『RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女』あらすじとネタバレ感想!
夏休みも終わり学園に戻った泉水子は、正門でふと違和感を覚えるが、生徒会執行部として学園祭の準備に追われ、すぐに忘れてしまう。今年のテーマは戦国学園祭。衣装の着付け講習会で急遽、モデルを務めることになった泉水子に対し、姫神の出現を恐れる深行。果たして会終了後、制服に着替えた泉水子はやはり本人ではなく…。大人気シリーズ!物語はいよいよ佳境へ。姫神の口から語られる驚くべき事実とは…。
「BOOK」データベースより
シリーズ第四弾となる本書。
前の話はこちら。
夏休みの経験を経て、泉水子たちは成長し、次のステージに向かいます。
大きなイベントである文化祭を控え、本書はその準備期間にあたりますが、そこに向けて新たな情報や情勢が加わり、物語は新たな局面を迎えます。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
二学期
夏休みが終わり、泉水子たちは鳳城学園に帰ってきました。
真響と真夏は戸隠の一件を経て、以前から変化しながらも良好な関係を取り戻し、泉水子の秘密をある程度知ったことで、彼女との仲も深めます。
その一方で、文化祭にも変化が起きます。
理事長との交渉の中で、テーマが北条氏照に変更。
学園の近くに八王子城跡があり、そこの城主が北条氏照だったことが理由です。
よりテーマに忠実するためにも、現地調査をすることになります。
姫神
泉水子は夏休みの疲労もあってか、脳貧血で倒れてしまいます。
目覚めた時、側にいたのは雪政でした。
彼は大成から泉水子用のパソコンを預かっていて、これで彼女もパソコンを使って連絡をとることができます。
雪政は最近、泉水子が自分に心を以前よりも許してくれていないことを口にします。
それでも雪政たちにとって泉水子は大切な存在であり、姫神の同一の存在なのだと。
泉水子は自分の置かれた立場をある程度理解しつつも、まだ全てを決めるほど意志が固まっているわけではなく、まだ不安定な状況でした。
衝突
泉水子と深行の関係は微妙でした。
文化祭で何かに扮装する際、戦国時代という背景を考えれば泉水子の三つ編みは適しておらず、解かないといけません。
しかし、それは彼女にとって封印であり、解くことによって姫神が現れてしまうかもしれません。
深行は姫神の出現を恐れていて、逆に泉水子は何とかなるのではないかと楽観的で、二人の意見はぶつかります。
もちろん泉水子も迷惑をかけたいと思っての発言ではないため、深行は護身の術を教えます。
そうした不確定な要素をはらみながら、文化祭の準備は少しずつ進みます。
感想
確かな成長
泉水子たちは夏休みの一件を経て、短期間で一回りも二回りも成長しました。
オドオドとして自信のない泉水子でしたが、以前に比べて自分の意志をはっきり持つようになり、相手の意見にただ流されることは減りました。
十代ならではの驚くべき成長スピードで、シリーズものだからこそ感じられる楽しみでした。
次の波乱
泉水子の成長が喜ばしい一方で、彼女の踏み出す一歩が新たな波乱を生み出す予感を与えます。
望むとも望まずとも、泉水子は姫神なので、何かあった時の影響は計り知れません。
それをよく理解している深行と、自分の立場を理解しているようでまだぼんやりとしか理解していない泉水子。
それゆえに本書でもぶつかるわけですが、不器用ながらも相手のことを考えているので、この距離感も読んでいて好きでした。
二人やその周囲それぞれの思惑。それがどう交錯して、どんな展開を生み出すのか。
次巻に繋がる良い流れでした。
おわりに
物語も中盤を過ぎ、終盤に向けて舞台が整ってきた話でした。
泉水子や深行の成長や迷い、決意がどんな展開を生み出すのか。
次巻も非常に楽しみです。
次の話はこちら。
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