『MAJOR 2nd(メジャーセカンド)13巻』ネタバレ感想!あらすじから結末まで!
大吾がついにマスクを!絶好調中学野球編!
1年生3人を加えた9人ジャストで最初の大会に臨む、大吾主将率いる風林中野球部。
Amazon内容紹介より
初戦を突破した風中を2回戦で待ち受けるのは、アンディと卜部を擁する清和中学!
清和の機動力野球に、睦子とアニータはミスを連発!そして大吾がついにマスクを!?
前回、アンディと卜部を擁する清和中学との試合がはじまったところで終わっていて、今回はその続きになります。
清和の機動力への対策はうまくいくのか?
展開が何度も変わり、かなり見ごたえのある内容になっています。
この記事ではあらすじ、個人的な感想を交えながら13巻についてご紹介したいと思います。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
第113話 スーパーリード
先頭打者に粘られ、フォアボールで塁に出してしまった睦子。
清和の機動力が発揮されるここからが本当の勝負です。
マウンドの睦子の脳裏には、練習での大吾、アニータとの会話がよぎります。
大吾からはけん制するなと指示されていて、せっかく練習してきた睦子とアニータは驚きます。
しかし、それは睦子のけん制が使い物にならないからではなく、けん制するほど相手を走りやすくしてしまうからだと、大吾は説明します。
たくさんけん制をすれば良いというものではない。
盗塁は、ピッチャーとの間合いを把握していないと、簡単にはできません。
そして、睦子のけん制の動きやクイックの速さを知らない、しかも機動力に自信があるからこそ、それが分からない内は闇雲に盗塁を仕掛けてこない、と大吾は言います。
回想が終わり、睦子が投球。
一塁ランナーは走ったように見え、アニータは焦りますが、盗塁に見せかけた偽装スタートでした。
大吾の読みは当たっていました。
ネクストバッターズサークルで待機する卜部は、自分たちの機動力を知りながらけん制してこない睦子に疑問を抱いていました。
それはベンチのアンディも同じで、けん制球を投げてこなければスタートを切れないと話します。
すると、清和の監督はならば投げさせるだけだと、一塁ランナーにサインを出します。
それを見た一塁ランナーは、考えられないほど大きなリードをとります。
さすがに焦った睦子は、これなら刺せるとけん制球を投げます。
しかし、ヘッドスライディングで帰塁する一塁ランナーを刺せません。
清和はこれをスーパーリードと呼んでいて、帰塁を前提としているため5m以上のリードが可能なのだといいます。
バッテリーを揺さぶる目的の作戦の効果はてきめんで、睦子は一塁ランナーが気になり、まてしてもプレートから足を外してランナーをけん制します。
野手からは打者に集中するよう言われますが、投手にとってそんなに簡単に切り替えることはできません。
一塁ランナーを気にしすぎるあまり、睦子の制球は定まらず、またしてもフォアボールで出塁を許してしまいます。
ノーアウト一、二塁というピンチで、三番ピッチャーの卜部をむかえます。
第114話 我慢くらべ
セカンドランナーの場合、ベースに野手がつくことができないのでリードを大きくとられてしまいますが、キャッチャーからの距離が短い三盗は二盗に比べて難しいため、簡単には走れない。
アニータの脳裏に大吾のアドバイスが甦ります。
アニータがキャッチャーミットを閉じて合図を出します。
すると、ショートの太鳳が二塁に向かい睦子がけん制球を投げますが、二塁ランナーは難なく帰塁します。
しかし、これでランナーにけん制を意識させることができました。
あとは打者を打ち取れれば問題ありませんが、ランナーを意識しすぎて睦子の制球は以前定まらず、三球続けてボールを与えてしまいます。
中学生では目の前のボールを打つ、投げることで精一杯であり、ランナーを意識すれば必ずピッチングのリズムを崩すという清和の監督の読みは的中します。
結局、睦子は卜部もフォアボールで塁に出してしまいました。
ピンチの中、大吾が前日にけん制の練習をさせたことを責めるアニータ。
試合に集中できていません。
悪い流れを断ち切るためにアニータにタイムをとるよう指示する大吾ですが、アニータの反応が遅れ、そのままプレイが進行してしまいます。
とりあえずストライクをとらなければとアンディに対して投球する睦子。
アンディはこれをフルスイングし、打球はライトの奥深くへのフライとなって飛びます。
これをライトの仁科がキャッチ。
サードランナーはタッチアップし、卜部は得点を確信します。
しかし、仁科からレーザービームのような返球がきて、三塁ランナーもアニータも虚をつかれます。
しかし、予期していなかったせいでアニータのタッチの動作が遅れ、結局得点は入ってしまいます。
しかもその間に卜部は二塁へと進塁しようとして、アニータが二塁に送球。
一、二塁間で挟む形になりましたが、これは囮で、本命は三塁ランナーでした。
慌ててホームに返球しますが、さらなる間に合わずに得点を許してしまいます。
