『安達としまむら 9』あらすじとネタバレ感想！脇役にもスポットライトがあたる第9弾
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よなよな書房
『薬屋のひとりごと １２』あらすじとネタバレ感想！
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玉鶯は、蝗害は異民族のせいで起きたと憤る民を鎮める名目で、
Amazon商品ページより
砂欧に戦争を仕掛けようとしていた。
壬氏は戦を避けようと頭を悩ませていたが、
玉鶯の暗殺という思わぬ形で戦を回避することになる。
しかし、領主代行を失った西都の舵を取る者がいない。
壬氏は、いやいやながら西都の政務を執ることになった。
猫猫は、心身ともに疲弊する壬氏を気遣いながら、
怪我人や病人を診る日々を送っていた。
そんなある日、壬氏は、領主代行だった玉鶯の息子たちを、
西都のために後継者として政治を教え、育成してほしいと頼まれる。
しかし、玉鶯の長男・鴟梟はどうしようもない無頼漢であった。
他の二人も後継者教育を受けたことなどないことがわかり、
猫猫は頭を抱えてしまう。
だが、猫猫たちは否応なしに西都のお家騒動に巻き込まれてしまう。
玉鶯の三人の息子たちを後継者として育成してほしいと頼まれたうえ、
鴟梟の息子・玉隼は中央から来た猫猫たちを目の敵として邪魔をしてくる。
誰が西都を継ぐのか……多くの思いが交錯する中、猫猫の元に事件が舞い込む。
玉鶯の孫たちの不仲。
醸造所で起きた食中毒。
謎の病を訴える異国の娘。
そしていつも以上に不可解な行動をする雀。
彼女の本当の目的とは一体何なのだろうか。
そして、雀の本当の顔も明かされることになるのだが—。
猫猫は無事、中央へと帰ることができるのだろうか。
そして、壬氏との関係をはっきりさせる時が来るのだろうか。
シリーズ第十二弾となる本書。
前の話はこちら。
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頭の痛い問題が思わぬ形で回避できたらと思ったら、それはより大きな問題の幕開けでしかありませんでした。
西都での話もここでひと段落ということで、見どころ盛りだくさんです。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
後継者
玉鶯が何者かによって殺害されて、西都ではこの地を治めるための後継者が求められていました。
壬氏はこの問題を解決するためにこの地からまだ離れることはできません。
一行は拠点を移して新たな課題に取り組みますが、これが一筋縄ではいきません。
通常であれば玉鶯の子供が後継者として適任ですが、長男は後継者教育を受けているものの反発しており、すんなりは受け入れてくれません。
次男、三男は後継者教育を受けていないため、これを壬氏たちが引き受けなければなりません。
こうして壬氏たちが中央に帰るためには、後継者問題をどうにかするしかありませんでした。
雀
礼拝堂に興味を示した雀。
礼拝堂の真ん中で何かを唱える姿は、いつもの彼女らしからぬものでした。
猫猫にはこの時点では、この意味が分かりませんでしたが、後になって意味が分かります。
そして、雀がどのような背景を持っていて、どのようにして今の雀になったのかが明らかになります。
厄介ごと
ある日、猫猫は少女に患者がいると呼ばれます。
しんじゃう、という穏やかではない言葉に急ぐ猫猫ですが、その言葉だけでは足らないほどの複雑な状況がそこにはありました。
巻き込まれた。
そう思った時には時すでに遅し。
猫猫は大きな流れに飲み込まれていきます。
感想
ここでひと段落
長かった西都での話もここで決着がつきます。
政治的な問題ということで、一個人ではいかんともしがたいものでした。
加えて壬氏はその地を直接治めているわけではないため、やりにくいことこの上ありません。
今回はそこにさらに要素が加わり、コントロールが難しい大きなうねりとなっていますが、そこは日向夏さんがうまく御して、壮大かつ分かりやすくて面白い物語に落とし込んでくれていました。
今後の二人
この一件を経て、猫猫は成長しました。
ただ冷静なだけの状況を乗り越え、必要なことを必要なものとして受け止める覚悟を持つようになりました。
好きとははっきり言えないけれど、少なくとも嫌ではない。
彼女にとってこの感覚は貴重であり、この気持ちから生まれるものもあります。
次巻からすぐにどうのこうのなるほど速いペースでは進みませんが、それでも確実に前に進んでいく。
そんな穏やかな前向きさを感じて、嬉しくなりました。
おわりに
旅によって成長を遂げた一同。
それを中央に持ち帰った場合、今度はどんな化学反応が生まれるのか。
まだまだ楽しいことは尽きそうにありません。
次の話はこちら。
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