『毒吐姫と星の石』あらすじとネタバレ感想！呪われた人生に毒を吐く姫が見つけた新たな人生
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よなよな書房
『後宮の烏５』あらすじとネタバレ感想！
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高峻は寿雪を救い出すため、もっとも険しい道を選び、進んでいく。初代烏妃、香薔(こうしょう)の過ちをただすこと。すなわち、香薔が烏妃のなかに閉じ込めた烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)を解放すること。この秋、宮中は慶事に沸いた。同じ頃、先の騒動の影響で夜明宮は、ひっそりと静まり返っていた……。烏妃はひとりで在るもの。先代、烏妃の戒めが、寿雪の胸を刺す。それでも周囲には九九や温螢、淡海たちがいる。寿雪は、抱えたものを守り通すため、烏妃として突きつけられた切ない運命に対峙することを決意して――。圧倒的中華幻想譚。激動の第五弾！
Amazon商品ページより
シリーズ第五弾となる本書。
前の話はこちら。
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前巻の騒動があり、夜明宮に閉じこもることになった寿雪。
ここで男女の微妙な関係だったり、寿雪の少女らしい無知な一面だったり、色々見えてくるものがあります。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
ご懐妊
鶴妃である晩霞と燕夫人である高英の懐妊が判明し、宮中が沸きます。
後継ぎができただけでなく、宮中のパワーバランス的にも絶妙なところで、高峻の配慮あるいは苦心が見れ取れる状況でした。
九九としては、寿雪のことを思うと複雑な心境でしたが、当の彼女はまだ幼いせいか男女の機微に疎く、自分と高峻を男女の関係で見ていないことが分かります。
安心していいのか、悩ましいのか難しいところですが、政局は確実に動いていました。
これからのこと
高峻を悩ませているのは、これだけではありません。
寿雪を解放するためには、初代烏妃である香薔の過ちを正さなくてはいけません。
それは香薔が烏妃の中に閉じ込めた烏漣娘娘を解放することであり、いまだかつて誰も成し遂げたことのないことです。
さらにそれを行うにも、妨げる障壁は無数にあり、はっきりいって前途多難でした。
相談
しばらく人が訪れなかった夜明宮ですが、久しぶりに寿雪への依頼人が現れます。
相手は高英の侍女であり、高英が鵲妃になる予定であることを教えてくれます。
さらに彼女が、鵲巣宮に移りたくないといっていることを告げます。
理由は、不吉だから。
どこの宮でも何らかの曰くはあるものであり、高英のわがままということになりますが、お腹の中の子どもに影響があるのも問題です。
本来であれば夜明宮を出ることを許されない寿雪ですが、許可がおり、現地に赴くことになります。
感想
後宮という場所
頭では分かっていたものの、ここで高峻や寿雪が一個人である前に、それぞれの立場があることを思い知らされます。
高峻は寿雪を友と形容しつつも、それ以上の思いがありそうな感じがする。
一方で、皇帝として妃たちの相手をして、後継ぎを作らなければならない。
それが本書の冒頭で浮き彫りになるわけですが、寿雪としてはこの時点で特に気にしていないことが分かります。
ここから彼女として、高峻を特別な存在として見つつも、それが恋愛によるものではないかもしれない、という予想が立ちます。
そして、それは高峻も同じなのではないか。
これらを踏まえることによって、本シリーズの結末がどの辺りに落ち着くのか、なんとなく予想がつくような気がしました。
ファンタジー感が強い
本書の後半では、ファンタジーとしての要素がかなり強まります。
具体的には寿雪の力のように現代科学では解き明かせない不思議なものが次々に登場し、ほとんどの登場人物が無力と化します。
その描写は圧巻で、ぜひここまでアニメ化してほしいという気持ちが強まりました。
1期が放送終了して二年近くが経ち、シリーズ自体は完結しているので、そろそろ発表があっても良いのではないか。
ほんのり期待してしまいました。
おわりに
引き返せないところまできたことを告げる話でした。
あとはやり切るしかない。
覚悟が決まるとともに、その先にどんな未来が待っているのか。
予想できることと、そうでないことが混在しているため、次巻以降も非常に楽しみです。
次の話はこちら。
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