ミステリー

『ルパンの娘』徹底ネタバレ解説!あらすじから結末まで!

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講談社
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泥棒一家の娘・三雲華は、警察一家の長男・桜庭和馬と素性を隠して交際していた。ある日、華の祖父・巌が顔を潰された遺体で見つかり、華は独自に犯人を捜す。和馬は華に婚約指輪を贈るが、殺人事件を捜査する中で華が伝説のスリ師・巌の孫だと知り悩む。事件の真相と二人の恋の行方は?著者会心の長編ミステリ!

【「BOOK」データベースより】

本書は深田恭子さん主演でドラマ化され、2019年7月11日(木)22時よりフジテレビで放送されます。

ルパンの娘-フジテレビ

結婚を意識したカップルの彼氏の一家が全員警察、彼女の一家が全員泥棒という強烈な設定で、まさに水と油。混じり合うことはありません。

本書はそんな三雲華と桜庭和馬の恋の行方を描き、そこにとある殺人事件が絡んでくるというお話です。

分かりやすく王道で、それでいてミステリー要素も十分含まれているので、文庫本で四百五十ページというボリュームですが、あっという間に読むことができます。

この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。

ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

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相容れない両家

物語の主人公は、付き合って一年が経つ三雲華と桜庭和馬。

二人は結婚を意識し、和馬の実家に挨拶に行きます。

そこで判明したことですが、和馬の実家は和馬だけでなく、父の典和、母の美佐子、妹の香が現職の警察関係者なのです。

それだけでなく、祖父の和一は元警察官、祖母の伸枝は女性初の元警察犬訓練士、そして愛犬のドンは元警察犬と警察一族なのです。

もちろん、普通であればそれだけで結婚が破談になるわけではありませんが、華の場合は違います。

華は図書館の司書として働く真っ当な人間ですが、父の尊、母の悦子、兄の渉、祖父の巌、祖母のマツはそれぞれ泥棒を生業としていて、いわば泥棒一族だったのです。

桜庭一家は華のことを気に入りますが、身分を明かせば反対されるに決まっています。

華は和馬にすらこのことを打ち明けられず、一人悩むこととなります。

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殺人事件

一方、華が桜庭家に挨拶に行った日に一つの殺人事件が起きます。

事件を担当したのは和馬と先輩の巻で、遺体は荒川の河川敷で見つかり、顔が潰されていました。

警察は指紋などから、被害者が立嶋雅夫だと特定しますが、これに渉が驚きます。

彼は以前、巌の頼みで警視庁のデータベースに侵入し、立嶋の顔写真や指紋を巌のものに変えていたのです。

その指紋に合致したということは、遺体は巌ということになります。

信じられない尊は直接遺体を確認しに行きますが、その指には巌の結婚指輪がはめられていて、彼であることを認めざるをえません。

和馬は被害者の顔写真を頼りに聞き込みをする中で、写真に写っているのが立嶋でないことに気が付きます。

その後、立嶋の帽子から毛髪を入手。

DNA検査の結果、遺体は立嶋でないことが確定しますが、一度報道してしまった警察は立嶋のままで突き通そうとします。

 

