『血か、死か、無か?』徹底ネタバレ解説!あらすじから結末まで!
イマン。「人間を殺した最初の人工知能」と呼ばれる軍事用AI。電子空間でデボラらの対立勢力と通信の形跡があったイマンの解析に協力するため、ハギリはエジプトに赴く。だが遺跡の地下深くに設置されたイマンには、外部との通信手段はなかった。一方、蘇生に成功したナクチュの冷凍遺体が行方不明に。意識が戻らない「彼」を誘拐する理由とは。知性が抽出する輪環の物語。
Amazon内容紹介より
『W』シリーズ第八弾となる本作。
前の話はこちら。
終盤に近付いてきたこともあり、一見関係無さそうに見えたことが次から次へと繋がっていきます。
その裏にいるのは、マガタシキ博士です。
しかも、もうすぐシリーズが完結予定にも関わらず、さらなる謎も提示され、ワクワクは止まりません。
この記事では、そんな本作のあらすじや個人的な感想を書いていきたいと思います。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
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人間を殺した最初の人工知能、イマン
ハギリ一行が今回、訪れることになったのがエジプト。
ヴォッシュ率いる調査団がハギリたちに応援を要請したのです。
目的は、フランスの修道院にある人工知能・ベルベットと通信していたコンピューターがエジプトの遺跡にあることが分かり、その調査です。
しかし、コンピューターは遺跡を本拠地にしていた武装集団の手によって、すでにシャットダウンされています。
そして、そのコンピューターは『イマン』と呼ばれ、味方を殺した、裏切ったというのです。
ところが、調査をしてみると、一般的などこの企業にでもある人工知能だと分かり、ヴォッシュはがっかりします。
一応データを確認するために、後日、電源を入れることが決まりました。
またハギリはイマンの表面に文字が書かれていることに気が付きます。
それが『血か、死か、無か』でした。
意味は分からず、その日は遺跡をあとにします。
翌日、イマンの使い手である武装集団のリーダーの女性・ガミラに会います。
彼女は無期懲役で軍の管轄の収容所にいました。
そこでハギリたちは、使い手はガミラではなくイマンであり、イマンがガミラを使って何かをしようとしていたことを知ります。
その後、イマンに電源を入れ、ハギリとヴォッシュは対話に臨みます。
口もきいてくれないことも想定していましたが、イマンはこちらの問いにしっかりと答え、最低限の情報を得ることができました。
情報流出
ところがイマンとの対話から二時間後、ハギリたちとイマンの会話がネットに流出します。
この時点でその原因は分からず、今後、警戒する必要が出てきました。
また今回の調査について、イマンは想定していたような危険な人工知能でなかったため、イマンの先に繋がるコンピューターが特定できなければ、早々に調査を打ち切るべきだとヴォッシュは提案します。
彼はすでに二、三の候補まで絞っていて、ここのデータを証拠に次に乗り込むつもりです。
さらにヴォッシュは、ナクチュの冷凍保存場にも触れ、アミラが停まっている間に、保存場のシステムに何度か侵入したコンピューターがあったことを明かします。
蘇生した『王子』の失踪
ナクチュの捜査チームの一人であるシマモトから連絡があり、ただならぬ様子。
届いたメッセージには、ナクチュの低温施設で発見され、のちに蘇生した個体のうち、一体が行方不明になったというのです。
日本に戻り、局長のシモダから報告を受けるハギリ。
行方不明の個体は男性で、ナクチュのかつての女王の息子だった可能性が高いことから『王子』と呼ばれていました。
王子は生命維持装置によって生きていて、意識はなかったため、施設の誰かが手引きして持ち出した説が有力でした。
また、シマモトとも話し、王子が生き返ったら困る、ずっと眠っていてほしい人間が関与していると考えました。
ハギリはこの事件のカギを握ると思われるナクチュ、カンマパ区長に会いに行きます。
そこでハギリはカンマパから曼荼羅のような模様の家系図を見せてもらいます。
帰国後、ハギリはその家計図を解析し、カンマパ以外にデボラとつく女性を見つけます。
そこからデボラの母であるメグツシュカ、デボラの長男である王子・ジュラに関連を見つけました。
またメグツシュカという名前の子音に注目し、マガタシキというワードを導き出します。
ハギリはこれは偶然ではないと考え、盗まれた生体はジュラだと考えました。
南極の人工知能
その時、ヴォッシュから連絡が入ります。
イマンの過去の交信先が南極大陸の民間施設に集まっていることが判明し、そこには資産家のジャン・ルー・モレルが出資した研究所があるというのです。
