さよならポニーテール

さよならポニーテール『奇妙なペンフレンド』ネタバレ感想!楽曲じゃないよクロネコの個人的な冊子だよ

以前、クロネコがこんなツイートをしています。

そして、それがついに発売になりました。

さよポニとは一体何なのかが分かるだけでなく、今では探し出すことすら難しい当時の資料、そしてクロネコのさよならポニーテール(以降さよポニ)に対する思いが赤裸々に書かれています。

イメージですが、さよポニのファン=コアなファンというのが僕の認識で、そんな人たちにはぜひ購入して読んでほしい一冊です。

そして、ベストアルバム『ROM』など最近の活動でさよポニを知って気になっている方にとっても、その魅力を知ることができる良い機会になっていますので、在庫があるうちにぜひ購入の検討をしてもらえればと思います。

この記事では、本書の内容や個人的な感想を、クロネコの自由かつ赤裸々な文章に影響され、ちょっとだけ本音成分多めで書いています。

特に大きなネタバレは書いていませんが、本書の第一印象を大事にしたい方は本書を読んでからこの記事をお読みください。

はじめに

本書のタイトルにある『ペンフレンド』という言葉に甘え、フレンドのような距離感で『クロネコ』と呼び捨てで表記します。

立場も関わり方も全く違うんだけれど、会ったことも直接話したこともないんだけれども、さよポニという存在で繋がり、どちらもさよポニを愛してやまない。

そしてこうして記事にすることで、ペンフレンドになれるのではと勝手に思っています。

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内容

さよポニの変遷

さよポニが活動を始めて十年。

『マイスペース』という音楽系のネットサービスでの小さな活動から、ソニー→Tパレットへ移籍後までの足跡が本書には描かれています。

僕らが手にするCDジャケットや音源、そこにたくさんのメッセージや思いが込められているんだけれども、実はそこに至るまでにこんな経緯があった、こんなエピソードがあったんだという、いわゆる舞台裏の話を読むことができます。

ミュージシャンなんだから楽曲が全てだと考える人からすればただの蛇足になるかもしれません。

逆に、CDについてくるライナーノーツ(解説文が書かれた冊子)が好きでたまらなかったり、音楽雑誌のインタビュー記事を毎回チェックするという方にとっては至極の一冊です。

本書を読むだけでさよポニの世界観が何倍にも広がるし、些細なことにも何か意図があるのでは?とつい考察したくなるはずです。

そもそもさよポニは何か?

本書の冒頭で、クロネコでさえもさよポニのことが分からないと書かれています。

本書に書かれているのはあくまでクロネコ個人の視点から見えるさよポニであり、それを読者である僕らがどう受け止めるかでさよポニのイメージががらりと変わります。

観測者が変わればそのイメージが変わるから、作品を追うごとにキャラクターや設定、楽曲も大きく変わり、それをリスナーが受け取って反応し、それを受けてさよポニがまた変化していく。

もはや何でもありです。

ファンにとって優しくない。そんなことを思う人がいてもおかしくありません。

しかし、音楽含めて表現は自由であり、それは他者に左右されていいものではないのでは?と僕はふと思いました。

したいことをしたいようにする。

それが本質であり、さよポニはそれを十年間にわたり実践してきました。

この流れについていけずに離れていく人もいると思います。

しかし、それも出会いと別れで、決して悪いことではありません。

それもその人のさよポニの捉え方であり、自分の愛した時期だけを切り取って大事するのも正解です。

そして、さよポニの変化を受け入れ、それを楽しむのもまた正解であり、僕はまだまだ彼らの見せてくれる音楽と魔法の力についていきたいと思います。

感想

クロネコから見えるさよポニ

上述しましたが、本書はクロネコから見えるさよポニであり、かなり個人的な内容になっています。

Twitterで同人誌のようだとツイートしている方がいましたが、とても腑に落ちる表現でした。

クロネコによる、さよポニの同人誌。

だからクロネコがどういう考えでさよポニと接してきたのか、どんな思い出があったからさよポニという存在にたどり着いたのが百ページ近いボリュームで描かれています。

クロネコってちょっと面倒くさいな、と感じる文章も正直ありました。

しかし、それがとても人間味ある考えで、このペンフレンドという距離感がとても居心地の良いものだと気づかされました。

直接会う関係ではないけれど、こうして文章でお互いの意見を発信し、そこでお互いの交友を深めていく。

交流の主体がSNSである現代、ペンフレンドという言葉も通じにくくなっていると思いますが、とても素敵な関係を表す良い言葉ですよね。

そして、彼の辿るさよポニの歴史は途中からですが僕の歴史と重なる部分もあり、改めてさよポニへの愛に気づくことができました。

真っ先に思い出したのは結婚式のこと。

退場の時に『ねえ、ずっと好きでいてもいいかい?』という楽曲を僕の希望で流したんですけど、今でもこれ以上ないほどベストなチョイスだったし、あんなに幸せな空間はこれまでの人生でなかったんじゃないかと思います。

書けば書くほど僕とさよポニの思い出が次から次へと思い出されますが、今回は割愛。

いつかクロネコ、そしてさよポニのみんなに向けたファンレターみたいな形で記事に、もしくは実際に手紙に書いて送るのもいいんじゃないかと思っています。

ますます概念化されていく

本書の後半、顔出しについても言及されています。

顔だしなし、ライブ活動なし、という制約のもとで活動しているさよポニ。

ファンであればライブをしてほしいと願うのは当然であり、その気持ちは分かります。

しかし、僕は正直、今のまま本当にいるのか?みたいな状態で活動してくれることを願っています。

今のさよポニの自由さはやはり制約の上で成り立っているものであり、その制約が外されると僕らの観測してきたさよポニが嘘になってしまうのでは、とちょっと怖くなったからです。

僕から見たさよポニは、感情があって歌うというよりも、そうすることが当然、運命だといわんばかりの意思を超越した何かを持っていて、それは生の人では成立しないのでは?と考えています。

アーティストというよりも、もはや概念です。

楽曲でいうと『円盤ゆ~とぴあ』だったり、『愛のひらめき』だったりがそのイメージです。

もちろん、ライブをするとしたら絶対に駆け付けるんですけどね。

ただ、もう少し概念のように曖昧で、でもいつも側に感じられる今のさよポニを楽しめたら僕は幸せです。

ちょっとだけわがままを書きました。

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おわりに

『奇妙なペンフレンド』について言及するつもりが、さよポニに対する自分の気持ちばかりが先行した記事になってしまいました。

でも、それもさよポニへの愛があるからこそ、と許してもらえると嬉しいです。

どれくらい愛しているかというと、いまだにさよポニの楽曲の中で気持ちが高まり過ぎて、時々一曲を通して口ずさめないものがあります。

『思い出が悲しくなる前に』や『遠い日の花火』、『愛のひらめき』がそうです。

最後に、本書を通じてTwitterでは知ることのできなかったさよポニの姿、そしてクロネコの気持ちを教えてくれたことに感謝しています。

クロネコとは今後も会う機会は訪れないと思いますが、今の形、距離感で繋がっていければ嬉しいです。

そして、何かの節目を迎えて『奇妙なペンフレンド2』が出版されて、またこうしてペンフレンドとしての交流ができる日がくることを心待ちにしています。

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