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『平成怪奇小説傑作集1』あらすじとネタバレ感想!平成の幕開けを飾る名作集

harutoautumn
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ホラー・ジャパネスクと怪談実話の興隆で幕を開けた平成の怪奇小説は、多くの人気作家や異色作家を巻きこみながら、幻想と怪奇と恐怖の絢爛たる坩堝を形成してゆく。平成の三十余年間に生み出された名作を精選して、全三巻に収録。最高の作家たちによる至高の怪奇小説傑作選の第一巻は、平成元年発表の吉本ばなな「ある体験」から10年の宮部みゆき「布団部屋」まで全十五作。

「BOOK」データベースより

平成怪奇小説傑作集の記念すべき一作目となる本書。

平成初期から十五作集めたということで、今から読むと時代を感じる部分もありますが、時代を超えた普遍的な面白さがあります。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

ある体験【吉本ばなな】

私はかつて春という女性と一人の男を巡って三角関係を築いていました。

関係は疲れた男が逃げてしまうことで終わりを告げますが、私は今になって春の消息が気になっていました。

恋人の水男に相談して、春について調べてみることになりますが、そこで思わぬ方向に話が転びます。

墓碑銘〈新宿〉【菊池秀行】

私の妻・祥子は外に出たがらない女性でした。

存在感がなく、まるで人形のような女性。

祥子はここにいてはいけないような感覚を抱いていて、それが物語が進むごとに明らかにされます。

光堂【赤江瀑】

涼介は二十数年ぶりに東京を訪れ、新宿の映画館でとある映画を見つけます。

それは、学生時代に出会った人が手掛けた作品で、彼との思い出は青春と呼べるものでした。

涼介はそうして自分と三千社文彦との出会いを語ります。

角の家【日影丈吉】

私は家への帰り道にある新築の家が気になっていました。

どこか無理をしているような佇まい。

持ち主が引っ越してきた様子は見ておらず、人が出入りしたところも見たことがない。

私はどうしても気になってしまい、その家のことについて調べ始めます。

お供え【吉田知子】

ある時から、私の家の玄関に花が供えられるようになりました。

どこの誰がやっているのか。

片づけてもすぐに供えられ、見張っても相手を見つけることができない。

それでも私は諦めず相手の正体を探ります。

命日【小池真理子】

私は仕事や家のことに加え、母親を週二回、病院に連れていかなければならず、消耗していました。

母親のことを気の毒に思う一方で、自分のすることを増やす彼女のことが嫌になる。

そんな複雑な気持ちを抱えた私のことが描かれます。

正月女【坂東眞砂子】

登見子はかつて村の大地主の家に嫁ぎました。

しかし、嫁として求められることに応じることができず、今は病気でただ寝ることしかできませんでした。

夫を狙う女の影も見えるけれど、何もできない。

登見子の焦りや無力感と共に、村の風習が描かれます。

百物語【北村薫】

安西は飲み会が終わり、気分が悪くなったサークルの後輩・美都子を自宅で休ませます。

気分が悪いことで甘い雰囲気になることはなく、さらに美都子は始発で帰るまで寝ないと言い出します。

時間を潰す手段として、安西は百物語を提案したのでした。

文月の使者【皆川博子】

男は中洲にあるたばこ屋を訪れます。

そこには主人と、その息子の嫁がいて、三人は何気ない会話をします。

男の友人・弓村が精神の病で中州の病院で三年以上も入院していること。

三年前、雨宿りした家で珠江という麗しい男と出会ったこと。

珠江は男に心が動くと、髪が伸びてその男の首に巻きつく癖があること。

それが原因で男は幻を見るようになり、弓村と同じく入院する羽目になったこと。

不気味な話が進む中、男の話が一通り済むと、物語のテイストががらりと変わります。

千日手【松浦寿輝】

榎田は将棋クラブで、隆司という小学生と将棋を指すことを数少ない楽しみとしていました。

不思議なのは、夜中にも関わらず隆司がいること。

隆司は問題ないと話すが、普通の小学生ではまずあり得ないことです。

なぜ問題がないのかは、すぐに判明します。

家ー魔象【霜島ケイ】

私は不思議な夢を見ました。

それを友人Sに話します。

Sは人に見えないものが見える能力を持っていて、私に住んでいる家を出た方が良いと勧めます。

私ははじめ、そんな大それたことではないだろうと適当に流していましたが、おかしなことはここからエスカレートします。

静かな黄昏の国【篠田節子】

葉月卓也・さやか夫妻は車に乗せられ、どこかに連れていかれます。

この世界は環境が劣悪で、外気をそのまま室内に取り込むことが危険なほどでした。

そんな中で、二人は終の棲家として、本物の森で昔ながらの生活ができるというサービスに申し込み、今移動しているのでした。

着いた先は二人の想像以上の楽園でしたが、そこはただの楽園ではありませんでした。

抱きあい心中【夢枕獏】

ぼくは水死体について不気味な体験をしたことがあるとして、十年近く前のことを語り始めます。

中部地方にある川に釣りに出かけていて、そこで五十代の男性と出会います。

男性からハンザキ淵という釣りポイントと、彼特製の仕掛けをもらいますが、これが意味することが後になって分かります。

すみだ川【加門七海】

修太は母親にお使いを頼まれていましたが、お金を落としてしまい、帰るに帰らない状況でした。

お金を探していると、奇妙な音を聞きます。

この辺の川にはお寺の鐘が沈んでいて、それがたまに音を出すのだといいます。

しかし、二度目に聞こえた音はまるで獣の鳴き声のようでした。

布団部屋【宮部みゆき】

兼子屋という酒屋では、代々主が短命であることが知られていました。

男性はみな短命で、一方で女性は丈夫で子宝に恵まれるのだといいます。

そんな中で、兼子屋で働く女中・おさとが突然亡くなります。

両親は兼子屋から彼女の給料を前借りしていたため、代わりとして末娘のおゆうを奉公に出しました。

感想

バラエティ豊か

本書は怪奇小説という括りなので、単なるホラーだけの作品が収録されているわけではありません。

幽霊、妖怪の類で怖いものもありますが、中には説明ができない怪異を扱っているけれども切ないものなど、味わいは作品によって様々です。

おかげで十五作品というなかなかな数ですが、最後まで飽きることなく、次はどんな怪奇小説が待っているのだろうとワクワクしながら読むことが出来ました。

平成初期の香り

記事の冒頭に書いたように、今読んでも色あせない魅力があります。

一方で、設定や表現に時代を感じる部分もあり、その塩梅が面白かったです。

女性作家という括りを作ってよいのかどうか悩みどころですが、僕は今回、吉本ばななさんをはじめとした女性作家の皆さんの作品が特に印象的でした。

どこでも誰でも経験のある男女の絶妙な関係や悩み。

それが怪異と結びつくところが日常と非日常のジョイントを滑らかにしていて、単なるフィクションとして片づけられない余韻を残してくれました。

おわりに

平成が幕を開け、怪奇小説に勢いをもたらした名作揃いでした。

三作全て読み終えてから再読すると、さらに時代背景の違いを味わえそうなので、近いうちに再読したいなとワクワクしています。

次の話はこちら。

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