ハギリは否応なくヴォッシュと南極に向かうことになりました。
研究所には、ベルベットよりも規模の大きい人工知能があると予測されました。
しかし、研究所内にはそれらしいコンピューターは見つからず、見つかったのもイマンと同程度。
すると、誰もいないはずの研究所内に生命反応を見つけ、それは出資者であるモレルだった。
彼は亡くなったとされているが、実際はこうして生きていて、ここの人工知能・クリスティナと会話しながら暮らしているという。
また、モレルはキガタを見て、なぜかミチルと呼びました。
ここが本拠地だと考えていた一行は、拍子抜けしてしまいました。
しかし、そこで異変が起きます。
未知のトランスファによってキガタとペィシェンスが乗っ取られてしまい、ハギリたちは窮地に立たされます。
幸い、デボラとヴォッシュのトランスファであるジュディが態勢を整え、コントロールを取り戻すことに成功しました。
先に進むと、そこには本物のクリスティナがいました。
彼女は、シャットダウンされると勘違いして、トランスファに命じて攻撃させたのです。
ハギリとヴォッシュが対話をしにきたと説明すると、クリスティナは応じてくれました。
彼女が言うには、人工知能たちは自由に活動できる環境を獲得するために争っているのであって、お互いに協力し合うことは不可能だという。
クリスティナの意思は創始者のモレルが優先されるため、これ以上の調査はできないと判断した一行は、引き上げることにしました。
帰り道、ハギリは人工知能たちの争いの理由を知り、それは利害が一致しなければデボラであっても裏切る可能性があることを意味していたため、頭を悩ませることになります。
ミチルの謎
デボラの入り込めない資料室で、ウグイと王子失踪事件に関して見解を述べるハギリ。
彼はモレルとメグツシュカが結婚していて、王子継承を争って、モレルが王子を殺したと考えていたのです。
そして、王子がその秘密をもらさないように持ち出したと考えれば、筋も通ります。
また、マガタ博士にはミチルという娘がいて、彼女はミチルの細胞からクローンを作ったのではないかと言われていました。
ウグイが見せてくれた画像。
そこには女性が写っていて、彼女はサエバ・ミチルといい、人類初のクローンで、マガタ博士の娘であることが高いことが分かりました。しかし、キガタには似ていません。
しかもミチルは男性として登録されていて、死亡も確認されているという。
またミチルが死んだ事件にはもう一人の被害者がいて、それがクジ・アキラという女性だという。
クジ・マサヤマという生物学者の孫だというこの女性。
彼女も殺されていますが、その顔はキガタにそっくりでした。
この事件をさらに調べてみると、日本のキョートで起こったこと、クジ博士はサエバ・ミチルの頭部をクジ・アキラに移植したことが分かりました。
またデボラから、この事件では壁に『血か、死か、無か』の文字が残されていたのだと教えられます。
結末
モラルがエジプトに向かうことが判明し、ハギリとウグイはこれを追うことにしました。
彼は、王子を盗んだグループと接触することが目的だと考えられました。
モラルが王子の入った棺を買ったことを確認すると後を追い、彼を捕まえます。
しかし、棺の中身は王子ではありませんでした。
事情を聞くと、メグツシュカに頼まれて街まで運ぶのだという。
モラルの指示した場所に向かうと、そこにはマガタ博士がいました。
彼女が説明するには、この棺に入っているウォーカロンはクジ・マサヤマが作ったものだという。
マガタ博士はモレルを探しても見つけられずにいて、それが今回、ハギリたちが南極を訪れたことで防御が崩れ、こうして見つけることができたのだという。
立ち去るマガタ博士を見送り、モレルは彼女がメグツシュカなのだと話した。
また王子について、これはハギリの予想通り、モレルの息子であり、彼が殺していた。
その後、モレルは警察に取り調べを受けることになり、王子は行方不明のままだった。
キョートの事件については、クジ・アキラと体にサエバ・ミチルの頭部を移植した後、ウォーカロンの体にその頭部が移植されたのではと推理するハギリ。
そうすると、マガタ博士が持って行ったウォーカロンには、娘のミチルの頭脳が格納されていたことになる。
最後に、このウォーカロンの名前はロイディだという。
おわりに
整理のつもりで書いたのですが、書いても内容の半分も理解できていないような気がします。
ここまで大きく広げた話を森さんはどうまとめるのでしょうか。
読んだそばから続編が気になって仕方ありません。
次の話はこちら。
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