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『出会いなおし』あらすじとネタバレ感想!出会いを嚙みしめるように味わう短編集

harutoautumn
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年を重ねるということは、おなじ相手に、何回も、出会いなおすということだ。出会い、別れ、再会、また別れ―。人は会うたびに知らない顔を見せ、立体的になる。人生の特別な瞬間を凝縮した、名手による珠玉の六編。

「BOOK」データベースより

森絵都さんの作品である本書。

短編小説の可能性を追求した十年。

その成果が本書に詰まっています。

テーマもページ数も自由でまとまりがないけれど、それでいて一冊の作品として成り立っている不思議さがあります。

この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。

核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。

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あらすじ

出会いなおし

時子は初の個展を開くことになり、そこにかつて一緒に働いた成澤(ナリキヨ)が訪れます。

ナリキヨは以前は出版社で働いていて、当時イラストレーターだった時子と共に仕事をしていました。

そこで時子はナリキヨを仕事のパートナーという関係を築き、そこから二人は交わっては離れてを繰り返し、何度も出会いなおすことになります。

カブとセロリと塩昆布のサラダ

清美は、今日の夕食は手抜きしようとデパートの食品売り場に向かい、そこで「カブとセロリと塩昆布のサラダ」を購入します。

それを自宅に持ち帰りますが、そこで気が付きます。

サラダに入っているのはカブではなくダイコンであることに。

清美は慌てて買ったお店に電話を掛け、真偽のほどを確かめようとします。

ママ

私は夫と喧嘩をし、息子を連れて妹の住むマンションを目指していました。

仲の良い夫婦がなぜ喧嘩をしたのか。

原因は夫の語る義母、ママの話でした。

私は彼の語るママのことが好きでしたが、それがある日、変わってしまいます。

むすびめ

私はある目的を持って小学校の同窓会に参加します。

同窓会では十五年前、六年生の時にクラスで行った30人31脚の話が出ます。

私が探していたのは奥山という元クラスメイトで、彼と30人31脚には今も忘れられない思い出がありました。

同窓会に参加した一人の発言がきっかけとなり、その時のことが少しずつ描かれます。

テールライト

視点が何度も変わり、様々な人物の人生が描かれます。

タクシーの運転手だったり、闘牛士だったり。

時代や国を超え、その瞬間に彼らはどんなことを祈っていたのか。

そんなシーンが目に浮かぶような鮮やかさで描かれます。

青空

謙一は八か月前に妻を亡くし、今は小学三年生の恭介と二人で暮らしています。

仕事のせいで親子のコミュニケーションが十分とはいえず、恭介のことを考えて義父母のもとに預けることを決めます。

義父母の家まで車で向かう途中、前を走っていたトラックの荷台からベニヤ板が飛んできます。

ぶつかる。

その一瞬に近い時間の中で、謙一は人生の様々な場面を思い出します。

感想

何度でも出会いなおせる

本書を読んで、一番印象に残ったのがこの言葉です。

年を取れば誰だって変化して、以前と全く同じというわけにはいきません。

それは自分も同様で、状況も違えば心境だって違います。

しばらくぶりに再会したら、前に抱いていた感情とは違う思いが湧き上がってくることだって多くあります。

仮に嫌いな相手だとしても、年を重ねて出会いなおせば、そこにきっと違った相手がいて、年を重ねた自分であれば受け入れられることだってあるはずです。

年を重ねることは、同じ相手に、何度も出会いなおすことだ。

とても素晴らしい言葉だと思います。

年齢をある程度重ねたからこそ分かる言葉だし、これからさらに年齢を重ねることで重みを増す言葉なんだろうなと、今から次の出会いなおしに期待している自分がいます。

豊かなバリエーション

本書に収録された短編は、現実的なものがある一方で、どこまでが現実なのか曖昧な幻想的なものもあります。

『出会いなおし』、『カブとセロリと塩昆布のサラダ』、『むすびめ』が前者で、『ママ』、『テールライト』、『青空』が後者に該当します。

さらにそこからテイスト、物語の訴えかけてくるものが違うので、最後まで飽きずに楽しむことができます。

僕が個人的に良かったと思ったのが『カブとセロリと塩昆布のサラダ』です。

カブがダイコンであることに気が付いたとして、僕は性格上、違っていますとお店に電話することはまず間違いなくありません。

しかしこの物語を読んで、電話をしたら何かドラマがあるのでは、と行動に移したくなりました。

デパ地下などで見つけたら、絶対に買います。

おわりに

森絵都さんというと長編のイメージがあったので、森さん×短編という新たな魅力を教えてくれる一冊でした。

表題作含めて違った魅力をそれぞれ持っているので、じっくり味わうように読んでいただけると嬉しいです。

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