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『歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理』あらすじとネタバレ感想!怪異の合理的解釈に挑むホラーミステリ

harutoautumn
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見れば見るほど何処か可怪しい――。

無明大学にある「怪異民俗学研究室」(怪民研)は、作家であり探偵である刀城言耶の研究室で、膨大な書籍と曰くある品で溢れている。瞳星愛は、昔遭遇した“亡者”の忌まわしい体験を語るため怪民研を訪れた。言耶の助手・天弓馬人は熱心に推理を巡らせ、合理的な解釈を語るが、愛は“ある事実”に気づいてしまう。首無し女、座敷婆、狐鬼、縮む家――数々の怪異と謎に2人が挑む。本格ホラー・ミステリの名手による新シリーズ、開幕! 三津田信三ワールドの魅力が凝縮された連作短編集。

Amazon商品ページより

三津田信三さんの作品ではお馴染みの刀城言耶の研究室が物語の舞台です。

とはいえ、彼は直接登場せず、その助手である天弓馬人と、大学生の瞳星愛が二人で怪奇に対して合理的な解釈を試みます。

刀城言耶を知らない人でも問題なく楽しめる作品で、ホラーもミステリもどちらもクオリティ高めです。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

研究室

大学の一回生である瞳星愛(とうしょうあい)は、図書館棟の地下に足を踏み入れます。

何かが出ると噂される地下。

そんな場所に彼女がおもむいたのは、刀城言耶の研究室があるからでした。

その名は『怪異民俗学研究室』。

刀城は『東城雅哉』の筆名で数々の小説を手掛ける小説家で、怪異の蒐集家でもありました。

肝心の地下室は蔵書の保管場所として利用されており、彼がいることはほとんどない状況でした。

助手

研究室に入ると、中には誰もいません。

しかししばらくして、天弓馬人が顔を出します。

彼は二十代前半くらいに見える若さで、刀城の助手をしているといいます。

天弓はこの大学の卒業生で、今は刀城の依頼でここの蔵書と蒐集品の整理をしていました。

愛は、天弓が刀城から彼女に関する話を聞いていないことに肩を落としつつも、話を始めます。

彼女がここにきた理由は、彼女が体験したことを記録してもらうためでした。

歩く亡者

それは愛が十歳の時です。

夏休みに祖母の家に泊まりがけで遊びに行き、ある日の夕方、一人で祖母の家までの帰路についていました。

もうすぐ夜が訪れるということで、焦った愛は『亡者道(ぼうもんみち)』を通ります。

そこは一本道で分かりやすいのですが、亡者が通るのだといいます。

仮に亡者と会ったとしても、亡者道を外れず、素知らぬ顔をしてすれ違わなければなりません。

愛は不安な気持ちを抑えて亡者道を歩きますが、そこで亡者と思われる存在と出くわしてしまいます。

感想

絶妙なホラー×ミステリ

本書はホラーとミステリが巧みに混ざり、どちらの側面から読んでも満足できます。

まず愛が経験した怪異をはじめ、素材が怖いです。

それに対して天弓が合理的な解釈を試みて、漠然とした恐怖を払拭しようとします。

この推理パートはまさにミステリで、探偵(天弓)と助手(愛)という王道探偵物と見ることもできます。

そして、本書の良いところは合理的な解釈を試みたところで、最後まで怪異を完全には払拭できないところです。

九十五パーセントは説明がついても、五パーセントくらいは本当の怪異が残ってしまいます。

さじ加減が絶妙で、まさに三津田作品に求めるものが詰まっていました。

二人の掛け合い

本書の見どころは他にもあって、天弓と愛のキャラクターものとしても読むことができます。

お互いに毛嫌いし合っているように見えて、なんだかんだ仲良しになる二人。

最後には二人の行く末もちょっとだけ開示されていて、シリーズの先があることが提示されています。

愛はふてぶてしい天弓に対して、意図して脅かします。

怖いものが苦手な天弓はそれで恐怖し、愛は一泡吹かせてやったと満足します。

一方で天弓の推理力は本物で、愛もそれには感心するわけで、キャラクターの役割や立ち位置が分かりやすいのも特徴です。

かなりフランクに読めるので、刀城言耶シリーズを読んだことがない人にもオススメです。

おわりに

新シリーズ始動ということで、今後も楽しめるのかと思うとワクワクします。

天弓と愛にもちょっと関係したシリーズもあるのですが、そちらは評価は分かれていたので、ちょっと様子を見ようかなと思っています。

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