本の『発売日』と『発行日』は違う?発行日が未来の日付になる理由
ある日、出版物(書籍・雑誌)の『発売日』と、奥付に記載されている『発行年月日』を見比べると一致していないことに気が付きました。
具体的には、発行年月日が発売日よりも数週間~1か月程度先の日付になっていたのです。
気になって調べてみると、これにはちゃんと理由がありましたので、この記事にて解説していきます。
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発行年月日の決め方
出版科学研究所の以下のページを引用しています。
① より新しく見せる
本来、出版物を印刷して読者に届けられる状態である『発行』が、実際に読者の手に渡る『発売』よりも後になることはあり得ません。
ところが実際は発売日よりも発行年月日の方が後になっていて、これには『本をより新しく見せる』という狙いがあります。
実は発行年月日の記載は法律上の義務ではなく、出版社の裁量で決められています。
そのため、実際の発行年月日よりも未来の日付に設定することによって、少しでも新しい本であるように見せて消費者の購買意欲をそそるようにしています。
確かに僕の場合、発行年月日が購入日より数か月以上前だと中古本でもいいかと考えてしまうことがあるので、出版側の戦略がちゃんと刺さっているのだなと実感しました。
② タイムラグを考慮している
本を新しく見せること以外にも理由があり、それは発売日が明確に決まっていないことにあります。
基本的にはいつ発売と明記されていますが、その日に必ず入手できるとは限りません。
本が出版社から取次に渡り、小売店(いわゆる本屋)に届くまで地域によって日数が異なり、最大一週間程度のズレが生まれてしまう可能性があります。
そのため、地域によっては発売日とされた日に書店に届かないこともあります。
そこで発行年月日を未来の日付にすることで、例え発売日より数日から一週間程度遅れたとしても、発売した日よりも古い日付になることを防ぐことができます。
ただ現在、電子書籍が普及して即日手元に届くことが当たり前と思っている人も増えてきていると思うので、このメリットが活きる場面は以前よりも減っていくかもしれません。
書籍と雑誌の違い
ここまでで発売日と発行年月日についてはざっくり解説しましたが、ここからはもう少し掘り下げた話をします。
そもそも出版物は『書籍』と『雑誌』に分類され、それぞれ発行年月日についてルールのようなものがあります。
書籍と雑誌の違いについては、以下の資料を引用しています。
ざっくりいうと、同じタイトルで継続して発行され、巻号がついているのが雑誌。
それ以外の、一冊完結の形で出版されているものが書籍となります。
書籍にはISBN(10桁)、雑誌にはISSN(8桁)という国際標準番号が付与されていますので、ここで見分けることが出来ます。
一部例外もありますが、この点を抑えておくだけで十分だと思います。
それぞれの発行年月日に関するルール
雑誌について、日本雑誌協会の『雑誌作成上の留意事項』2021年改訂版において、月号表示(発行月日と同義)が以下のように定められています。
週刊誌
→発売日から15日先までの月日
旬刊誌・隔週刊誌・月2回刊誌
→発売日から1か月先までの月(月旬)
月刊誌・隔月刊誌
→16日発売日以降は2か月先までの月(45日先まで)
季刊誌・その他
→16日発売日以降は2か月先までの月または発行期間を示す季節(その季節を示す文字)
増刊号は月刊誌・隔月刊誌のルールに準じた月/日号もしくは月号を表示する。但し、サブタイトルに対しての月号表記は避ける。
おわりに
出版業界独自の慣習のため違和感を覚える人もいると思いますが、理由を知ると業界事情が見えてきて本への愛着もより増すのではないでしょうか。
ぜひ書店に寄った際は、一度発行年月日にも目を通してみてください。
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