『みみそぎ』あらすじとネタバレ感想!ノートに記された怪異の意味するところとは?
その怪談を耳にしてはいけない――。最恐の怪異譚が、現実を侵食する。
作家・三津田信三のもとに、旧知の編集者・三間坂秋蔵から、あるノートが持ち込まれる。ノートに綴られていたのは、怪奇を愛した三間坂の祖父・萬蔵が記したと思われる怪異の記録だった。読むことで障りがあるかもしれないと思いつつノートに目を通した三津田は戦慄した――その理由は、本書を読んで確かめてみてほしい。本書には萬蔵のノートの一部と、読後に起きた出来事がまとめられている。今回は残念ながら、先行作品のごとく「終章」における謎解きも解釈も一切ない。「この一冊が、先生最後の著作になる。そういう懼れに私はいま囚われています」と、三間坂は震撼している。もしかしたらそうかもしれない。もちろん途中で止める自由が読者にはある。
Amazon商品ページより
本書中で『五感』をモチーフにしたシリーズについて言及されていて、それでいうと二作目にあたる本書。
一作目はこちら。
冒頭に断りがあるように、本書は最後まで読んでもどこかスッキリしない部分があります。
しかし、それが読了後にも読者にしこりを残し、影響を与え続けるところに怖さがあって良かったです。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
記録
三津田信三と編集者の三間坂秋蔵は仕事柄を超えて親密にしていましたが、様々な事情やコロナ禍の影響もあり、疎遠になっていました。
そんなある日、三津田のもとに三間坂から一冊のノートが送られてきます。
それは三間坂の祖父であらゆる怪異を蒐集した猟奇者・萬造が記したものでした。
これまで様々な記録が発見されてきましたが、萬造自身が記したものが見つかったのははじめてでした。
三間坂は貪るにノートを読み、その影響で怪異らしきものに遭っていることから、三津田に警告します。
三津田は迷った末、結局は好奇心に負け、ノートに手をつけます。
ある体験
萬造はどこかの寺院の本堂にいました。
そこには十人弱の人がいて、怪談会のようなものをしています。
それに相応しい夜で、外からは雨音がします。
しかし萬造はすぐに、雨など降っていないことに気が付きます。
それでは、この音は何なのか。
数多の怪異を蒐集してきた萬造であっても、何か忌避するものを感じます。
怪談会が進み、とある初老の男性が自身が用意した怪談について言います。
今日の百話目として用意したが、それを百話目として話した場合、それが現実になることが恐ろしいと。
参加者の反応は様々ですが、男性は結局、最後の話として当該の怪談を語り始めました。
異様さ
ここから男性の怪談に移るわけですが、ここで読者は次第に異様さに気が付きます。
怪談の中で、登場人物による怪談が始まり、またしても視点が変わったかと思うと、同様のことが幾度となく繰り返されるからです。
はじめは萬造視点で描いたとして、それ以降は彼の伝聞によるものなのか。
それであれば、なぜここまで詳細を描くことができるのか。
筆跡も異なり、もはやノートの正体自体分からなくなってきます。
三津田はそれでも好奇心に抗えず読み進め、やがて三間坂と同じことに気が付き、二人は謎を解明するために会うことにします。
感想
理解できないことの、異様さ
本書はループものの気配があり、最終的に何が起点で、このループが何を意味しているのか分からなくなってきます。
また冒頭から様々な三津田さんの作品が紹介され、本書が既存作品の多く影響を受けていることが分かります。
あまりに要素が大きくなり、本書の核は何なのかが見えなくなってきます。
しかし、異様であることは最初から最後まで明白で、それが怖かったです。
タイトルにある『みみそぎ』も、本書を読んだ限りではそこまで大きな意味を持つように思えませんでした。
もちろん聴覚に関する怖さはあるものの、それが本題かというとどこか違うような気もします。
書けば書くほどよく分からないのに、怖かったかどうかでいうと、明確にYESと答えられる。
これ自体が異様で、本書の良さを表しているのかもしれません。
現実への影響
本書は読み終えても、多くの謎を残しています。
作中の三津田と三間坂もそれを言っています。
そうすると、我々のいる現実世界への影響力も未知数なわけで、それがまた怖いです。
三津田作品の、現実への侵襲度はかなり高いのですが、本書はその中でも極めて高いです。
作品だけで完結せず、現実世界にも影響してしまう面白さ。
まるで自分も作品の一部になったかのような感覚があり、やっぱり三津田さんのホラーは一味違うと感心してしまいました。
シリーズの行方
三津田さんはSNS上で、『のぞきめ』以降のシリーズ作について言及しており、『みみそぎ』『ざわはだ』『ふしゅう』『いやあじ』と作品名まで出しています。
ただこれはエイプリルフールネタであることがすぐに判明しました。
本書中でも、シリーズ化はなかなか難しいとあったため、期待値を高くして待つことは得策ではないかもしれません。
しかし、こうして二作目が出た以上、いつアイディアが生まれ、シリーズ作として刊行されるとも分かりません。
本書を読んで、次回以降もかなり濃厚な三津田ワールドが堪能できそうなので、あえて期待して待ちたいと思います。
おわりに
三津田さんの一冊目というよりも、著作を数多く読んできたファンに向けた一冊という印象を受けました。
初心者が楽しめない、というよりも、ファンだからこそニヤリとしてしまう仕掛けが無数にあり、それが面白さに繋がっているからです。
ファン同士のディープな会話といえば、ピンとくるかもしれません。
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