第115話 それぞれの成長
二塁に卜部を残した状態で、睦子は打者から三振を奪います。
また卜部が三盗を仕掛けますが、これをアニータが阻止。
スリーアウトとなり、ようやく清和の攻撃が終了します。
もう一点欲しかったと悔しがる卜部とアンディですが、アニータを肩の強さを確認、そして走る姿勢を植え付けるために三盗させたのだと監督は説明し、ピッチングに集中するよう指示します。
盗塁を阻止して得意げになるアニータですが、仁科は自分の送球でタッチアップを刺せなかったのはアニータのせいだと責めます。
アニータは油断していなかったと思わず反論しますが、仁科の言う事は図星でした。
さらに睦子の連続フォアボールについても、制球に苦しんでいるにも関わらずコーナーばかり要求したアニータにも責任があると言い、耐えられずリードの何が分かるのだとアニータは怒ります。
それに対し仁科は、細かいことは分からないけれど、外野からはそう見えたのだと話し、アニータはその言葉の意味を考えます。
風林学園の攻撃は、一番センターの千里から始まります。
振りかぶる卜部ですが、この時、卜部とアンディの頭の中では大吾との会話が甦ります。
小学校卒業直前、大吾から風林学園に合格したのだと報告を受ける卜部とアンディ。
数年前に有能な監督が来たことで野球部が強いのだといい、大吾はその人から色々教わるのが目的でした。
進む道は違えてしまいましたが、地区大会での再戦を誓う三人。
回想は終了し、卜部は力のあるストレートでストライクを奪います。
さらに縦に急ブレーキで落ちるドロップカーブでもストライクをとり、風林学園の面々を驚かせます。
第116話 今できること
さらにもう一球カーブがきて、あえなく三振に倒れる千里。
一同に焦りの色が見え始めます。
打順は二番ショートの太鳳。
一球はファールにしますが、やはりカーブの前に三振してしまいます。
三番セカンドの弥生と入れ替わる時、緩急がうまくてタイミングがとれないこと、制球の良さを伝える太鳳。
女子が上位を占める現状を嘆き、五郎を哀れむアンディ。
卜部がストライクを奪うと、突然、ネクストサークルに次の打者がいないことを指摘する一塁の塁審。
慌ててネクストサークルに向かうアニータですが、明らかに集中していません。
彼女の頭の中は、仁科に言われたこと、そして以前、睦子が打たれたらキャッチャーであるアニータの責任だと大吾に言われたことで一杯になっていました。
一方、弥生は卜部のカーブを捉え、ピッチャー返し。
打球は卜部の股下を抜け、センター前ヒットになります。
それでも思考がぐちゃぐちゃが収まらず、そのまま打席に向かおうとするアニータですが、誰かに肩を叩かれ、振り向くとそこには大吾がいました。
大吾はアニータが集中できていないことに気が付いていて、守備とリードのことで頭が一杯になるくらいじゃないとキャッチャーは務まらないと励まし、守備のミスはバットで帳消しにできないけれど、取られた点はバットで帳消しにできると話し、打席に送り出します。
大吾の言葉で目が覚めたアニータ。
アンディは、一振りで卜部のカーブに合わせてきた弥生の実力を認め、四番のアニータに対しても不用意にいくなよと心の中で卜部に注意します。
第117話 もっかい
初級、カーブに合わせられず、空振りするアニータ。
ベンチでは、千里に一年生入部時のアニータの自己紹介について話を切り出す太鳳。
アニータは自己紹介で、横浜リトルでスタメンマスクでクリーンナップを打っていたと話していたが、それ嘘らしいじゃんと聞きます。
すると、真っ赤な嘘ではなく、六年生の春の大会までは五番キャッチャーで試合に出ていたとアニータをかばう千里。
女子としては体格に恵まれたアニータでしたが、六年に上がる頃には周りの男子が彼女に追い付いてきて、最後の大会では同級生のライバルにスタメンを奪われてしまったのです。
目の前では、アニータがさらに空振り、ツーストライクと追い込まれます。
ここから千里の回想が始まります。
千里は風林学園で野球を続けることをアニータに話し、一緒に風林学園に行こうと誘いますが、アニータは野球は男子のスポーツであり、女がどんなに頑張っても男には勝てないのだと、スタメンを奪われたことを引きずっていました。
アニータは男女別の他のスポーツをすると言い残し、その場を去ろうとしますが、千里は走ってアニータの前に回り込みます。
そして、アニータと一緒にもう一度野球をやりたいのだと訴えます。
そして、レギュラーを奪われたことを性別のせいにするなんてアニータらしくない。
どこまで男子たちと戦えるのか、風林学園で挑戦し、リベンジしようと鼓舞します。
どうやらこれが決め手となり、アニータは中学でも野球を続けようと考えたみたいです。
ここで回想は終わり、卜部の指からボールが離れます。
千里のアニータに対する信頼、五郎の励ましが効いたのか、アニータはこれを根っこで捉えますが、これをライトスタンドまで持っていってしまいます。
結果としてツーランホームランとなり、同点。
試合は、振り出しに戻りました。
第118話 向いてない?
