ライトノベル

『偽物語』原作小説のあらすじとネタバレ感想!明らかになる阿良々木暦の二人の妹と怪異の物語

上巻

“ファイヤーシスターズ”の実戦担当、阿良々木火憐。暦の妹である彼女が対峙する、「化物」ならぬ「偽物」とは!?台湾の気鋭イラストレーターVOFANとのコンビも絶好調!「化物語」の後日談が今始まる―西尾維新ここにあり!これぞ現代の怪異!怪異!怪異!青春は、ほんものになるための戦いだ。

「BOOK」データベースより

下巻

“ファイヤーシスターズ”の参謀担当、阿良々木月火。暦の妹である彼女がその身に取り込んだ、吸血鬼をも凌駕する聖域の怪異とは!?VOFANの“光の魔術”は鮮やかに花開き、西尾維新が今、“物語”を根底から覆えす―これぞ現代の怪異!怪異!怪異!青春は、にせものだけでは終らない。

「BOOK」データベースより

『化物語』でその存在が語られていたものの、詳細は明かされていなかった阿良々木暦の二人の妹が本書でようやく描かれます。

阿良々木がどうやって戦場ヶ原や羽川などぶっ飛んでいる人たちと対等に付き合えるスキルを培ったのか。

それは二人の妹とのやりとりにありました。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

あらすじ

かれんビー(上巻)

拉致監禁

物語は、阿良々木が監禁されているシーンから始まります。

その場所はかつて忍野メメが住処にしていた学習塾跡の廃墟で、阿良々木を監禁したのは戦場ヶ原でした。

戦場ヶ原が阿良々木を監禁した理由。

それは、かつて戦場ヶ原がおもし蟹で悩んでいる時に彼女を騙した詐欺師がこの街に戻ってきたからでした。

名前は貝木泥舟といい、戦場ヶ原はこの男と阿良々木が会わないよう監禁したのです。

期限は貝木がこの街からいなくなるまででしたが、その前に阿良々木は監禁を解かれることになります。

下の妹・月火から助けを求めるメールが届いたからです。

囲い火蜂

家に戻ると、上の妹・火憐が高熱を出して倒れていました。

月火の他に羽川もいて、羽川が事情を説明してくれます。

妹二人は中学生の間で流行っているおまじない(千石が巻き込まれた件)の出所を掴み、火憐は一人で乗り込んで返り討ちにあったのでした。

阿良々木は自分の影に潜む忍と和解し、火憐がオオスズメバチの怪異・囲い火蜂に苦しめられていることを教えてもらいます。

吸血鬼の身体スキルを利用して火憐の症状を軽減させると、阿良々木は戦場ヶ原と二人で貝木のもとに向かうのでした。

つきひフェニックス(下巻)

奇妙な二人

阿良々木は道中、かつて忍野が住処にしていた学習塾跡の廃墟の場所を聞いてくる人と立て続けに会います。

影縫余弦と斧乃木余接と名乗り、明らかに一般人とは違う雰囲気を出していました。

忍は会った時の感触から、斧乃木が怪異で、影縫の使い魔のような立ち位置であることを見抜きます。

さらに貝木と会い、影縫が怪異の専門家である陰陽師で、不死身の怪異であることを知ります。

なぜ彼らはこの街にいるのか。

不思議に思っていると、答えはすぐに出ました。

阿良々木月火の正体

阿良々木が自宅に戻ると、影縫と斧乃木がいました。

てっきり吸血鬼である阿良々木と忍を狙っているのかと思いきや、影縫たちの目的は別にありました。

彼らは玄関から出てきた月火を見つけると、何でもないことのようにその上半身を吹き飛ばします。

普通であれば即死です。

しかし、月火は傷一つ負っていませんでした。

斧乃木はいいます。

月火は不死身の怪鳥に犯されていると。

正確には『しでの鳥』というホトトギスの怪異で、不死身という特性を持ち、人間に托卵することが知られています。

しでの鳥は阿良々木たちの母親に憑き、月火という存在として転生したのでした。

専門家との対決

月火はしでの鳥が人間に擬態したものであり、人間ではない。

そう言われても、阿良々木にとって月火は大事な妹です。

阿良々木と忍は月火の退治を止めさせるために、影縫と斧乃木に挑むのでした。

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感想

強烈すぎる妹

阿良々木がどうして強烈なキャラクターのヒロインたちと対等なやりとりが出来たのか。

その答えは、強烈すぎる二人の妹にありました。

姉の火憐は神原タイプで、月火は無気力かと思いきやヒステリーが過ぎる、ある意味一番危ないタイプの性格で、これまでのヒロインにも引けを取らない存在感を見せつけてくれます。

一応上下巻でそれぞれにフォーカスが当てられていますが、どちらかというと火憐の方が優遇され、月火はそこまで出番がありません。

その少ない出番でも十分すぎる印象を残してくれましたが、この先の活躍に期待したいところです。

なんだかんだ仲が良い

阿良々木や二人の妹はお互いに仲が悪いことを主張しますが、徐々にメッキが剥がれ、普通に仲が良いことが明かされます。

シスコン、ブラコンです。

特に阿良々木と火憐の下巻でのやりとりでは、西尾維新さんの天才的な発想がこれでもかと詰め込まれています。

これがアニメ化までされたのですからすごいです。

妹をちゃん付けで呼んで、裸を当たり前のように見る関係は仲が悪いとは言わないと思った今日この頃です。

忍野がいない怪異問題

『化物語』で忍野がいなくなり、怪異の問題には阿良々木自身で立ち向かわなければなりません。

その正体が分からなければ対処の仕様がなく、本来であればお手上げです。

しかし、ここで忍と和解し、彼女が忍野から聞かされたという形で怪異の情報を得ることが出来るようになりました。

阿良々木も着々と成長していますので、忍野がいない中でどのように怪異の問題を解決するのかが本書の見どころになっています。

おわりに

今まで話に出ていたものの、正体が明かされていなかった阿良々木の二人の妹にフォーカスが当てられた本書。

一冊で一人分の物語を書くという好待遇ぶりで、それにふさわしい強烈なエピソードで、ますます阿良々木ハーレムが充実した巻でした。