サスペンス
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『裏切りの捜査線』あらすじとネタバレ感想!豪華作家陣が送る警察小説アンソロジー

harutoautumn
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裏切り!衝撃!どんでん返し!! 5人の人気作家が描く、珠玉の警察ミステリー。

二人の刑事が酌み交わす中で明らかになる、不審者事件の真相。科学捜査官とオカルト警視の捜査対決に、警察署内の個室トイレで起きた拳銃自殺。帰署中に遭遇した怪しい四人家族に、特定の中学生を尾行する不審な男……。
個性豊かな「捜査のプロ」が挑む難事件から目が離せない!

Amazon内容紹介より

人気作家の警察小説を集めたアンソロジーである本書。

やはり警察小説が好きだなと思わせてくれる内容で、かつ知っている作家、知らない作家それぞれの良さが光っていて、個人的には大満足です。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想などを書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

お見通し【米澤穂信】

刑事の葛は事件解決後、行きつけの飲み屋で飲んでいると、警察学校の同期で地域課に勤めている丸山がやってきます。

この店の店主は元警察官で、少々の内部話であれば店でしても問題ありません。

丸山もまた事件を一つ片づけたのだといって、自分の担当した事件のことを話し始めます。

しかしそれは終わってなどいなく、葛への相談でした。

メゾン・イニシェの怪【方丈貴恵】

刑事の堤はマンションで殺害された男性の事件を担当します。

特別捜査官の八条未来も同席していますが、彼女は特殊で、異常性の高い未解決事件を専門とした科学捜査官でした。

本来であれば、迷宮入りしかけの事件で投入されることが想定されていましたが、それに反して、彼女が呼ばれるのはオカルトめいた怪事件ばかりでした。

プライドの隙間【荒木あかね】

警察署内で発砲音が聞こえ、警察官たちが駆け付けると、松下という若い警察官が撃たれて亡くなっているところを発見されます。

口に突っ込んで頭を撃ち抜かれていますが、肝心の拳銃はどこにもありません。

つまり、誰かが持ち去ったということになります。

緊急事態に警察署は封鎖され、犯人探しが始まりました。

家につく猫【松嶋智左】

茂森隼太が目を覚ますと、刑事の弓木とともにどこかに監禁されていました。

スマホは取り上げられており、自力で抜け出すしか方法はありません。

なぜ二人がこのような状況に陥っているのか。

茂森はここに至るまでのことを思い返しますが、始まりはコンビニに立ち寄ったことでした。

コールバック【芦沢央】

正太郎は刑事時代の同じ署でタッグを組んでいた吉羅に誘われ、探偵事務所で働くことになります。

今回の依頼は夫婦で、子どものいじめに関する調査でした。

正太郎は聞き取りを続けていきますが、夫婦の温度差がどうも気になる。

夫が仕事で事務所を後にすると、妻は夫に明かしていなかったことを明かし始めます。

感想

これぞ警察小説

本書では五人の作家による五つの警察小説が収録されていますが、いずれもまごうことなき警察小説でした。

警察独自の階級や権力、しがらみが描かれていることはもちろんのこと、事件解決もミステリ的だけでなく、なぜ犯行に及んだのかという理由が肝になります。

本格ミステリに比べると情緒的で、そこが味わい深いと感じているのですが、五つの作品にはそれがしっかりありました。

行きつけの飲み屋で事件について語るようなこてこてのものもあれば、オカルト的な要素が組み合わさったものもあり、警察小説といえどテイストは様々。

ジャンルで括ったとしても、幅が狭いなんてことはまったくありません。

警察小説を読みたいと思っている人にとって、その期待に応える一冊ではないでしょうか。

特にオススメ

個人的には米澤さん、芦沢さんの作品を特にオススメします。

前者はオーソドックスな警察小説で、味わいたいものがそのまま出てきたという、ある意味期待通りな作品です。

後者は芦沢さんらしく、嫌な気持ちが後から後から湧き上がるような仕掛けが数多く仕掛けられています。

理解できなかったことがかなり遠回りして理解に繋がったり、人間の執念の強さを見せつけられたり。

一作だけかなりのボリュームですが、それも納得の出来で、ラストを締めるにふさわしい作品でした。

おわりに

警察小説にしかない成分があり、本書はそれをきっちり提供してくれました。

好きな作家であっても、普段その人が書いているところを見ないジャンルで読むと思いがけない発見があり、それもアンソロジーの醍醐味だと感じました。

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