『倒産続きの彼女』あらすじとネタバレ感想!勤める企業を次々に倒産させる女性の正体とは?
倒産の危機に瀕する老舗のアパレル会社・ゴーラム商会を救うため、
Amazon内容紹介より
弁護士の美馬玉子は先輩の剣持麗子とともに「会社を倒産に導く女」と噂される経理課の女性の身辺調査を行うことになった。
ブランド品に身を包み、身の丈に合わない生活をしている彼女は、会社の金を横領しているのではないか。
ところが調査を進 めるさなか、ゴーラム商会の「首切り部屋」と呼ばれる小部屋で本物の死体が発見され……。
『元彼の遺言状』の続編となる本書。
前作の主人公である剣持麗子は登場しますが、今回は同じ弁護士事務所で働く弁護士・美馬玉子が主人公となって奮闘します。
視点が変わることによる面白さに加え、ミステリとしても良質で、二作目とは思えない安定感を見せてくれます。
本書に関する新川さんへのインタビューはこちら。
女性弁護士だって、いろいろ 「倒産続きの彼女」新川帆立さんインタビュー|好書好日
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想などを書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
迷う弁護士
前作の主人公である麗子と同じ弁護士事務所で働く美馬玉子。
玉子は麗子の一つ下で、麗子と比べて平凡であることを自覚しています。
そのため男性にモテるためにぶりっ子を演じ、少しでも可愛く見えるように男性の望む女性を演じています。
しかし、弁護士という一般的な男性よりも遥かに業務をこなす彼女と結婚したいという男性はなかなか現れず、玉子は現在、祖母と二人で暮らしています。
この暮らしに満足しているけれど、このままでいいのだろうか。
玉子は迷っていました。
倒産に導く女性
そんな玉子のもとに、麗子から仕事を持ち掛けられます。
内容は、倒産しかけの老舗アパレル企業であるゴーラム商会に関するものでした。
ゴーラム商会は事務所の顧問先で、何とか倒産を避ける方向で別チームが動いていますが、玉子たちの仕事は別にあります。
それは、事務所に設置されている外部窓口に寄せられた一通の通報でした。
それによると近藤まりあという女性社員は過去に勤務した三社全てが倒産していて、ゴーラム商会が倒産しかけているのは彼女のせいだといいます。
にわかに信じられないはずですが、調べないわけにはいきません。
そこで玉子は麗子とともに調査に乗り出します。
首切り部屋
二人はゴーラム商会の総務で働く只野とまりあに話を聞きますが、まりあのせいで会社が倒産しているという事実にたどり着く気配がありません。
そんな時、離席していた只野を探しにいくと、二人は首を切って亡くなっている彼女を発見します。
その部屋はリストラ勧告で使用されることから首切り部屋と呼ばれていて、世間から悪い意味で注目されるにはぴったりの状況でした。
謎の通報に、一人の女性の死亡。
そこには何か関係があるのか。
玉子と麗子は調査を続けますが、やがて予想もしていなかったある真実にたどり着きます。
感想
主人公の違いによる新鮮さ
中身に入る前に、前作と主人公が変わった点について言及します。
本書の主人公である玉子は自分の持ってるものを自覚して、その上で可愛くあろうと相当な努力をしています。
持病を持つ祖母のお世話をして、それでいて大事なことは全て抱え込んでしまう。
人が羨むものを当たり前のように持ち、人に何かをしてもらうことを当然と思う麗子とは大違いです。
これによって玉子視点の物語には新鮮さが生まれ、前作を読んだ人を飽きさせないように出来ています。
また、玉子の視点から見た麗子も良かったです。
相変わらずな様子ですが、一方で前作で学んだことを活かしていたり、玉子を心配する一面を見せたり、株を上げてくれます。
安定感のあるミステリ
前作同様、ミステリとしても上質です。
まず勤めた会社がいずれも倒産していゆ、あるいは仕掛けている女性がいるというのが面白いです。
怪しいので調査をすると、関係者が死んでしまう。
深追いすると、口封じのために殺されかけてしまう。
このように設定だけでかなり面白いですが、面白いのはそれだけではありません。
一つずつ情報が集まり、それがきっかけとなって次の情報が集まる。
やがて情報が線となってとある事実を浮かび上がらせるという流れは、ミステリの基本ですがこれがきちっとされていて、読みやすいのに読み応え十分です。
本格ミステリほど肩肘を張らずに、でも謎解きをしたい。
そんな需要に応えてくれるのが本書だと僕は思います。
おわりに
二作目も絶好調な本シリーズ。
続編に期待するとともに、著者の新川さんの新作にも期待です。
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