『わざと忌み家を建てて棲む』あらすじとネタバレ感想!いわくつきの家を継ぎ接ぎした家の正体とは?
Amazon商品ページより
「幽霊屋敷って一軒だけで充分に怖いですよね。それが複数ある場合は、どうなんでしょう」
知り合いの編集者・三間坂が作家・三津田の元に持ち込んだのは、曰くある物件を継ぎ接ぎした最凶の忌み家、そしてそこに棲んだ者達の記録。誰が、何の目的でこの「烏合邸」を作ったのか? 怖すぎると話題になった三津田信三の「幽霊屋敷」怪談、再び!
幽霊怪談シリーズ第二弾となる本書。
前作はこちら。
今回も三津田さんと三間坂、倉から記述が発見されるという構成は同じです。
四つの話は関連していますが、本当に示すものは何のか。
それが分かってきてからが面白さの本番です。
以下は、本書に関する三津田さんへのインタビューです。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
発端
三津田さんと三間坂によるいつもの頭三会が開かれると、三間坂がまたしても奇妙な話を持ちかけます。
忌まわしい継ぎ接ぎの家があるのだと。
それはまたしても三間坂の実家の倉から出てきた資料によるものでした。
継ぎ接ぎの家
はじまりは、川谷妻華という女性が持ち込んだ手紙でした。
八真嶺という資産家に宛てたもので、差出人は大工の棟梁でした。
大工の棟梁は八真嶺からまったく別々の家屋を一つに繋げて立て直すよう依頼されていて、それに対する質問および抗議のような内容でした。
後述しますが、元々の家は四つあり、それを繋ぎ合わせる理由は全く想像がつきません。
体験記述
元の家はどれもいわくつきで、八真嶺がわざわざ買い集めたのといいます。
完成した建物は『烏合邸』と名付けられました。
元の建物は黒い部屋、白い屋敷、赤い医院、青い邸宅と名付けられ、それぞれに住んだ、あるいは訪れた人の記述によってそれぞれの持つ異質さが描かれます。
どんないわくがあるのか。
なぜ烏合邸が建てられたのか。
真実は終盤になって見えてきて、そこから驚くほどの早さで物語が収束します。
感想
幽霊屋敷、再び
シリーズということで、基本的な構成は前作と変わりません。
三間坂が持ち込んだおかしな話を二人で読み解き、真実を明らかにするというものです。
本書だけでも十分楽しめますが、前作を読んだ人であれば概要がすでに頭に入っているので、よりスムーズに物語に入り込むことができます。
違った角度で見ると
本書はそれぞれの建物に関係した人の記述によって、その全容が少しずつ明らかになります。
一つ目の記述だけでは不明瞭だったものが、二つ目の記述で明らかになる。
この順番、さじ加減が絶妙で、適度に情報が開示されていくところが良かったです。
それでいて烏合邸の全容は最後まで見えてこないので、この焦らし方も見事でした。
消化不良感
前作でも消化不良感は言われていて、僕は感じていませんでした。
しかし、本書ではそれがあり、前作に比べるとちょっと物足りなかったというのが正直なところです。
パーツが出そろい、それらをもとに推理するわけですが、それがどうも推測の域を出ず、いまいち納得できなかったことも影響しているのかもしれません。
題材は面白いし、展開もまずまず。
けれども最終的にもう一つ、という何とも言えない読了感。
読んで損をするということはありませんが、人によって賛否は分かれる気がします。
おわりに
作品そのものが面白いことはもちろんのこと、シリーズ化を定着させたという功績も大きいと思います。
前作が面白かったという人は、安心して本書をお楽しみください。
次の話はこちら。
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