『Zの悲劇』あらすじとネタバレ感想!新たな布陣でドルリー・レーンが難事件に挑む
『Yの悲劇』の事件から十年後。サム警視は市警を退職し、推理の才に恵まれた愛娘ペイシェンスと私立探偵を開業していた。ある日、調査で滞在中の刑務所のある町で、関係者の悪徳上院議員が殺害される。現場の書斎には数通の手紙と謎の黒い箱。それは、名探偵ドルリー・レーンの出馬を必要とするほどの難事件であった──レーン四部作第三弾の傑作本格ミステリ!
Amazon商品ページより
シリーズ第三弾となる本書。
前の話はこちら。
ここで主役がレーンからサム元警視の娘・ペイシェンスにバトンタッチされます。
彼女の知性と勢い、性別が変わったことにより雰囲気が変わりますが、サム元警視やレーンも変わらず登場するので、それまでの雰囲気もしっかり残している点も良かったです。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
十年後
前作『Yの悲劇』から十年が経過しています。
本書の主役として登場するのが、新キャラであるペイシェンス・サムです。
警察を引退したあのサム元警視の娘であり、彼女は父親の話に登場するレーンに興味を持っていました。
ペイシェンスはヨーロッパから帰国すると、サムは私立探偵業をしていて、仕事は順調でした。
ペイシェンスが帰国してから三ヵ月後。
サムのもとにエリヒィー・クレイという大理石の採掘を行う会社の経営者が訪れます。
彼にはアイラ・フォーセットという医師で共同経営者がいて、その人が怪しいのだといいます。
彼のおかげで仕事が舞い込んでくるものの、悪辣で不正の気配がする。
けれども証拠がない。
そこでサムに調査を依頼したいとのことでした。
サムはペイシェンスとともにクレイの家に客人として招かれることになり、そこで調査を開始します。
対面
ここでペイシェンスはレーンと対面します。
少しの情報からペイシェンスはレーンの現状を言い当て、類まれなる洞察力・推理力があることを早々に示します。
いくつか情報交換がなされ、サムとペイシェンスは旅立ちますが、そこで事件に遭遇します。
結果として、レーンは再び事件に挑むことになり、サムとペイシェンスを加えた三人で事件に挑みます。
感想
心機一転
前作までと雰囲気ががらりと変わります。
それは言わずもがなペイシェンスが登場したからです。
主役としてはじめての女性で、若さと知性が溢れ、勢いがあるけれど、まだまだ経験していないこともたくさんある。
その未熟だけれども将来を感じさせる点が、これまでのシリーズ作になかった点です。
サムも彼女には強く出られず、これまでとは違って父親としての顔を多くのぞかせるので、既存のキャラクターも違った顔を見せてくれるのが面白いです。
ここにレーンが加わるわけですが、その親和性は驚くほど高く、違和感なく読めました。
遜色ない推理
前二作が有名で、本書は知名度としてそれらに劣るところがあります。
ではそれ通りに面白くないのかというと、全くそんなことはありません。
情報を積み重ねて推理を行い、少しずつ可能性を排除していく。
それが幾度となく繰り返され、手元に残ったものが真実であり、極めて論理的です。
終盤にはドラマチックな展開も待っていて、ミステリとして極上です。
唯一、中盤以降の盛り上がってくるところまでやや冗長なので、そこまで耐える必要があることが難点でしょうか。
後になるにつれて面白くなることは保証しますので、ぜひ辛抱強くお付き合いいただければと思います。
おわりに
シリーズとしての関連性を持ちつつも、新機軸に打って出た本書もまた名作です。
テイスト的には女性キャラが華々しく活躍して、より現代に近づいた感じがあったので、そういった意味での読みやすさもあるかもしれません。
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