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『おもいでエマノン』あらすじとネタバレ感想!不思議な少女と人々の出会いを描く物語

harutoautumn
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異国風の彫りの深い顔立ち。すんなりと伸びきった肢体。ジーンズにナップ・サック。ながい髪、おおきな瞳、そしてわずかなそばかす―。彼女はエマノン、ぼくが出会った不思議な少女。彼女は言った、「私は地球に生命が発生してから現在までのことを総て記憶しているのよ」と。彼女の口から紡ぎだされる、母から娘へと伝えられたさまざまな『地球』のおもいでたち。表題作から、初収録の最新作までをおさめたピュアSF連作。「この作品の絵は、他の人に渡したくなかった」という鶴田謙二がイラストを担当。

「BOOK」データベースより

エマノンという不思議な少女と誰かの交流を描いた本書。

構成としてはいたってシンプルですが、エマノンという少女の秘密が少しずつ開示されていくので、最後まで飽きがきません。

漫画版と同じく鶴田謙二さんがイラストを堪能しているので、原作の雰囲気を損なうこともありません。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

おもいでエマノン

一九六七年。

学生のぼくは九州へ向かうフェリーで、不思議な少女と出会います。

どこか異国を感じさせる美少女。

名前をたずねると、彼女はエマノンと名乗りますが、ノー・ネームの逆さ綴りということで、明らかに偽名ようでした。

ぼくとエマノンはやることもないので行動を共にしますが、彼女の話はとても信じられないものでした。

さかしまエングラム

精神科医師である田口のもとに、晶一という少年が紹介されてやってきました。

最初はうつ症状に似たものだと興味を持っていませんでしたが、カルテを見て俄然興味がわきます。

晶一は、生前の記憶を有しているのだといいます。

田口はある考えを妄信していることから、催眠療法を用いて晶一の記憶を引き出すことを考え、実行に移します。

ゆきずりアムネジア

良三は、ある老人から彼女のことを聞きます。

老人は、彼女の名前が荏麻だといい、十七年前の話を始めます。

彼は山の中で極度に疲弊した荏麻を見つけ、保護。

記憶喪失だった彼女を可哀そうに思い、そこから奇妙な共同生活が始まります。

そして、荏麻は時折、不思議の一言では片づけられないような夢を何度も見ます。

とまどいマクトゥーヴ

一九八八年、神月潮一郎はエマノンの前に現れ、彼女と結婚するものだと名乗ります。

神月はエマノンの全てを知っているのだといい、それはまごうことなき事実でした。

地球生命の進化の最先端にいるエマノンは、新人類の自分と結ばれ、人類よりもさらに高い段階へ進化しなければならない。

身勝手な言い分を飲むエマノンではありませんが、ここから神月との長い関わりが始まります。

うらぎりガリオン

サンディ、トミーという母子は、砂漠で行き倒れているエマノンと出会います。

とても人の足では渡れない砂漠を、あてもなく歩いていた少女。

エマノンはサンディの運転する車に乗せてもらうことになり、車はサンディの父親が働くガリオン・ラボに向かっていました。

たそがれコンタクト

他人の意識を読み取れるヨシフミ。

未来のことが分かるヒデノブ。

特異な能力を有する二人は当然のように出会い、二人は顔も知らないエマノンという女性を待っていました。

しおかぜエヴォリューション

鉈地英子は地方放送局のアナウンサーで、とある番組の1コーナーを任されます。

英子が話せるのは七十秒。

その短い中で、何を伝えるのか。

英子は三連休を取材にあてることにして、竜水町に向かい、そこでエマノンと出会います。

あしびきデイドリーム

布川輝良は六年前、自分の住むアパートのドアの前で眠る暉里(ひかり)という少女と出会います。

突然の共同生活が始まりますが、それは心地の良いものでした。

ところがある日、彼女本人、そして彼女の住んでいた痕跡が全て消えてしまいます。

それだけでなく、二人を知るはずの人は誰も暉里のことを覚えていませんでした。

彼女は幻だったのか。

そんな時、六年前、暉里と一度だけ会っていた少女・エマノンと出会います。

感想

不思議な感覚

ジャンルとしては、SFでしょうか。

エマノンという少女には表面上の魅力と、奥に潜む底知れない秘密。

どれもミステリアスで、常識では測れないものがありますが、そこから生まれる感情は切なさだったり懐かしさだったり、単純なSFでは引き出されなさそうなものがありました。

エマノンという象徴

どの短編にもエマノンが登場します。

時代はバラバラなのに、見た目年齢はいつも同じで、性格や言動から同一人物であることが分かります。

その秘密はすぐに分かるのですが、大事なのはそこではありません。

いつの時代も変わらないエマノン。

彼女がそれぞれの人にとってどういう存在であり、その時代でどんな役目を果たすのか。

それによって味わいが変わってくるので、シンプルなのに多彩な物語で面白かったです。

おわりに

鶴田さんの絵があることで、エマノンがすんなり僕らの中に入ってきます。

今日、道端で自分もエマノンと会うかもしれない。

その場合、自分と彼女はどんな物語を作るのだろうと、そんな妄想をぼんやりしたくなる話でした。

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