夏目漱石『坊っちゃん』徹底ネタバレ解説!あらすじから結末まで!
松山中学在任当時の体験を背景とした初期の代表作。物理学校を卒業後ただちに四国の中学に数学教師として赴任した直情径行の青年“坊っちゃん”が、周囲の愚劣、無気力などに反撥し、職をなげうって東京に帰る。主人公の反俗精神に貫かれた奔放な行動は、滑稽と人情の巧みな交錯となって、漱石の作品中最も広く愛読されている。近代小説に勧善懲悪の主題を復活させた快作である。
Amazon内容紹介より
夏目漱石の作品の中でも最も有名といわれているのが本書です。
今から百年以上、明治の作品ですが、非常に読みやすいです。
どうしても過去の名作というと文学の色が強く、苦手な人も多いと思います。
ところが本書は、主人公である坊っちゃんの無鉄砲で、悪を許せない正義感が読んでいて楽しく、娯楽的な要素が強く出ています。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
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登場人物
本書の登場人物は正式な名前ではなく、あだ名で呼ばれていることが多いので、少し把握しづらいところがあります。
ここで登場人物を一覧にしますので、頭の整理に役立てください。
坊っちゃん
本書の主人公。名前は明かされず、『坊っちゃん』と呼ばれることからそれが名前となっている。無鉄砲で喧嘩早いが、正義感が強い。
清
坊っちゃんの家の下女。家族に疎まれる坊っちゃんを可愛がっている。
山嵐
数学の教師。正義感が強く、坊っちゃんとの友情を深める。
狸
坊っちゃんの赴任した学校の校長。
赤シャツ
教頭。物腰は柔らかいが陰湿。
野だいこ
画学教師。赤シャツの後ろについていつも行動を共にしている。
うらなり
英語教師。マドンナの元婚約者。
マドンナ
うらなりの元婚約者で、今は赤シャツと交際している。
あらすじ
少年期
坊っちゃんは幼い頃から無鉄砲で多くのいたずらをして、家族からは疎まれていました。
母親の死後もそれは変わりませんが、下女の清だけは坊っちゃんのことを慕ってくれていました。
その後は父親も亡くなり、坊っちゃんは中学卒業後、神田の小川町へ下宿。
清は甥の家に厄介になりながらも、坊っちゃんに早く家と妻を持て、そして世話をするといいます。
坊っちゃんは兄からお金をもらい、それを使って物理学校に通って三年間勉強します。
卒業後、四国にある中学校で数学の教師をやらないかと声を掛けてもらい、坊っちゃんは清を残して四国の中学校に赴任するのでした。
陰湿な環境
坊っちゃんは中学に赴任し、校長をはじめとして教師たちと対面。
それぞれに早速あだ名をつけ、すでにつまらなさを感じていました。
赴任して順調に見えましたが、この学校の生徒たちは癖ものだらけでした。
坊っちゃんが蕎麦屋で天麩羅を四杯食べたこと、団子を二皿食べたこと、温泉で泳いだことなどを冷やかし、初めての宿直では寄宿生たちが嫌がらせをします。
坊っちゃんはいたずらについて問いただしますが、寄宿生たちはそれを認めませんでした。
不満と結託
数学教師の山嵐から、下宿を出るよう言われる坊っちゃん。
理由は坊っちゃんの暴力ということですが、坊っちゃんに覚えはありません。
結局、坊っちゃんは英語教師のうらなりに新しい下宿を紹介してもらいますが、山嵐との溝を深めます。
坊っちゃんは新しい下宿先で、この辺りで一番別嬪だというマドンナの話を聞きます。
マドンナはうらなりの婚約者でしたが、途中から割り込んだ教頭の赤シャツが横取りしてしまったのでした。
しかも赤シャツは、うらなりを日向の延岡に転任させることを本人の了承なしに決めてしまいます。
うらなりの送別会の日、山嵐は坊っちゃんに謝罪します。
下宿を追い出した理由は、下宿の主人の作り話であることを知ったからでした。
二人は赤シャツをこらしめてやるという目的が一致し、友情を深めていくのでした。
因果応報
坊っちゃんと山嵐は、赤シャツが人に隠れて温泉の街の角屋に行き、芸者と会っていることを突き止めます。
赤シャツをへこませるために、赤シャツが芸者を連れて角屋に入り込むところを見届けることを決意します。
しかし、赤シャツは山嵐を邪魔に感じ、辞職に追い込みます。
それから坊っちゃんと山嵐の見張りは始まり、八日目にしてついに赤シャツと野だいこが角屋に入っていくのを目撃します。
二人は赤シャツと野だいこが出てくるのを待ち、殴ってこらしめるのでした。
結末
坊っちゃんはすぐに学校を辞め、東京へと戻りました。
ある人の斡旋で街鉄の技手になり、清と共に再び暮らし始めます。
立派な家でなくても清は満足そうでしたが、今年の二月に肺炎で亡くなってしまいました。
亡くなる前日、清は坊っちゃんのお寺に埋めてほしいとお願いしたため、清の墓は小日向の養源寺に置かれるのでした。
おわりに
『勧善懲悪』が描かれた作品で、現代においても違和感なく読める大衆性が魅力的な作品です。
読書を深めていく中で必ず出てくるタイトルなので、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。
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