小説

『桜のような僕の恋人』あらすじとネタバレ感想!桜の儚さと美しさのような恋愛小説

美容師の美咲に恋をした晴人。彼女に認めてもらいたい一心で、一度は諦めたカメラマンの夢を再び目指すことに。そんな晴人に美咲も惹かれ、やがて二人は恋人同士になる。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった。美咲は、人の何十倍もの早さで年老いる難病を発症してしまったのだった。老婆になっていく姿を晴人にだけは見せたくないと悩む美咲は…。桜のように儚く美しい恋の物語。

「BOOK」データベースより

本書は発行部数五十万部を超える人気恋愛小説で、Netflix映画として2022年に全世界同時配信されることが決まっています。

主演は中島健人さん、松本穂香さんで、映像化にぴったりな作品になっています。

設定や展開など珍しさはありませんが、その分、安心して感動できる内容で、心の汚れを流したい人には特に向いています。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

あらすじ

運命の出会い

レンタルビデオ屋でアルバイトする朝倉晴人は、偶然行くようになった美容院で働く有明美咲に一目惚れします。

かつてカメラマンを目指していた晴人はカメラマンをしていると嘘をついて美咲の気を引き、ある日、デートに誘おうと決意します。

ところが散髪中に振り向いたことで、美咲のハサミは誤って晴人の耳たぶを切り落としてしまいます。

慌てて病院に搬送される晴人。

幸い、大事には至りませんでしたが、美咲はミスによってアシスタントに戻されないよう必死で、晴人はその弱みにつけこんでデートを取り付けることに成功します。

決意

美咲との念願のデートが実現した晴人ですが、緊張しすぎて何をするにも空回り。

しかし、美咲と向き合う上でこれ以上は嘘をついてはいけないと思い、自分がカメラマンでないことを告白します。

それに対して美咲は怒りますが、それは嘘をついていたというよりも、夢を簡単に諦めてしまった晴人に対してでした。

普通であればこれで二人の関係は終わるとこですが、晴人は真剣な美咲に心を打たれ、彼女に好きなってもらえるようにカメラマンとして頑張ることを宣言。

美咲からしたら晴人はタイプの男性というわけではありませんが、一途な気持ちが嬉しくもあり、久しぶりの恋に踏み切って良いのか迷っていました。

交際

それから一か月後。

晴人はカメラマンの事務所で働きだしたことを美咲に報告し、食事に誘います。

そこで遅めの誕生日プレゼントとして桜色のシザーケースをプレゼントし、美咲の色だと思って選んだことを打ち明けます。

美咲は晴人の本気の気持ちに動かされ、真剣に交際を考えるようになり、やがて彼との交際を受け入れました。

病魔

順調に交際を重ね、お互いをかけがえのない存在として大切にする晴人と美咲ですが、突然の不幸が二人を襲います。

美咲は最近体調を崩すことが頻繁にあり、検査を受けた結果、ファストフォワード症候群に冒されていることが判明します。

ファストフォワード症候群は早老症とも呼ばれ、二十歳を過ぎてから発症して人よりも早く老化が進み、発症から一年経たずに老人のように変貌してしまうのだといいます。

突然の宣告に目の前が真っ暗になります。

美咲は晴人との幸せに満ちた人生を断たれ、せめて大切な人にだけは自分が老いていく姿は見せたくないと一方的に別れを切り出し、闘病生活を送ります。

こうしていくつもの絶望が美咲を襲いますが、ささやかな幸せはまだ残されていました。

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感想

真っすぐな恋愛小説

読んだ第一印象としては、これ以上ないほど恋愛小説だということです。

大人なのに純粋すぎるほどの男女が恋に落ち、病気という抗えないものが二人を引き離すものの、断ち切れない絆がそこにある。

ネット小説をよく読む人や、映画化されるような恋愛作品を見たことがある人であれば覚えがあるのではないでしょうか。

取り立てて本書にしかない強烈なものというのは、はっきりいって感じられませんでした。

しかしその一方で、お馴染みの展開を踏襲しながらもそこに本書ならではのメッセージが

込められているので、安心して世界観に浸りやすく、読書初心者でも安心して読める文章に仕上がっています。

序盤を乗り越えられるか

僕は最終的に本書を読んで良かったと思いましたが、序盤の段階では買って損をしたと本気でイライラしました。

とにかく主役である晴人や美咲をはじめ、登場人物がいかにも創作臭く、現実味が全く感じられなかったからです。

晴人はオドオドしすぎかと思いきや急に思い切るし、美咲のはじめのキレ方もいきなり過ぎてついていけなかったし、美咲の兄の貴司の過保護っぷりは見ていられないしと、言い出したらキリがありません。

おそらく漫画としてであればよくある設定としてさらりと読めてしまいますが、小説という媒体ではうすら寒かったです。

あと展開に必然性がなく、他の設定でも同じ話が書けてしますのでは?と思うことも何度もありました。

しかし、読み進めて晴人、美咲の真剣な思いに触れるうちに気にならなくなっていたので、個人的には二人の交際がスタートするところまで我慢できればあとは楽しめると思います。

おわりに

美しい情景が何度も思い浮かび、これがどう映像化されるのか楽しみです。

小説としてはもう一歩踏み込んで差別化してほしかったという気持ちが拭えないので、映像化とセットで考えることで評価が変わるかもしれません。

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