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『イニシエーション・ラブ』原作小説のあらすじとネタバレ感想!青春小説の皮を被った二度読みしたくなるミステリ

harutoautumn
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僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。

「BOOK」データベースより

どんでん返しが強烈な作品で、松田翔太さん、前田敦子さんが主演で映画化されたことでより一層知名度を伸ばしました。

有名になりすぎたので、本書の最大の魅力である仕掛けについて未読段階で聞いてしまった人もいるかもしれませんが、まずは先入観抜きで読んでみてください。

仕掛けの意味が分かって、その上で二度読みするまでずっと楽しめます。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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タイトルの意味

あらすじに入る前に、タイトルの意味について。

本書の中でも語られていますが、『イニシエーション・ラブ』とは『通過儀礼の恋愛』のことです。

誰でも初めて恋愛を経験すると、その相手こそが運命の人で、その愛は絶対だと思います。

しかし、現実ではその相手と添い遂げることは少数で、多くは別れを経験します。

そこでこの世に絶対などないことを理解することで大人に成長することができ、それを教えてくれる通過儀礼的な恋愛を『イニシエーション・ラブ』と称しています。

あらすじ

出会い

鈴木夕樹は友人に代打で合コンに誘われ、そこで成岡繭子と知り合います。

鈴木は一目で繭子のことを気に入りますが、恋愛に奥手である彼はアプローチできずにいました。

すると繭子の方からアプローチをかけてくれ、自然と二人の距離は縮まっていき、やがて交際に発展します。

幸せの絶頂

冴えない鈴木は、繭子のアドバイスで大きなイメチェンを果たし、少しずつ自分に自信が持てるようになりました。

繭子は鈴木のことを『たっくん』と呼ぶようになります。

名前の『夕』がカタカナの『タ』に見えるところから由来します。

鈴木ははじめて呼ばれる愛称に特別なものを感じ、快諾します。

二人は互いの初めてを捧げ、クリスマスイブにはロマンティックなデートを満喫します。

自分たち以上に幸せな時を過ごすカップルなどいるはずがない。

鈴木はそう思うのでした。

すれ違い

鈴木は繭子と一緒にいるために大手企業を蹴り、地元・静岡の会社に入社しますが、幹部候補生に選ばれ、二、三年間、東京に派遣されることになりました。

繭子は寂しさを覚えながらも彼を送り出し、二人の遠距離恋愛は始まります。

鈴木は東京での慣れない暮らしに加えて、移動手段として車を維持するための費用、毎週末に東京ー静岡を下道で往復する生活に疲れ、次第に二人の関係にヒビが入っていきます。

一方、鈴木は東京で同期の石丸美弥子と知り合い、彼女が自分に好意を持っていることを知ります。

美弥子は美人で出来る女性ですが、自分には繭子がいる。

鈴木は二人の女性の間で揺れ、通過儀礼である『イニシエーション・ラブ』を経験して大人に成長するのでした。

そして、この物語には別の『イニシエーション・ラブ』も隠されていました。

感想

青春小説としては平凡

side-Aにおける鈴木と繭子の恋愛は初々しく、ほんの些細なこと全てが楽しいことが伝わってきます。

しかし、小説と見るとごく平凡であり、僕らが日常の中で経験する恋愛とそう差はありません。

特別な恋愛を求める人からすれば、物足りなさを感じると思います。

一方で、読者にも覚えがある感覚だからこそ身近に感じることができ、魅力として捉えることも出来ます。

本書にはラスト二行にどんでん返しが仕込まれていて、この魅力がより引き立つように計算されています。

違和感は随所に

どんでん返しの仕組みを知らない人でも、本書を読めば違和感を何度も感じると思います。

上述したあらすじだと、たっくんの由来がそうです。

僕には無理でしたが、ラスト二行の前に本書の仕組みに気が付ける人も少なからずいるのではないでしょうか。

しかし、それで本書の面白さが半減するかというと、そういうわけではありません。

その理由は以下の通りです。

二度目で答え合わせ

もし仕組みに気が付いたとしても、ぜひ二度読みしてください。

そうすることで違和感がより形を持つようになり、本書がいかに計算されて執筆されたのかを知ることが出来ます。

正直、僕は二度目の方が楽しめました。

オチを知ってもまだぼんやりしていた違和感がしっかりとした形になる感覚は面白く、何度も感心して息が漏れてしまいました。

一回目はシンプルに驚いて、二回目は感心しながら驚いて『イニシエーション・ラブ』に込められた本当の意味を考えるのはいかがでしょうか。

おわりに

物語のベース自体が平凡なので、人によっては大したことないとがっかりしてしまうかもしれません。

しかし、その平凡な物語だからこそどんでん返しが活きる構成になっているので、僕は二度目までしっかり楽しむことが出来ました。

もしかしたら、僕の経験したイニシエーション・ラブはこんな話だったのかもしれない。

そう思わずにはいられませんでした。

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