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『アヒルと鴨とコインロッカー』原作小説のあらすじとネタバレ感想!加速度的に面白くなる伊坂幸太郎の代表作

harutoautumn
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引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑!?そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!注目の気鋭が放つ清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。

「BOOK」データベースより

濱田岳さん、瑛太さん主演で2007年に映画化された本書。

伊坂さんの作品といえば、独特で面白い登場人物と先の読めない展開が魅力的ですが、本書はそれが特に際立っています。

現在と過去を行き来しながら物語は進行していきますが、関連性はすぐに分かります。

しかし、本当の真実はそのさらに先にあり、タイトルの意味が分かる頃には物語の虜にあること間違いなしです。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

強盗

椎名は大学入学のために引っ越してきたアパートで、同じアパートに住む河崎という男から『一緒に本屋を襲わないか』と誘われます。

一冊の広辞苑のために。

河崎の隣の隣の部屋に外国人が住んでいて、恋人と別れて元気がなくなってしまい、彼の欲しがっていた辞書をあげて元気になってほしいというのが河崎の言い分です。

買って渡せば済む話ですが、河崎は盗んだ広辞苑を渡したいと聞かず、椎名は次第に強盗という響きに興奮を覚え、河崎の計画に加担します。

強盗自体はすんなりと成功しますが、河崎が盗んだのは広辞苑と一字違う『広辞林』でした。

それでも辞書は辞書なのでアパートの外国人も元気になるはず。

しかし、この計画には裏がありました。

動物虐待

本屋の強盗から二年前の話。

世間ではペットが殺される事件が連続して起きていて、ペットショップで働く琴美とその恋人でブータン人のドルジは犯人と思わしき男女三人組を偶然見つけます。

危機を察知した二人はその場から逃げ出しますが、琴美はその際にパスケースを落としてしまい、三人はそこから琴美の住所などを知って彼女のことを追います。

河崎は琴美の元恋人として登場し、いつも誰かしら女性を連れているイケメンとのこと。

琴美とドルジ、河崎。

そして琴美の働くペットショップの店長・麗子の交流が描かれる一方で、動物虐待の犯人たちの魔の手は着実に琴美に伸び、ある結末を迎えます。

ある計画

椎名が河崎から聞かされる話から、二年前とどのように繋がっているのかはすぐに分かります。

しかし、椎名は偶然知り合った麗子の話から、河崎が何か隠していることを知ります。

河崎に追及した結果、本屋強盗には椎名の知らない裏があり、それは二年前に繋がっていました。

二年前に何があったのか。

椎名は何を勘違いしているのか。

ぜひあなたの目で確かめてください。

感想

仕掛けがシンプルで気持ち良い

本書は現在と過去を行き来することで物語が進行しますが、登場人物は限定的で、そこまで混乱することなくすんなり読めます。

伊坂さんの作品では話が複雑でのめり込めないこともあったので、難しい話が苦手という人にも読みやすいのではないでしょうか。

現在と過去の繋がりもすぐに分かるので、どうせこんなことだろう?みたいな感じでドヤ顔で読み進めました。

そして、見事に予想を裏切られました。

途中までかすかな違和感を抱いていましたので、それをもう少し信じるべきだったと反省するとともに、単純だけれど面白い仕掛けで大満足です。

タイトルの意味も終盤で分かりますが、そこまで意味がないといえばないのに秀逸で、もう一度知らない状態で読みたいと思える内容でした。

誰かの物語に巻き込まれる

この言葉、最後まで本書を読んだ方であれば分かると思います。

誰だって自分が主人公で、自分中心で物語が進んでいると内心思いがちです。

しかし、本書は違いました。

この言葉が出てきた時、自分のことではないのにちょっと傷つきました。

椎名は完全に巻き添えで、ただ可哀そうです。

でも、せめて今回の一件が彼にとってプラスになればいいなと心の底から思いました。

教訓

本書の中で、椎名と琴美は自分の得た経験から度々教訓を得ます。

しかも真逆の。

章の最後のこの一文がいちいち皮肉がきいていて、読んでいて楽しかったです。

そして、思わず頷いてしまうほど理解できる内容で、本筋には影響しないけれど本書のお気に入りポイントです。

おわりに

伊坂さんの作品はどれもおすすめしたいもので溢れていますが、僕的には本書がその中でも一つ抜きん出ている印象です。

直接的でないにしろ動物虐待の話があったり、結末も決して明るい話ではありません。

それでもそこに引き込まれる魅力があり、これはそこまで評価が分かれないのではないかと思っています。

もし伊坂さんの作品で迷うことがあれば、まずは本書を読んでみてはいかがでしょうか。

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