してから気を失ってしまいます。
岡部はあまり時間が残されていないことを知り、かがりを置いてラボに向かいます。
ラボでは、橋田と真帆がミッションを達成したところでした。
一方、真帆の泊まっているホテルが荒らされたと連絡が入りますが、紅莉栖のノートPCは橋田がパスワード解析のために預かっていたため無事でした。
その時、岡部はあることを閃きます。
数日後。
かがりらしき人物が街を一人で歩いていると、突然、複数の男たちに取り囲まれます。
彼らはかがりを取り押さえようとしますが、その時、天王寺が現れ、男たちを無力化します。
さらにかがりかと思われた女性が変装を解くと鈴羽で、二人は瞬く間に男たちを制圧。
これは岡部が仕組んだことで、萌郁に依頼して、かがりが毎日この時間にこの道を通るという情報を流してもらっていたのでした。
しかし、油断している隙に男のうちの一人によって岡部は腹部を刺されてしまいますが、再度捕獲。
天王寺の痛めつけによって、男は元締めが『ストラトフォー』であることを明かします。
正式名称は『STRATEGIC・FOCUS』で、影のCIAと呼ばれ、軍事関係に特化したアメリカの民間情報会社です。
岡部はすぐに橋田にストラトフォーのサーバーをハッキングするよう指示します。
分岐
岡部と鈴羽が急いでラボに戻ると、かがりはぐったりしていて、いつどうなってもおかしくない状況でした。
橋田がハッキングをかける中、かがりは「私を消して」と繰り返し、それはまるで本物の紅莉栖の言葉のようでした。
一方、ストラトフォーがラボのあるビルに集結し始め、いよいよ時間がなくなりますが、ようやく橋田がハッキングに成功。
膨大なファイルの中から、ケッヘル番号620番『魔笛』、つまり『K6205』のファイルを見つけると、岡部はタイムリープマシンの要領でスマホをかがりの頬に押し当てようとします。
その時、電話がかかってきて、岡部がとるか躊躇すると、かがりが応答を押して鳴動が止まります。
次の瞬間、視界が歪み、世界線が移動するのを感じます。
(ここで岡部が電話をとると、『明誓のリナシメント』に進みます)
相互再帰のマザーグース
知っている
眩暈がおさまると、ラボは真っ暗で岡部以外誰もいません。
岡部は疲労で寝てしまい、まゆりに起こされた時はお昼でした。
岡部は橋田にかがりの脳内にある紅莉栖の記憶を消すのに成功したのかを聞きますが、そもそも紅莉栖の記憶などなかったことになっています。
かがりは、単なる記憶喪失です。
しかもまゆりには、かがりが娘であることを伝えておらず、岡部がα世界線に移動する前に近い状況になっていました。
元の世界線に戻ったのではと可能性を感じる岡部。
まゆりが何か歌を口ずさみますが、岡部には聞き覚えがありました。
ちょうどその時、かがりがやってきて、まゆりの歌に驚いています。
かがりはその歌を知っているといいますが、その直後、気を失ってしまいます。
歌の出所
気を失ったかがりの夢の中で、未来のまゆりが歌を歌っています。
それは、さっきまゆりが歌っていたものでした。
かがりは目を覚ますと、あの歌を知っていることを話し、そこから記憶をたどることに。
しかし、肝心のまゆりがメイクイーンのバイトに行ってしまっているため、話を聞くことができません。
そこで岡部たちは、まゆりのバイト上がりの時間を狙って彼女を迎えにいきます。
するとまゆりは、その歌を鈴羽が歌っているのを聞いて覚えたといいます。
今度は鈴羽に聞きますが、彼女は母親、つまり由季に聞いたといいます。
次に由季に聞きますが、彼女はバイト先の料理教室に通う生徒が歌っているのを聞いたといい、岡部は相手の名前を教えてもらいますが、驚きます。
その人物は、岡部の母親でした。
そして母親に聞くと、彼女は岡部が歌っていたのを聞いて覚えたのだといいます。
つまり、出所は岡部でした。
しかし、彼はどこでその歌を覚えたのかを思い出せません。
声が聞こえる
岡部がその歌を歌っていた時期、鳳凰院凶真が生まれた時期の記憶ということで、思い出すきっかけになればと、一同はまゆりの祖母が眠るお墓に行きます。
しかし、そう都合よく思い出せるわけもなく、岡部たちは帰ろうとします。
その時、かがりは虚ろな声で『声が、聞こえる』といい、突然車道に飛び出し、そこにトラックが走ってきます。
岡部がかばったことで事なきを得ますが、かがりは記憶の一部を取り戻します。
記憶
彼女は1998年に鈴羽と別れてから施設に長い間閉じ込められていましたが、まゆりに会いたいと思ったかがりは脱走し、トラックの荷台に忍び込んでどこかの街に辿り着きます。
しかし、行く当てもなく雨に打たれていると、とても辛そうな雰囲気を出す少年に声を掛けられます。
かがりは少年が自分にそっくりだと思い、彼のためになると思って歌を歌います。
そう、かがりの記憶にあったあの歌です。
その後、少年はいなくなり、かがりを閉じ込めていた教授が迎えにきますが、かがりは再び逃げ出すのでした。
かがりが目を覚ますと、そこは病院でした。
岡部が庇ったおかげで彼女に怪我はありません。
かがりは記憶を取り戻し、目の前にいるまゆりこそが自分のママだと気が付き、彼女の抱きつきます。
事情を知らないまゆりは困惑しますが、かがりは全てを思い出したといい、大声で泣くのでした。
結末
それから数か月、かがりにとって毎日が楽しい日々でしたが、そんな日々が終わりを迎えたのは半年後、七夕の日でした。
まゆりに呼ばれたかがりは、ラジ館の屋上に行きます。
タイムマシンの横にまゆりが立っていて、中から鈴羽が出てきますが、かがりの登場に驚いていました。
しかし、鈴羽は作業があるため中に戻り、まゆりが代わりに事情を説明します。
まゆりはこれから鈴羽と一緒にタイムマシンに乗り、大事な人の目を覚ましに行くつもりです。
そう、紅莉栖を助けることを諦めてしまった岡部です。
かがりは世界線は収束するから無理だと止めますが、まゆりの意思は変わりません。
そして、どんな未来だろうと、まゆりはかがりを見つけるつもりです。
まゆりは一見弱そうに見えて、誰よりも未来の持つ力を知っているのです。
まゆりは時間がきて、タイムマシンに乗り込もうとしますが、かがりはそれを止め、自分が代わりにタイムマシンに乗り込みます。
鈴羽は驚きますが、かがりの覚悟を確認し、ハッチを閉じます。
最後にかがりは、まゆりのことを過去から現在、未来まで愛していると気持ちを伝え、もう思い残すことはありません。
かがりはあの歌がまゆりと自分を繋いでくれると信じて、過去に向かうのでした。
おわりに
他のルートも別の記事で取り扱っていますので、ぜひ合わせてご覧ください。
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