ホラー
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『領怪神犯』あらすじとネタバレ感想!善悪を超越した存在に挑む特別調査課

harutoautumn
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これは、人智を超えた危険な現象――領怪神犯に立ち向かう役人たちの記録。

この世には善とも悪とも呼べない、理解不能な神がいる。
毎年身体の一部が村に降ってくる神、不老不死の夢を見せる神、あらゆる事象の辻褄合わせをさせる神、一切の記録がなくただ信仰だけが残る神――。
理解もできず根本的な対処もできない、だが確かに日本各地で起こり、人々の平穏を脅かす現象は「領怪神犯」と呼ばれている。
公的機関として密かに存在する「領怪神犯特別調査課」に所属する片岸は、部下である女性調査員の宮木と、各地から報告される「領怪神犯」の調査と対処に当たっている。
奇怪で危険な様々な神による超常現象、時にはそれらの神を崇める危険な人間たちとも対峙しながら、片岸は調査を進めていく中で失踪した妻の痕跡を見つけ出そうとする。
だがそれは、「領怪神犯」のある恐ろしい真実に触れることにもつながっていき――?

Amazon商品ページより

2022年、第7回カクヨムWeb小説コンテスト《ホラー部門》大賞とComicWalker漫画賞をダブル受賞した本書。

最近Webから世に出てくるホラー小説が多くて喜んでいましたが、本書もそんな一冊です。

新しい点でいえば、登場する怪異に対してできることがほとんどないことで、問題解決ではなく、ただその善悪を超えた超常現象を目の当たりにするところに主眼が置かれています。

一話が短く、それでいてパンチが効いているので、かなり面白かったです。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

ひとつずつ降りてくる神

片岸と宮木のはじめての調査。

この田舎では、人間の目や耳、腕といったパーツが突然空から降ってくると大騒ぎになっていました。

しかも人間とは思えない巨大なもので、人間業とは思えませんでした。

片岸たちは原因を調査しますが、途中で驚きの事実に気が付いてしまいます。

ひと喰った神

片岸たちは田舎の病院の医師と会います。

医師が見せてくれたのは、亡くなった患者の開腹した姿を映した写真ですが、そこには本来収められているはずの内臓が何もありませんでした。

不老不死の夢の神

賑やかな海辺の町。

町では人魚に関する言い伝えが語り継がれていて、それが観光に一役買っていました。

住人たちはお互いを助け合って暮らしていましたが、片岸たちは次第に違和感を募らせ、やがてその正体を突き止めます。

水底の匣の中の神

今回は片岸と、六原が調査に行きます。

六原は失踪した片岸の妻・実咲の兄で、片岸にとって義兄にあたります。

今回は領怪神犯とともに、二人の過去を感じさせる関係が描かれます。

辻褄合わせの神

おかしいことが起きた時、理屈を合わせるために動くことがあります。

しかし、それは場当たり的な行動が多く、大抵よくない意味で使われます。

この辻褄合わせもその意味で使われていて、それが神々になると恐ろしいことになります。

こどくな神

六原の案件を無断ぶんどった片岸。

それは、問題の起きている土地が、実咲と六原の故郷だったからでした。

ここでは『こどく』の意味を考えることで、物語が一気に怖くなります。

知られずの神

片岸の過去と現在が交錯する話。

一見、なんてことのないように処理される調査ですが、全てを見ていた片岸にとってはかなり心を揺さぶるものとなります。

そこに在(お)わす神

次巻に繋がるような、新たな始まりを予感させる短編。

宮木の過去がちょっぴり覗けたり、次に彼らに降ってくるであろう領怪神犯だったり、短いながらに良い余韻を残してくれます。

感想

ある意味正しいホラー

ホラー小説というと、恐怖の根源に圧倒的にやられてしまったり、それに対抗できる能力者がいて立ち向かうというスタイルが多いイメージがあります。

しかし、本書ではどちらにも当てはまらず、主人公である片岸と宮木はそれを目の当たりにしても、彼らに直接の被害ありません。

神々に特定の誰かに害を及ぼしたいという気持ちはなく、ただルールに則って動いています。

このスッキリとした合理性がある意味ホラーとして正しい気がしました。

気に入らなければ殺されるし、触れなければ何も被害はない。

シンプルで、そこに交渉の余地はありません。

突きつけられるものだけが事実だというドライさが気に入りました。

登場人物の過去

本書では片岸と宮木、六原の三人がメインで展開します。

彼らが領怪神犯を調査しているところ以外の情報はほとんど明かされず、過去にどういった経緯があってここに集まったのかがよく分からないまま終わります。

特に宮木は優秀で元々良いポジションにいただけに、なぜここに来たのかが非常に気になるところです。

シリーズとして展開しているので、このあたりが今後語られることが予想され、そこもまた本シリーズの見どころの一つになりそうです。

消化不良は仕方ない

本書の賛否両論を生むポイントとして、消化不良になるかどうかという点があげられます。

超常現象の正体が分かったとして、根本的な解決策がない。

だから場当たり的な対応をして、時間を稼ぐしかない。

それが本書の基本です。

僕はそれによって領怪神犯の理解を超えた存在感が出て良いと思いましたが、これで終わり?とモヤモヤしてしまう人が一定数いることも理解できます。

これはもう好みと言わざるを得ないので、白黒はっきりさせたい人は要注意です。

おわりに

今後が楽しみなホラー作家さんがまた一人増えました。

可能であれば本シリーズ以外にも挑戦してもらって、作家として本物であることを証明し、これからのホラー界隈を盛り上げてほしいところです。

次の話はこちら。

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