宝石の国 11巻 第88話『自然・実験・未来』ネタバレ感想
前の話はこちら。
前回、宝石たちの戦いが激化。
ついにフォスも地上に降り立ちました。
今回はそこから始まります。
第八十八話『自然・実験・未来』
一旦、場面は月に移ります。
エクメアいわく、最も人間的な感情は復讐だといいます。
それを聞くカンゴーム。
彼の口から、かつてエクメアは人間を作ろうとしていたことが判明し、やめて正解だとカンゴームはいいます。
興味なさそうなカンゴームですが、エクメアは話を続けます。
緊急時、金剛を祈らせる条件が二つあり、一つは金剛が人間と認めた者であること。
そしてもう一つは、他力本願であることです。
つまり、自発的に金剛に祈りを請う人間が必要であり、本物よりも宝石を基礎とした疑似人間の方が金剛の査定が甘くなることも分かっています。
そこでエクメアが目をつけたのがフォスでした。
フォスはアドミラビリスの脚を得て、月に来て月人を得て、三族を得ることでフォスは立派な人間に育つこととなりました。
何をもって月人を得たのか言及されていませんが、月人は人間の『肉・骨・魂』のうちの魂に該当します。
月に来て感じた絶望や復讐の感情が魂かもしれないし、合成真珠の目や月で与えられた服などがそれに該当するかもしれません。(あくまで予想ですが)
しかし、これまでの結果から金剛の故障が致命的であることは明らかであり、このままでは金剛は祈りません。
そこでエクメアがフォスに望むのは、人間を越えてもらうことでした。
エクメアは仮定の話として、カンゴームとの間に子どもがいたとして、三族の行き詰まりとは違った未来を贈りたいと考えていました。
場面は変わり、六つの月の中で一番深いクレーター。
奥底に純度の高い氷の層があります。
エクメアが紙らしきものを見せると、カンゴームは驚きます。
宝石の記憶は純度の高い結晶を好み、後から来るバルバタたちと協力して解析してほしいとカンゴームに頼むエクメア。
エクメアは詳細は戻ってからにするとして、自ら地上に行くことを宣言するのでした。
おわりに
いつも考えの読めないエクメアですが、彼の思惑にはまだ先があることが明かされました。
分かれた三族を集めて人間を作る、という発想には驚かされました。
フォスは人間になりえるのか。
そもそも僕らが知る人間なのだろうか。
ますます目が離せない展開になってきました。
次の話はこちら。
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