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『人面瘡』あらすじとネタバレ感想!金田一耕助の活躍を描いた短編集

harutoautumn
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「わたしは、妹を二度殺しました」。金田一耕助が夜半、遭遇した夢遊病の女性が、奇怪な遺書を残して自殺を企てた。妹の呪いによって、彼女の腋の下にはおぞましい人面瘡が現われたというのだ……。妖異譚に科学的な解決と深層心理の解明を加えた表題作に、本格ミステリーのバイブルといわれている「蜃気楼島の情熱」ほか三編を収録。

Amazon商品ページより

金田一耕助シリーズ第六弾となる本書。

前の話はこちら。

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表題作含めて五作品が収録されていて、様々な角度から金田一の魅力が描かれています。

この記事では、本書のあらすじや感想などを書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

睡れる花嫁

郊外にあるS町は相当高級な住宅街です。

そこにはアトリエがあり、かつて樋口邦彦と妻の瞳が住んでいました。

樋口は妻が亡くなったにも関わらず死体を放置していただけでなく、死体を愛撫していたことが判明します。

樋口は逮捕され、アトリエはそのまま残されていました。

それから時が経ち、このアトリエで病院から盗まれた死体が見つかり、新たな事件の予感が走ります。

湖泥

北神家と西神家。

もとは神田家という一家で、数代前に二つに分かれていますが、どうして分かれたのかを知るものは、今はいません。

物語の冒頭、金田一と磯川警部が話していて、警察は御子柴由紀子という女性を探していました。

由紀子とは、北神家と西神家の跡取り息子が共に狙っている女性で、新たな争いの中心にいます。

そんな彼女が忽然と姿を消し、新たな問題を引き起こすことになります。

蜃気楼島の情熱

金田一には久保銀造という一種のパトロンがいます。

二人は堅い友情で結ばれ、今でも年に一度は会う間柄です。

そんな二人が今回向かったには、瀬戸内海に面した港町です。

そこには久保がアメリカに住んでいた頃からの友人・志賀が住んでいました。

志賀が建てた家は竜宮城のようで、極彩色に塗りたくってあることから「蜃気楼島」と言われていました。

蝙蝠と蛞蝓

湯浅順平という学生は、蝙蝠が嫌だといいます。

こう言いだしたのは、彼の隣の部屋に蝙蝠に似た男性が引っ越してきたからで、それが金田一でした。

さらに湯浅には気に入らない人物がもう一人いて、それがお繁という女性です。

彼女は自殺を匂わせるような書置きをすることが日課で、湯浅は蛞蝓女と呼んで蔑んでいました。

他にも湯浅の心を乱すことがあり、彼は憂さを晴らすため小説を書きます。

それは実際の人物を登場させ、自分の望むような展開にする自分勝手な小説ですが、それが事件を引き起こすことになります、

人面瘡

金田一は事件が連続して起こったことで食傷気味で、骨休めのために岡山を訪れていました。

岡山には馴染みの磯川警部がいるので訪ねますが、金田一を待っていたのはまたしても事件でした。

金田一としては友人を見捨てるわけにはいかず、三週間という短期間で事件を解決してみせます。

そのお礼として磯川警部から薬師の湯に案内してもらいますが、そこでも金田一を待ち構えていたのは新たな事件でした。

感想

土地が変われば事件も変わる

本書は短編とは思えないほど、どれも濃密で読み応えが抜群です。

その理由の一つは、土地によって事件の魅力が全く異なるからです。

土地にまつわるエピソードがあれば、人にまつわるエピソードもあります。

一つ一つは大したことがなくとも、積み重なれば強烈な力を生み出し、ちょっと方向を誤るだけで事件に昇華してしまいます。

本書はそれが自然と描かれていて、どれも背景を話している段階で面白いのです。

金田一が本格的に活動する前から面白いというのが、金田一というキャラクターに頼り切ってはいない証拠であり、僕にとってとても好感が持てました。

変わらない金田一

本書の魅力の一つに、どんな場所や事件であっても金田一が変わらないことにあります。

誰の視点で見ても、金田一の第一印象は悪く、それだけであればとてもミステリの主人公には見えません。

しかし、ひとたび事件が始まれば、冷静に事件を見つめ、解決の糸口をいともたやすく見つけてしまうのです。

彼がいるのであれば、どんな事件でも安心して読むことができる。

だって彼が解決してくれるのだから。

その安心感を、五つの短編を通して改めて感じました。

おわりに

濃密で面白いけれど、読後も読者の気持ちを持っていくようなコントロールできないほどのパワーはありません。

ミステリとしてもエンタメとしてもちょうど良く、これまでのシリーズとは違った味わいを楽しむことができます。

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