『六枚のとんかつ』あらすじとネタバレ感想!空前絶後のアホバカトリックが癖になる一冊
『メフィスト賞』第三回受賞作。大笑いか激怒かっ!?決して読む者の妥協を許さぬ超絶アホバカ・ミステリの決定版、遂に登場!流麗にしてクレバー。この“難問”を自力で解いた時には感動すらおぼえる表題作。思わず“ナルホド”とヒザを打つ『音の気がかり』。“ウゲッ”と絶句する『しおかぜ17号四十九分の壁』他、全15編+αを完全収録。
「BOOK」データベースより
その突拍子もないアイディアやくだらなさから賛否両論な本書。
小説という枠組みをぶち壊してくれる問題作であることは間違いありません。
ただ賛否両論も頷ける内容で、僕としても手放しで本書を褒めるわけではありませんので、それを承知の上で読んでいただくのがよろしいと思います。
この記事では、本書のあらすじや個人的な感想を書いています。
核心部のネタバレは避けますが、未読の方はご注意ください。
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あらすじ
本書は表題作含めた十四編の短編と、エピローグとボーナストラックで構成されています。
一つ一つのボリュームはそこまで多くなく、またトリックとしてもそこまで込み入ってないので、サラサラ読むことができます。
保険調査員が主人公
本書の主人公は保険調査員の小野由一(おのよしかず)。
探偵でも警察官でもないので事件とは無縁に思われる彼ですが、もちろん事情があります。
小野の務める保険会社は様々な保険商品を用意していて、保険が掛けられた人や物に何かあれば、多額の保険金を支払わなければなりません。
そこで小野の出番です。
彼は保険金が請求された事件を調べ、支払う正当性があるのかどうかを判断します。
保険金目当ての殺人や、たまたま偶然が重なって起きた事故など、支払う必要のないケースがあり、小野は保険金の支払いを阻止するために奮闘するというのが本書の基本形です。
驚くべき真実
小野単独で事件に挑むこともあれば、友人で小説家の古藤や同僚の早乙女をともなって挑むこともあります。
一見、ただの事件や事故のように見えるものでも、実はトリックが隠されています。
それがくだらなく馬鹿馬鹿しいのですが、小野たちが披露する推理もまた馬鹿馬鹿しく、この辺りが面白いと思うかどうかは人によって分かれます。
ぜひ真実をすぐに読むのではなく、小野の立場になって一緒に事件のことを考えるとより本書を楽しむことができます。
感想
とにかくくだらない
もうこの一言に尽きます。
よくこんなくだらない事件をこれだけたくさん考えたものだと、むしろ感心してしまいます。
大の大人が誰も馬鹿馬鹿しくて口にできないような推理を得意顔で披露するのですから、もう笑わずにはいられません。
このくだらなさを愛せるか。
本書にはまるかどうかはこの一点にかかっています。
最初の一、二編でピンとこなければ、もしかしたらあなたには合わないのかもしれません。
賛否両論が巻き起こっている時点でそう珍しいことではないので、気に病む必要はありません。
時代ゆえの下品な表現に注意
本書は一九九七年にはじめて発表されました。
当時の規制が緩かったせいか、人を馬鹿にしたり下ネタを連発したりと、下品な表現が多数登場します。
こんな大らかな時代もあったなと楽しめればいいのですが、こういった表現が不快で肝心の内容が頭に入ってこないという人もいるかもしれません。
下品な表現が嫌い、あるいは苦手だという人は十分ご注意ください。
ミステリとして読むべからず
本書はジャンルとしてミステリに分類されると思いますが、個人的にはミステリとして読むとおそらくガッカリします。
エンタメ小説として読むと、持ち味であるくだらなさを最大限享受できます。
おそらくミステリが読みたいと探して本書に行きつくことはまれだと思いますが、ご注意ください。
おわりに
何回読んでも人にオススメしたいとは思いません。
ただ五年くらいのスパンでふと読みたくなります。
そんな作品です。
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