『後宮の烏3』あらすじとネタバレ感想!
「梟」が残した羽根に、自らの行く末を重ねる寿雪。先代の戒めに反し夜明宮は孤独から遠ざかるも、寿雪自身は虚しさから逃れることが出来ずにいた。烏妃の許には、今宵も訪問者が絶えない。泊鶴宮での怪異は、やがて烏漣娘娘への信仰を脅かす『八真教』へと通じて? 他方、高峻は烏妃を「烏」から解放する一筋の光明を見出し、半信半疑ながらも寿雪と共にあることを決め!?
Amazon商品ページより
シリーズ第三弾となる本書。
前の話はこちら。
烏姫という存在がどういうものなのかだんだんと分かってきて、それに対して寿雪や高峻が考え、シリーズとしてのゴールが見えてきたところです。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
依頼
前巻の最後に烏姫という存在について語られ、自分という存在が分からなくなってきた寿雪。
不安な中で、新たな依頼主が夜明宮を訪れます。
依頼主は泊鶴宮にて鶴妃・晩霞の侍女をしている泉女という女性で、彼女は幽鬼をやってくるのだといいます。
雨の晩だけ現れ、足音はするけれども、姿は見えない。
現れたのは後宮に来るよりも前とのことで、後宮にではなく泉女についていると考えるのが普通です。
また部屋の扉よりも内側には入ってこないため、幽鬼の目的も分かりません。
泊鶴宮
詳細を知るために、翌日、寿雪は九九をともなって泊鶴宮を訪れます。
幽鬼の気配があり、寿雪の力で姿を現します。
幽鬼は索巴秀というもので、泉女の許嫁だった男性でした。
二人は三年前に移動中に金品目的に襲われ、巴秀が泉女を逃がしてくれますが、助けを呼んで戻ってきた時には彼は死んでいました。
それが幽鬼となって現れることはおかしくありませんが、寿雪は彼が何者かによって使役されていることを見抜きます。
呪詛
これは呪詛ですが、泉女を殺害しようというような強い意志は感じません。
意図が分からないままで呪詛を返すことは得策ではなく、寿雪はさらに詳細を調べます。
呪詛は、泉女に関わりがなければかけることができません。
つまり、彼女の周辺に呪詛をかけた人間がいることになります。
寿雪は面倒な匂いをかぎとりますが、その予感が見事に的中します。
感想
複雑な心境
寿雪は本書までくると、九九をはじめとした人たちに囲まれていることに安らぎを覚えていることを認めています。
そして、夜明宮を訪れる人たちの頼みを聞くことも、自分の不安を紛らわせるためだと。
烏姫という存在がいかに特殊で、当たり前の幸せが望めないことが改めて提示され、寿雪の立場がいかに複雑なものかが分かります。
巻を経るごとに寿雪の年頃らしい部分が見えてくるだけに、この不公平としかいいようのない現状に何もできない歯がゆさが浮かび上がります。
シリーズの行き着く先
本書でようやくシリーズが行き着く先が見え始め、それに関係する関係者がだんだん出揃い始めます。
烏と梟、そして沙那賣家。
どれも最後まで登場する重要なキーワードで、巻を経るごとに存在感を増していきます。
そして、寿雪が幸せになる方法まで提示され、話のスケールが一気に大きくなります。
物語のギアが一気に上がった巻で、話の解像度が上がってかなり面白くなってきました。
おわりに
小説としてどちらかというと短くコンパクトにまとまっていますが、それでいて密度は十分で、読み応えがあることに改めて感心しました。
また寿雪をはじめとしたキャラクターの心理描写もより細かく、鮮明になっているので、引き続き見どころ満載です。
次の話はこちら。
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