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『歩道橋シネマ』あらすじとネタバレ感想!恩田陸の七年間が詰まった十八の短編からなる小説

harutoautumn
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とあるたてこもり事件の不可解な証言を集めるうちに、戦慄の真相に辿り着いて…(「ありふれた事件」)。幼なじみのバレエダンサーとの再会を通じて才能がもたらす美と神秘と酷薄さに触れる「春の祭典」。密かに都市伝説となった歩道橋を訪れた「私」が記憶と、現実と、世界の裂け目を目撃する表題作ほか、まさにセンス・オブ・ワンダーな、小説の粋を全て詰め込んだ珠玉の一冊。

「BOOK」データベースより

オールジャンルの短編18編が収録されている本書。

ノスタルジーを感じられるもの、本格ミステリものからホラーな作品など、とにかく一冊であらゆる欲求が満たされます。

また『麦の海に沈む果実』、『消滅』に登場する人物の短編もあり、恩田陸さんのファンであればまず必読です。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

線路脇の家

アメリカ人画家、エドワード・ホッパーの作品に『線路脇の家』というものがあり、様々な作品にこの絵がモデルとなった絵が登場します。

ある日、私は線路脇の絵に似た家を見つけます。

以来電車の車窓から何気なく観察していると、家の中にはいつも三人の人間の姿があります。

球根

天啓学園に記者が取材で訪問した話。

この学園には大きな秘密があり、二年前に取材時のルールを破った記者が一人行方不明になっていました。

逍遙

『消滅』に登場する三人が主人公の話。

2030年の日本が舞台で、リモート・リアルという技術が実現した近未来を描いています。

あまりりす

ある土地には『あまりりす』というものが言い伝えられていて、花とは違います。

録音した音声を文字に起こした形式をとっていて、やがて『あまりりす』の正体が明らかになります。

コボレヒ

Aの実家近くでは『コモレビ』のことを『コボレヒ』といい、鎮守の森のコボレヒには近づいてはいけないと言われていました。

この話では、コボレヒに近づいたものの末路が描かれます。

悪い春

『EPITAPH東京』のスピンオフ。

日本では徴兵制が復活し、平和サポートボランティアなどと呼ばれていました。

そのボランティアの対象年齢が五十歳に引き上げられていますが、それに関する悪い噂が描かれます。

皇居前広場の回転

この短編が執筆された2017年当時の恩田さんの心情が色濃く反映された作品。

皇居前で見かけた一人の男性がモデルになった話です。

麦の海に浮かぶ檻

『麦の海に沈む果実』のスピンオフ。

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三月にタマラという新入生がやってきて、学校のファミリーに加わります。

要と鼎は彼女を歓迎しますが、タマラには大きな秘密が隠されていました。

風鈴

私には気に入った美容師が二人だけいて、二人目の美容師との会話の中で怖いものについて聞きます。

すると美容師は風鈴だと答え、怖いと思うに至ったエピソードを語ってくれます。

トワイライト

誰かがどこかに閉じこもっている話。

読者は読み進めても状況をまったく理解できませんが、最後になってこの短編が何を意味するのかを理解できるよう構成されています。

惻隠

夏目漱石の『吾輩は猫である』のオマージュ作品。

猫らしいのんびりした雰囲気を楽しめるのかと思いきや、次第に雲行きが怪しくなります。

楽譜を売る男

四日間にわたって開催された弦楽器のイベントで楽譜を売る男がいました。

雑誌の取材で訪れた私はその男のことを四日間にわたって観察し、様々な妄想を膨らませます。

柊と太陽

クリスマス特集で執筆された短編で、クリスマスという風習について描かれています。

はつゆめ

とある男性の夢がしばしばとある女性に共有されてしまう話。

降っても晴れても

日傘王子と呼ばれる、いつでも傘を差して歩く男性がいました。

男性はあるカフェの前の道を毎週火曜と木曜の決まった時間に歩く習慣があり、なぜだろうと人々が噂していました。

ある日、そんな彼が事故死したのをきっかけに、一連の行動の意味が明らかになります。

ありふれた事件

とある地方銀行に男が包丁を持って乗り込む事件が発生。

一人の女性が男の包丁の犠牲になりますが、事件当時の目撃者はこの女性についてあえて話そうとしません。

様々な人の話を聞く中で、事件当時、銀行の中でどんなやりとりがあったのかが明らかになります。

春の祭典

私は中学、高校時代の同級生から招待状をもらいます。

それは同級生の男性が『春の祭典』をソロで踊るという内容でした。

私は彼について思い出します

歩道橋シネマ

日本のどこかの歩道橋では絶妙な配置によって偶然のスクリーンができていて、曖昧な噂が人々の間で流れていました。

そのスクリーンでかつて大事にしていた記憶が見られるというもので、私は不意にその歩道橋を見つけます。

感想

とにかく多彩

本書は七年間の間に執筆された恩田さんの作品が十八作品も収録されています。

七年というのはかなり長い期間で、その中で日本や世界の情勢は変わるし、はまっていること・挑戦したいことも時期ごとに違ってきます。

本書はそういった事情が反映されているせいか、ジャンル問わず多彩な作品構成になっています。

懐かしいもの、怖いもの、ミステリもの、懐かしさの感じられるもの、幻想的なもの。

長くても三十ページ程度なので、電車などでの移動時間や気分転換にもっていこいの一冊です。

あえて系統で語るならばホラー短篇集が一番しっくりくるでしょうか。

直接的でないにしろどの短編にも怖さのエッセンスが含まれて、読み終えた後も気持ちがざわつきます。

ただホラーというほどは怖くないので、その手のジャンルが苦手な人でも安心して読むことができます。

一気読みは疲れる

十八作品も収録されているだけあって、一気読みはかなり疲れます。

長編とは違い、いちいち設定や世界観を把握していかないといけず、十~二十ページごとにその繰り返し。

いくら多彩なジャンルとはいっても、半分もいかないくらいで集中力のほとんどを持っていかれます。

なので一日二、三作品ずつ読むのも良し。

本書以外にもう一冊携帯し、本書を少し読んだらもう一冊を読み、恋しくなったらもう一度本書に戻るという読み方も良いと思います。

おわりに

恩田さんの持ち味の一つである不思議な、幻想的な雰囲気を堪能できる一冊です。

一気読みはなかなかハードなので、気分の乗った時に収録作のいくつかを読むと適度に楽しめます。

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