一方、華も単独で事件について調査します。

彼女は幼い頃から巌に盗みの技術を叩きこまれていて、その技術を使って街にいたスリ・近藤に近づきます。

近藤は小松屋という居酒屋で巌を見たことがあるといい、しかも一人ではありません。

月に一度、誰かと飲んでいる姿が目撃されていて、後に相手が和馬の祖父・和一であることが判明します。

両家の対面

華は流れを止めることができず、ついにお互いの素性も知らないまま、両家で挨拶までしてしまいます。

結婚目前かと思われましたが、和馬は華が隠し事をしていることに気が付き、彼女の家を訪れます。

するとそこはとても人が住めるような状態ではなく、華の嘘が確定してしまいます。

その後、立嶋は事件以前に死んでいる可能性が出てきて、和馬は単独で遺体が巌であることにたどり着いてしまいます。

そして、巌が伝説的なスリ師であることも。

そのことを華に伝え、嘘をつかないでほしいとお願いしますが、華な何も答えられずにその場を去ります。

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Lの一族

和馬が捜査する中で、Lと呼ばれる伝説的な窃盗犯の話を聞きます。

Lというのは先祖代々泥棒を生業とする家系で、Lの一族とも呼ばれています。

Lは、伝説の怪盗・アルセーヌ・ルパンからきています。

これまでの警察の捜査の中で、Lの正体が巌、もしくは尊だと言われていたこともありました。

しかし、それを証明する証拠はなく、検挙には至っていません。

都市伝説のような話ですが、和馬はますます華の一族への疑いを強めていきます。

発覚

Lに繋がる唯一の証拠として、女性のものと思われる一本の毛髪が警察に保管されていました。

そこで和馬は悦子を呼び出し、彼女が帰ってから吸い殻を入手。

DNA検査の結果、毛髪の持ち主が悦子だと分かると、三雲家がLの一族であることを確信します。

和馬は警察官としての職務を全うするために、尊と悦子の罪を告発することを決めます。

しかし、その前に華にその情報を流し、逃げる猶予を与えます。

華は和馬の配慮に感謝しつつも、桜庭家には直接謝りたいと二人で訪れます。

すでに三雲家の正体を聞かされていた桜庭家は、香を除いて手のひらを返し、華を排除します。

香の説得にも応じない面々ですが、その時、これに異を唱えたのは祖父の和一でした。

彼は、隠してきた秘密を明かします。

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両家の接点

和一と巌が出会ったのは、明成大学に進学して寮の同じ部屋になったことがきっかけでした。

二人は親友になり、同じ女性のことを好きになります。

それが今の和一の妻・伸枝です。

その後も三人でよく遊びましたが、ある時、事件が起きます。

夜道、何者かに伸枝が襲われたのです。

幸い、巌が守ってくれたおかげで助かりますが、顔に大けがを負ってしまい、以来、巌と和一はその犯人をずっと追っていました。

だから巌は貿易会社に入社せず、スリを続けながら犯人を追っていたのです。

そしてつい最近になって、巌は犯人を見つけ、和一も現場に駆け付けます。

しかし、そこにいたのは瀕死の巌でした。

巌は正体を隠すことを望み、和一が顔を石で殴り、身元が分からないよう隠蔽しました。

そして、巌の遺体から形見として『M』のイニシャルのはいったハンカチをもらっていました。

和一の話は終わりますが、それでも桜庭家は華を認めることができません。

結局、華は和馬に別れを告げ、三雲家も身を隠すために解散し、それぞれで生きていくことにしました。

花婿を盗む

それから一年後。

華は図書館をやめ、巌の通っていた『小松屋』という居酒屋で働いていました。

そんな時、兄の渉が現れ、散らばった家族に集合をかけます。

一年ぶりに家族が揃うと、渉はみんなを集めた理由を話します。

一か月前、渉は和馬がエミリという女性が街を歩いているのを見かけ、二人が結婚することを知ります。

渉は、華がまだ和馬のことを諦めきれていないことを見抜いていて、結婚式当日、雲家で和馬を盗むことを提案。

華は反対しますが、その他は大賛成で、早速プランが立てられます。

実行

結婚式当日、和馬はリムジンで会場入りする予定でした。

しかし、運転手は渉で、しかもリムジンには悦子も乗っていました。

悦子は睡眠薬で和馬を眠らせると、結婚式を行うホテルの別室に和馬を監禁します。

尊は和馬に質問し、和馬もまた華のことを愛していることを確認。

