ライトノベルってどういう意味?定義から一般小説との違いまで
ライトノベルと言われると、多くの人が挿絵があるものだったり、平易な文章で書かれた作品を思い浮かべるのではないでしょうか。
ライドノベルという言葉は確かに一般に知れ渡っています。
しかし、じゃあどういう意味? と聞くと明確に答えられない人もいると思いますが、ご安心ください。
そもそもライトノベルの定義自体が曖昧なので、それも致し方ありません。
今回はライトノベルの誕生の経緯から、その意味まで解説していきます。
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ライトノベルの誕生
ライトノベルという言葉が誕生したのは1990年代初めといわれています。
参照は以下の記事。
一部を引用すると、
『「ライトノベル」という和製英語は、1990年代初め、SFやファンタジー小説ファンが集ったパソコン通信の電子会議室で生まれた。名付け親は、同会議室のシスオペ(管理人)を務めた神北恵太さん(45)。「70年代に創刊されたコバルト文庫やソノラマ文庫の少年少女向け小説について、ひとくくりにできる新しい名前が必要だと考えた」と振り返る。漫画のようにスピーディーな「コミックノベル」、あるいは「ニート(Neat)ノベル」などの案も考えたが、結局「軽やかな=ライト」に落ち着いた』
とあります。
アニメなどと並んでオタクの読むものみたいな偏見が未だにありますが、始まりはかなり昔で、違った意味合いで誕生したことが分かります。
そもそもライトノベルとは?
これが難しいところですが、ライトノベルの特徴を以下に挙げてみました。
- 主に若年層(10~20代)をターゲットにした軽妙な文章が特徴で、キャラクターやストーリーを重視している
- 通常の小説と比べると、挿絵が多い
- 出版社がライトノベルとして出版した作品、もしくはライトノベル専門のレーベルから出版された作品
- 漫画やアニメのような虚構の世界を写生する作品
ざっと並べただけでもこれだけあり、この特徴でくくってしまうと大概の作品がライトノベルに含まれてしまうことになります。
そのため、分かりやすい判断基準として、ライトノベル専門のレーベルから出版されているのか、または作者自身がライトノベルを自称している場合は、ライトノベルとして扱ってよいと思います。
レーベルでの分類
レーベルとして、電撃文庫やMF文庫などがこれに当たります。
もちろん他にも多数あります。
一方で、メディアワークス文庫など表紙がアニメタッチなイラストで、かつ挿絵があるなどライトノベルの特徴に当てはまりつつも、キャラを活かした上で正統派な文章と物語が売りですよ、というコンセプトで、ライトノベルから一般文芸への橋渡し的な役割を担うレーベルも登場しています。
僕もよく読みますが、ライトノベルと誰かが言ってもそれはそれでおかしくないような気がします。
さらにレーベルの件を深堀りすると、一度ライトノベル専門のレーベルから出版され、後に角川文庫など一般文芸のレーベルで再出版されるケースもあります。
そうとは知らずに手に取り、読んだ後も一般文芸だと思い込み、しかし実はライトノベルでした、なんてこともままあります。
極めつけは、「源氏物語」や「南総里見八犬伝」にライトノベルと共通の特徴があるなんて議論もあるそうです。
ターゲット層の変化
ラノベという言葉の誕生は確かに少年少女向けでした。
しかし、時代の変遷と共にラノベの作風、ターゲット層が変わってきています。
以下の記事がその点について詳しく書いていました。
ラノベ市場、この10年で読者層はどう変わった? 「大人が楽しめる」作品への変遷をたどる|Real Sound
ラノベ市場が縮小している今、出版側は資金的に潤沢な三十代以上、またラノベという言葉が生まれた頃に少年少女だった年代をターゲットにするのは至極当然な話です。
そうなると、先ほど挙げたラノベの特徴には当てはまらないことになります。
この点においても、ラノベという言葉の定義がいかに難しいかが分かります。
結論
まとめると、定義を決めることにあまり意味はなく、その時代に合った形に変わっていくライトノベルをぼんやりと捉える、その程度で良いと思います。
宝島社から発行するガイドブックである「このライトノベルがすごい!」ではアンケートがとられるが、アンケート対象は「回答者がライトノベルと思う対象期間内の作品であれば投票可能」としていますので、まさにその通りだと思います。
おわりに
はっきりとしたことは分かりませんでしたが、あまり先入観にとらわれずに、様々な作品と触れ合うことをお勧めします。
触れ合った数だけ人生は豊かになると信じ、これからも僕は本を読んでいきたいと思います。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
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