睦子が空振り三振し、スリーアウトチェンジ。
一回裏を終え、同点に追いついた風林学園は活気づいています。
一方、ベンチに戻るなりグルーブを叩きつけて悔しがる卜部。
アンディももう少し丁寧に行くべきだったと反省します。
アニータはこのまま自分がマスクをかぶっていいのかと五郎に問いかけます。
リトルの時の監督にキャッチャーに向いていないという言われ、それが当たっていたことですっかり自信を無くしているようです。
それに対し大吾は、この話はまた今度にしようと言った上で、実はだいぶ前から肩を痛めていてキャッチャーができないことを明かします。
これには、睦子もアニータも驚きます。
結局、このバッテリーで試合を続けることになり、二回の表が始まります。
バッターの打った球がサードの星蘭(せいら)に向かって転がります。
これを星蘭がなんとかさばき、まずはワンアウト。
打順は七番になりますが、睦子が振りかぶると同時にバッターがバントの構えをします。
打球は地面から跳ね返って大きなバウンドとなり、これをアニータが一塁に送球しますが、間に合わずに出塁を許します。
活気づく清和。
アニータは睦子に任せるべきだったかもと反省しますが、いつまでも凹んでいるアニータにさすがの睦子も怒り、自分はアニータでも十分に投げやすいし、大吾がキャッチャーをできない今、アニータがやるしかないのだと鼓舞します。
打順は八番を迎え、アニータはようやくごちゃごちゃ悩むことをやめようと決めます。
清和の監督は、初回で睦子のクセを把握したため様子見はいらないと、初球から一塁ランナーに盗塁させます。
完璧にモーションを盗んだ盗塁でしたが、これをアニータが好送球。
二塁の太鳳のグローブどんぴしゃに送球がおさまり、盗塁を阻止します。
ようやく自信を取戻し、走れるものなら走ってみろと意気込みます。
第119話 次の1点
アニータが立ち直ったことで、徐々に呼吸の合ってきたバッテリーは、清和の機動力野球を見事に封じ込めます。
一方、初回以降、卜部も立ち直り、風林学園に攻撃の隙を与えません。
気が付けば試合は五回を終え、六回の表。
両チーム共に上位打線まで回る六回表裏が勝敗のポイントになると大吾は気を引き締めます。
清和の打順は一番に回り、睦子の初球を見事に捉えます。
打球はライトの仁科の横を抜け、長打コース。バッターは一気に三塁を狙います。
仁科から弥生に中継され、ボールがサードの星蘭に届いてタッチプレイになります。
タッチアウトかと思われましたが、グローブとランナーのスパイクが接触した拍子に星蘭がボールを離してしまいます。
ボールはアニータの方向に飛んでしまい、三塁ランナーはホームに突入。
アニータは慌ててボールを拾いに行きます。
第120話 絶対いやや!
ファーストの丹波がホームカバーに入りますが、間に合わないと自分でホームに戻るアニータ。
ランナーのスライディングに合わせて、ボールを持った両手からホームに突っ込みます。
主審はアウトを宣言しかけますが、アニータがボールを落としたことを確認し、慌ててセーフを宣言します。
これで清和に勝ち越しを許してしまいました。
タイムを取り、集まる内野陣。
一点差ならまだ分からないと気を取り直します。
打順は二番。
しかし、ここで異変が起きます。
睦子の投球を捕球後、投げ返そうと右手に持ち替えたアニータがボールを落としてしまいます。
気を取り直して返球しますが、ワンバンして明らかに普通ではありません。
アニータは何も言いませんが、右手首が赤く腫れ、さっきのクロスプレーで怪我したことは明白でした。
続く投球でセンター前に運ばれ、三番の卜部を迎えます。
卜部の出来からしてこれ以上失点は許されないと気を引き締める睦子。
クイックで投球にモーションに入ると、卜部がバントを仕掛けてきます。
しかし打球はボテボテのキャッチャー前で、十分に二塁でランナーを刺せます。
アニータは二塁に送球しますが、大きくそれて太鳳はグローブに当てるのが精一杯で、ボールを弾いてしまいます。
レフトの大吾がカバーに入りますが、二塁ランナーは三塁に進塁し、ノーアウト一、三塁のピンチを迎えます。
しかし、ここで一同は、アニータが右手首を抑えてうずくまっているのを見つけます。
主審も気が付き、慌ててタイムをとります。
アニータの怪我が明らかになり、主審からはキャッチャーを別の誰かに変えなければ没収試合にせざるを得ないと言い放ちます。
アニータは強がりますが、痛みを我慢できません。
主審は風林学園の監督に話にいこうとしますが、アンパイア!と大吾が呼び止め、自分がキャッチャーに入り、アニータをレフトにすると言います。
第121話 大吾マジック?