二人で逃げるよう勧めますが、その時、和馬のもとに電話が入り、調査を依頼していた結果が分かります。

和馬は尊たちに、巌殺害の犯人が結婚式の招待客にいるとして、協力を呼びかけ、尊たちも了承します。

余興

和馬は親族のもとに戻り、予定通りに結婚式が始まります。

華はホテルの従業員に扮して潜入していましたが、途中で典和に正体を見破られてしまい、絶体絶命に思われました。

しかし、華がいることで桜庭家のギクシャクが解消され、まるで一年前のように戻ったことで、誰もが華のことを認めていることが分かりました。

お色直しの時、スクリーンにLIVE映像が流れ、そこには別室にいる和馬と巻が映っていました。

巻は撮影され、招待客に見られていることに気が付いていません。

和馬は一年前の事件について話したいことがあるといい、犯人として巻の名前を挙げます

真相

巌を殺害したのは巻で、隠蔽したのは和一です。

和一は巌の形見としてハンカチを持ち出しましたが、実は巌が巻から盗んだものでした。

和馬は警察関係者でイニシャルがM、そしてアリバイの人間を探してもらっていて、該当するのは巻一人だけです。

しかし、犯行を命じたのは別にいるとして、和馬は巻の祖父・英輔の名前を挙げます

英輔も巌たちと同じ明成大学に通い、学年も二つ下で、和馬は英輔が伸枝に暴行した犯人であると気が付いたのです。

和馬が説得すると、巻はついに白状します。

巻は英輔に頼まれ、英輔につきまとう男の素性を調べ、立嶋、もとい巌にたどり着きます。

そこで金銭による解決を求めましたが、巌がさらに金銭を要求したため殺害。

巻は立嶋と思いこんでいたため、ホームレスだから事件も迷宮入りするだろうと踏んでいました。

ところが、和一が遺体の顔を潰したことで事態は変わり、今回の結果になったというわけです。

和馬はここで、今の様子が披露宴会場でも流れていることを伝えると、巻は怒り、ナイフで和馬に襲い掛かります。

しかし、尊が乱入し、巻は逃走を図ります。

一方、そこに変装した悦子が現れ、和馬を再び眠らせると、『新郎はいただいた Lの娘』とカメラに向かって文字で宣言します。

そこで映像は終わり、警察による捜査のために披露宴は中断。

逃走した巻ですが、ドンに噛みつかれて捕まり、会場にいた英輔もまた逮捕されたのでした。

愛の誓い

エミリは巻の従兄妹ということもあり、この縁談は破談。

桜庭家も自分たちの考えを反省し、和馬を勘当します。

もちろん言葉通りの意味ではなく、家を出て、籍を入れなくても華と一緒に暮らせという意味です。いわゆる事実婚です。

勘当された和馬は、一年ぶりに華と再会します。

和馬は改めて華の大切さを知り、正式にプロポーズします。

逃げられないよう手錠までしますが、華の視線は会場から立ち去ろうとする老人に注がれていました。

それは巌だったのです。

華は手錠をヘアピンで外すと後を追いかけますが、結局会えませんでした。

結末

ドタバタ劇から三か月後、華と和馬は三雲家の新居に出向きます。

そこにいたのは、和一と死んだはずの巌でした。

ここで、ようやく事の真相を二人から聞かされます。

巌と和一は華たちが付き合い始めた頃、二人が結婚したら面白いと思い立ち、ある計画を立てます。

そんな時、巌は伸枝に暴行した犯人が英輔であることを突き止め、立嶋を利用して近付きます。

しかし、欲に目がくらんだ立嶋は孫の巻に接触し、殺害されてしまいます。

そこで巌は今回の計画を思いつき、巻からハンカチを盗みます。

そして自分が死んだように誤認させ、あとは事の成り行きを見ていたというわけです。

途中、和馬の予想外の推理によって危ない場面もありましたが、その度に細工をして切り抜け、結婚式の日を迎えたというわけです。

得意げな巌と和一ですが、二人にも予想できないことがありました。

それは、華のお腹の中に和馬との子どもが宿っているということです。

巌たちは大喜びし、準備に追われるように部屋を出ていきます。

残された華と和馬。

両家族を思い出すと不安がないといえば嘘になりますが、しかし桜庭家も三雲家も最高だと思い直すのでした。

最後に

ドタバタコメディーのような展開にしっかりミステリー要素も絡み合い、非常に読み応えのある作品でした。

シリーズ化され、続編も出版されますし、ドラマ化もされましたので今後にも期待したいと思います。

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次の話はこちら。

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