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『ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 IX 人の死なないミステリ』あらすじとネタバレ感想!

harutoautumn
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書き下ろし作品が本屋大賞にノミネートされたことで、作家としての評価が少しずつ高まってきていた李奈。そんなある日、岩崎翔吾絡みで因縁のある出版社、鳳雛社の編集者から新作執筆のオファーが舞い込む。数多くの作家が代表作を発表してきた文芸ひとすじの老舗からの誘いに、喜び勇んで会社を訪ねる李奈だったが、そこから思いもよらない事件に巻き込まれていく――。

Amazon商品ページより

シリーズ第九弾となる本書。

前の話はこちら。

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今回はタイトルの通り、人の死なないミステリです。

正直、これが本書にどう良い影響を与えたのかは読了後の今でも判断しかねていますが、それでもシリーズとしての面白さは健在なので特に問題ありませんでした。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

因縁のある出版社

李奈のもとに、鳳雛社から仕事の依頼がきます。

岩崎翔吾の一件で恨みを買っていると思っていた李奈にとって、意外な申し出でしたがありがたいことに変わりはありません。

担当編集者の岡田は李奈の意志を尊重してくれ、書き上げた『十六夜の月』も大絶賛してくれました。

このまま出版に向かうはず。

そう思われた矢先、岡田は唐突に物語の設定変更を提案してきます。

敏腕編集者

岡田の提案は、いわゆるお涙頂戴ものに変えてほしいというものでした。

李奈としてはその変更は受け入れられないものであり、岡田も気まずそうです。

今回の背景には、鳳雛社の副編集長・宗竹の存在がありました。

彼はこれまでに数多くのミリオンセラーを世に送り出してきて、社内でも大きな発言力を持ちます。

一方で、売るためであれば作品をないがしろにする傾向があり、今回も例にもれずの対応でした。

李奈は宗竹から直接説得されますが意志は変わらず、今回の出版は見送ることになりました。

失踪

その後、宗竹から再度打診があります。

それはある原稿を読んで、アドバイスがほしいということでした。

李奈は警戒しながら読みます。

そこには岡田の入社してからのことが描かれていて、彼の了承はとっていませんでした。

しかも本人の確認をとっていないにも関わらず、彼を貶すような内容ばかり。

しかし事実も多く含まれていて、岡田は販売上の関係で夢を共有していた作家の担当から外され、無断欠勤をするようになっていました。

作品は途中で終わっていて、李奈は完成させるよう宗竹から求められます。

もちろん断り、宗竹も粘るわけですが、そこで突如岡田が現れ、二人の乗る車をパンクさせて逃げます。

ここに書かれていることは本当なのか?

李奈は自分の作品とは関係のないところで、事件に巻き込まれていきます。

感想

出版業界の難しいところ

僕はある程度大人になったので、本書の言わんとすることはよく分かるなというのが正直なところです。

作品として素晴らしくても、手に取ってもらえなければ意味がありません。

そうなると、普段本を読まない人にまで訴求する必要があり、必然的に分かりやすいものが求められます。

本を読み慣れた人であれば失望するような内容でも、多くの人にとっては面白そうに思える。

李奈は自分のこだわりを捨てずに断りますが、そうできない人の方がきっと多いのではないでしょうか。

そんな葛藤を自分自身の中でも妄想しながら、面白く読むことが出来ました。

引用について

本書でも前巻と同様、別作品の引用が多く挿入されています。

とはいえ、今回は本書オリジナルの作品が挿入されているだけなので、そう問題にするようなことではないのかもしれません。

しかし、それをここまで明確に語る必要があるのか。

小説風に書くことでページ数を稼ぎ、薄い内容で一冊に仕上げようとしているのではないか。

そんな考えがどうしても頭から離れませんでした。

作品自体はこれまで通り面白かったのですが、どうしてもモヤモヤが残ってしまったのが残念です。

おわりに

作品は面白いのに、シリーズとして見た場合に、販売的な思惑や戦略を邪推してしまう。

複雑な心境になってきました。

ただ李奈の物語を読みたい気持ちは変わっていないので、しばらくはのんびり読んでいきたいと思います。

次の話はこちら。

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