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『神様が殺してくれる』あらすじとネタバレ感想!かつてのルームメイトが事件の重要参考人に

harutoautumn
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パリの女優殺害に端を発する連続殺人。両手を縛られ現場で拘束されていた重要参考人リオンは「神が殺した」と証言。容疑者も手がかりもないまま、ほどなくミラノで起きたピアニスト絞殺(こうさつ)事件。またも現場にはリオンが。手がかりは彼の異常な美しさだけだった。舞台をフランクフルト、東京へと移し国際刑事警察機構(インターポール)の僕は独自に捜査を開始した——。

Amazon商品ページより

森博嗣さんの作品である本書。

パリを舞台にしつつも、物語は世界を股にかけ、かなりグローバルワイドです。

森さんのオシャレでスマートな文体、表現は海外の土地や人を描いてもまったく違和感がなく、森成分を思う存分摂取できました。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

ルームメイト

本書の主人公は、インターポール職員のレナルド・アンペールで、物語の発端は数年ほど過去に遡ります。

レナルドが大学五年生(修士二年生)の時、大学一年生のリオン・シャレットと出会います。

レナルドは大学の寮に住んでいて、ルームメイトがいませんでしたが、そこにリオンが入学半年してから新たなルームメイトとなります。

リオンは作中でとにかく美しいと表現されていて、男性と言われなければ性別を間違えるほどだし、性別が分かっても同性でも惹かれてしまう問答無用の美しさを誇っていました。

彼を見たくて周囲には人がよくいましたが、特別仲が良い相手はおらず、それはレナルドも例外ではありません。

論文や単位取得のため忙しく、リオンに見とれる時間もないまま卒業を迎え、二人は交流を深めることなく別れました。

そして現在に移り、再び交わることになります。

重要参考人

イザベル・モントロンという有名な女優が殺害される事件が発生します。

職場にパリ市警から電話があり、相手はレナルドに対してリオンの名前を出しました。

会って話をすると、警察がレナルドに接触してきた事情が見えてきます。

イザベルが殺害された現場にリオンがいて、なんとレナルドが彼女を殺害したと証言したのです。

正確には神様が彼女の首を絞めた、その神の名前がレナルドと証言していました。

さらにリオンは事件当時、ベッドの柱に縛られていたため、物理的に犯行に及ぶことはできません。

複数の事件の関係

複数の国の刑事が動いています。

というのも、リールでフレデリク・シャレットというお金持ちが殺害されていて、その人はリオンの保護者の伯父だったからです。

この事件についてリオンにアリバイはありませんが、それを理由に引っ張ることはできません。

しかし、国をまたぐとはいえ複数の事件に関係していることから、リオンが事件の鍵を握っているのではと推測することは不自然なことではありません。

そしてその推測が当たったのか、リオンが関係する事件はその後も起き、レナルドは事件に巻き込まれることになります。

感想

二人の関係

本書では様々な事件の謎を追いつつも、物語の中心にはいつでもレナルドとリオンがいます。

レナルドはもともとリオンに興味がない様子で、現在は幼なじみで遠い血縁関係にある相手と結婚して満ち足りた生活を送っていました。

今さらリオンと再会したところで、特別な感情が起きる気配はありませんでした。

しかし、リオンがすでにレナルドに対して普通の相手には抱かないような感情を抱いていて、それが何なのかは分かりません。

それに触発されたのか、あるいは気が付いていないだけだったのか、レナルドもリオンに対してのめり込んでいくようになり、名前をつけられない関係が描かれていきます。

日本ではない国が舞台のせいもあってか、二人のやり取りはいちいち絵になっていて、満足度がすごかったです。

森さんと海外の相性の良さ

僕は海外旅行の経験はあるものの、特別知識が多いわけではありません。

そのせいもあって、森さんの描く海外の人や風景にまったく違和感がなく、まるで旅行しているような読書でした。

森さんの描く人物像やコミュニケーションがもともとクールであまり日本人らしくなかったので、海外との相性が良いのかもしれません。

相変わらずリーダービリティも高く、海外の馴染みのない名前でもすんなり入ってきました。

なんでこんなに森作品でしか摂取できない成分があるのだろうと、ため息が何度もこぼれました。

ミステリとして

本書はミステリとしてのみ捉えた場合、可もなく不可もなくといった感じです。

リオンの特異性を考えれば考えられる展開でしたが、それを合理的に推理するための材料が十分だったかというと、そういうわけでもありません。

想像できる範囲だけれど、当たりをつけるくらいの確証しかもてない。それくらいのタッチ感です。

僕はあまり気になりませんでしたし、森作品を純粋なミステリとして読んでいる人もそう多くないから問題ないと思いますが、あらかじめお伝えしておきます。

おわりに

最近、WWシリーズも新刊が止まっていて栄養不足だったので、良質な作品で栄養補給ができました。

シリーズものではないので、手軽に読めるのもグッドです。

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