アニータ脱いでと言われ、顔を赤らめるアニータ。
しかし、当然プレテクターとレガースのことであり、他にどっちがあんのよと睦子からツッコミが入ります。
大吾が準備する中、大吾の肩を心配するアニータ。
しかし、大吾はそれには答えず、怪我した右手首にしっかりテーピングするように言い、弥生にテーピングをしてあげるよう指示します。
キャッチャー交代により、二球の投球練習が与えられます。
その間、アニータが正捕手だと思っている卜部は大吾のスキルをアニータ以下だと分析しますが、一方で、昔からスペックの割に野球脳に長けているからと警戒もします。
投球練習後、マウンドで睦子と何やら話し、試合再開。
打順は、四番のアンディです。
清和の監督は、アンディが敬遠されないために、一塁を空けないために盗塁を控えさせますが、それに関係なく大吾は敬遠を選択します。
事前に睦子には、一点取られたらおしまいだから、この際、満塁になってもあまり関係ないと説明していた大吾。
これには清和の監督、卜部も嫌そうな顔をします。
睦子は押し出しも気にしていましたが、立ち上がり以降は無四球だから大丈夫、取られた三点も守りを隙を突かれただけだからと、大吾は彼女の今日の投球を高く評価していました。
これに鼓舞された睦子は再び投球に力を取り戻し、次のバッターをピッチャーゴロに抑え、ホームゲッツーに仕留めます。
ピンチが一転、二アウト二、三塁になります。
アニータは睦子の球を生き返らせた大吾に驚くとともに、大吾の怪我した肩を心配していました。
次の打者をキャッチャーフライに打ち取り、チェンジ。
なんとか一失点で抑えることが出来ました。
これには卜部も焦りを隠せません。
打順は九番の大吾で、この流れを断ち切るためにも大吾は出すなとアンディも警戒します。
第122話 万事休す…?
大吾が三振し、試合終了。
風林学園一同が落ち込む中、彼らを励まし、感涙しながら三連休が潰れなかったことを喜ぶ監督。
という夢を見ていた監督ですが、ファールボールがバウンドして頭に当たり、目を覚まします。
夢だったことにがっかりしますが、しかし勝ち越されていることに気が付き、嬉しそうです。
打席の大吾はファールで粘り、すでに十球目。
何としてでも出塁しようという大吾の気迫に卜部も苦しそうです。
次の投球。
大吾の打球がセンター方向にライナーで飛びますが、惜しくもセンターライナーに倒れてしまいます。
卜部はこれで落ち着きを取り戻し、打順は一番の千里。
打席前の円陣では、大吾から前の回からカーブでストライクが入らなくなってきているから、ストレートに絞ってコンパクトにいくよう指示がありました。
指示通り、千里はストレートを叩き、強烈な打球がセカンドの左側に飛びますが、これをセカンドがダイビングキャッチする好プレイ。
二番の太鳳は、二死ランナーなしでは大きいのを狙うしかないと初球をフルスイングしますが、打球はフェンス手前、ライトフライに終わってしまいました。
あえなく三者凡退に終わり、流れを持ってくることが出来ませんでした。
睦子はあえて明るく振る舞いますが、大吾はかなり気落ちしている様子。
七回表。
打順は七番。
大吾はすでに敗北を覚悟しつつありました。
一度は立ち直った睦子ですが、疲労から制球を誤り、デッドボールで出塁を許してしまいます。
次の打者にはレフト前にライナー性の当たりを許し、アニータはこれをスライディングキャッチしようと試みますが、虚しくも打球はグローブの手前でバウンド。
アニータの頭上を綺麗に超えていきました。
これにはエラーしたアニータを始め、全員の表情が青ざめます。
おわりに
一点差ですら厳しい状況だったにもかかわらず、追い打ちをかけるようにさらなるピンチが風林学園を襲います。
今のメンバーでこれをどう凌ぐのでしょうか。
しかも、仮にこれを凌いだとしても、アニータの怪我が打撃にも影響することは必須。
状況はかなり厳しいと言わざるを得ません。
MAJORでは小森が怪我をおしてプレーした結果、大怪我をしていたので、アニータも無理しなければ良いのですが。
ますます目が離せないこの展開。
新巻が出ましたら、ご紹介したいと思います。
次の話はこちら。