前回、これまでを振り返るようなセンチメンタルな場面と、今の落差がすごくて余計に胸にくる内容でした。
今回はそこから始まります。
第八十四話『前夜』
エクメアやカンゴーム、月人たちが話し合いをする中、一人の月人が報告のために顔を出しますが、次の瞬間、何かを首をはねられてしまいます。
エクメアがどうぞというと、元の姿からはかけ離れた狂気に染まるフォスが現れます。
全ての宝石を砕くために全軍をくれと言いますが、エクメアはフォスの修復が終わっていないことを理由に拒みます。
ならばとフォスは他の月に入る宝石たちを連れて行くと提案しますが、カンゴームは呆れ、エクメアは他の宝石たちに訊く場を設けます。
集まった宝石たち。
行かないと真っ先に声を上げたのはダイヤでした。
ライブなどイベントで忙しく、たくさんのファンが待っているのだと。
これにフォスはボルツを連れてくるというと、ダイヤの肩が震えます。
ダイヤの満足など掻き消えると、フォスは脅迫するようにいいます。
しかし、ダイヤはその言葉に乗り、ボルツに怯えないで済むように自分の手で粉々にするといいます。
一方、アレキが反論します。
月人が全て悪いわけではないと知った今、憎めなくなったと。
クリソベリルのことは忘れ、今の生活が好きだと。
しかし、二百年前にフォスに行くと言ってしまったことをずっと気にしていたため、約束を果たすとフォスの提案に従うつもりです。
ベニトは慌てますが、アレキにあんたも行くのよと問答無用にいわれ、顔から表情がなくなります。
これに対して、アメシストのエイティは行かないと表明します。
サーティがいなくても問題なくなったことは成長だし、月人が無に向かって残される前にできるだけ月人の技術を吸収したいと。
しかし、フォスは宝石を砂から戻す必要はないと切り捨て、これにはエイティも唖然とします。
ここでエクメアが話をまとめ、フォスに同行するのはダイヤ、アレキ、ベニトということになりました。
そしてフォスの右目は金剛が持っていることをエクメアが明かすと、フォスは地上で取り戻すと決意を胸に立ち上がります。
エクメアは全軍を準備することを約束し、パパラチアの受けた損傷から水銀の対策を確立させたため、表面加工だけ受けるよういいます。
準備が整うと、フォスは地上の全てを破壊しなくてはと唱え、他の三人と共に四度目の地上に向かうのでした。
おわりに
もはやフォスの原型はなく、今の姿はまるで河童のようです。
宝石たちを砂から元に戻すという願いを忘れ、今の彼は何を思うのでしょうか。
あと、最後の四人の立ち絵は以前にも増して月人のようになっていて、特にダイヤの悪い意味で一皮むけた感じがとても不気味でした。
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